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アマスポは大阪堺市の町のスポーツのベンチャー的活動です。スポーツ経験のない人や楽しみでスポーツしたい人も参加できます。

センセ、サカイショ方法はママさんにも効果あります…

2011年04月21日 07時10分49秒 | Weblog
ことしはことのほか椿がよく咲きました。いつもはつぼみのままで終わってしまっていたぼたんつばきまで二十も三十も花を付けたのには驚きです。たぶん雨がたっぷり降ったからでしょう。
その冬のかかりの頃、高校で女子バレーのコーチをする機会を与えてもらったセンセイが亡くなられました。センセもバレーの経験などなかった方でしたが強くもないその時代に練習日誌をつけさせ、市販のスコアブックを改良されてつけさせてデータとしてみんなに説明されて、のちにはブキをつくるといわれ、「武器!それで相手を倒すの?」「違う、部旗」「なにするの、それ…」。さらに部歌も作る、と作詞され「キミ、節をつけてくれへんか」。こちらも怖いもの知らずでメロディつけて歌わせました。
こんなセンセでしたから練習も合理的で、他校ではコートに入れない下級生たちをみんなコートに入れ、レギュラーのボール拾いをかねて相手をさせるなどしたので「バレーは下手、ゲームは上手」というサカイショ方式と自負する練習方法が生まれました。それでとうとうインターハイまでつれていかれたのですから「公立高校でもやれるんだ!」と大変に注目されたのです。
強くなってからは、周りの雰囲気から「小さな船に船頭が二人」を感じるようになって自分は去りましたが、センセから教えてもらったことはいまでもいくつかを実践しています。そのひとつ、キソ練習などという面白くないことはやめてゲームして遊ばせる、というサカイショ方式でバレーをやってもらってますが、先の日曜日のアマスポバレーの大会でその実効性を目の当たりにしました。生徒チームがセンセ役のチームに勝てたのです。誰も気づかない小さな出来事でしたが、コーチ役の女性もセイトの伸びる道を邪魔しない、という大切なことが無意識の中でやれていたのでしょう。遠くから見ていた自分は「センセ、この方法はやっぱりママさんチームにも有効や」と報告しました。
センセの葬儀は誰にも知らせずに済まされましたが、場所と時間を伝え聞いていたのでその時間に駐車場のクルマの中で天に召されるセンセを送りました。
あのころ満天星空の真っ暗なバレーコートでボールを使わないで試合の雰囲気を味わせていたら、センセが「これはなんというんや?」「イメージトレーニング…」「効果あるのか?」「わからんけど…」。そんなことを思い出しながら、センセ、あの頃は面白かったなあ、センセ、ええ人生やったなあ、オレはまだしばらくはやらせてもらいます…。部歌のサカイショを2回繰り返すところもやっとメロディ作り直しました、おそくなってすんませんでした。

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きっといつかは…

2011年04月17日 16時18分28秒 | Weblog
スポーツ活動のお世話も長い間続けていると、技術的なことはわからなくてもそこは人のすることですから悩みとか迷いとか人間関係とか、いろんなことがその中に見えてきます。そして大方の人はそこで続けるべきかそれとも…と、これまた判で押したような迷い方をされます。健康と楽しみを期待してはじめたスポーツだったのに「こんなはずではなかったのに…」となるわけです。
思わぬ相談を掛けられて戸惑いながらも色々励ましたりしているうちに、大概は自分で進む道を発見されて「もう少し続けてみる。応援しててな」となります。そんなことがあったこともすっかり忘れてしまっていた頃に、ふと気づくと悩んでいたその人がこんどは人の相談に乗ってあげたりしています。その元気でたくましくなられた姿を見ると、こちらも続けてきてよかったなあ、なります。
いったいこの「つづける」ということがらにどんな要素がその人に働きかけるのか、そのときはもうダメだ、と思っていたことが、数ヶ月、数年たつうちにうそのように掻き消えてしまうのですから不思議でなりません。続けているとこんな変化が自分の中に芽生えてくるのだ、ということを知った人は、迷いや悩みやトラブルに突き当たったときには、逆にその後に訪れるの自分の変化に期待を持つようにもなれるかもしれません。
ですからいま悩んで苦しんでいる人にも、やめるのはいつでもできるのやからもうちょっとやってみたら?、なんて無責任なことをいいながら、その人にいつその変化が現れるのか、ひそかに楽しんでいたりしています。きのうのその人にも「きっといつかは…」。

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あんまりきれいにしすぎたらあかん…

2011年04月16日 20時46分51秒 | Weblog
若いころセラミックの製造工場に勤めさせてもらったのですが、ここでの経験もその後の自分には大いに役立ち本当にありがたいことでした。経験といっても技術屋さんではなかったので工場で働く人たちのお世話係りでした。あるとき更衣室の清掃が担当のおばさんが私の上司に涙がかりで訴えてきました。更衣室をせっかくふき掃除したのに○○さんが土足で上った、というのです。そのおばさんは少し障害を持つ人だったのですがもくもくとよく働き、だからその怒りは十分に理解できたのです。わたしの上司はひととおりおばさんの訴えを聞いてから、○○の監督に知らせておく、といったあと、おばさんの耳元で「あのなー、腹は立つけどな、アンナのがいてるからオマエさんの仕事が必要なんや」と教えていました。
そのあともおばさんの努力を踏みにじるようなのは何人も何回もあったようですが、おばさんはもう涙声で訴えてくるようなことはなかったようです。
あのなー、みんなが使うようなところはな、あんまりきれいにしたらあかんのや。きれいにしすぎたら汚されたら腹が立つやろ、そやから、あれするなこれするな、と言いとうなる。そやけどそういちいちうるさいこと言うたらそこはもうみんなで使えんようになる。……そんなことも上司は言ってられました。
近くの公園がいまきれいな花でいっぱいです。ところが花壇は高いフェンスで仕切られて、ブロックで囲まれて杭をたてロープが張られて、りっぱな立て札には「大切に育ててます、だから……」と訴えてます。犬を連れてそこをとおるたびに、あのころの上司の言葉が思い出されるのです。

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