3月22日、お天気は
。
午前10時に和尚さんがお見えになる。
その後、紀和町小来須にある、お寺へ車4台に分譲して出発。
皆で揃ってお経を上げた。
「もうお仕舞いだな…」と思っている時、
”心の闇を照らします いとも尊き御仏の 誓いをねごう ものはみな…”
三宝御和讃を唱え出した。
その節回しに
「ハッ」とし、同時にありし日の父が目の前に現れた。母とよく「梅花流詠讃歌」の練習をする父の声に耳を傾け、口真似をして過ごした日々を懐かしんだ。
その父も母も、もうこの世には居ない。そして姉までも父母の側に逝ってしまった。
”浮き世の波を乗り越えて 浄きめぐみに ゆく法の 船に掉さす…”
”南無帰依僧と 唱えよや”
和尚さんのお仕事の一端か、それとも私への無言の御計らいかは分からないけれど、
心から感謝した。
思わぬ所で、父と母を偲び思い切り胸の中で叫んだ。
「お父ちゃん、お母ちゃん!」
このお寺は小学生の頃「お習字」を習いに通った所である。
丁度お正月の記念写真を写した場所の階段が其の儘であった。
祖父との関わり、父との思い出。
昔のお寺より大変改良され、境内の手の入れようは和尚さんの性格も反映されている。
「此処に住職あり」
生きたお寺になっている。