日々のスケッチ

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オールナイトニッポンの亀ちゃん

2005-03-09 23:51:59 | あれこれ放談
昔の若いモンはラジオの深夜放送をよく聴いた。

どの局にも看板の深夜番組があって人気を競い合っていた。
文化放送はセイヤング、ラジオ関東はパックインミュージック
ニッポン放送はオールナイトニッポン。

流行の音楽をかけながら、聴取者からの葉書を読み、
ある時は馬鹿話に腹を抱えて笑い、
また、ある時は青春の悩みを共に語った。

それぞれの番組には名物パーソナリティがいて、
セイヤングなら土居まさる、パックインミュージックなら野澤那智と白石冬美。
そしてオールナイトニッポンのパーソナリティだったのが、
今ライブドアによる買収騒動で揺れるニッポン放送の亀渕昭信社長だ。

亀渕氏は、当時確か、“亀ちゃん”と呼ばれていたと思う。
局アナだったが、ラジオという比較的自由な世界のせいか、
あの頃の若者が皆そうだったように、
髪を伸ばし、ベルボトムのジーンズをはき
友達言葉で気さくな雰囲気だった。

その後、亀渕氏が現場を離れてから、
何だか偉くなっているようだという話を風の便りで耳にしたが、
まさか社長にまで登り詰めていたとは思いもよらなかったので、
今回のニュースですっかり変わってしまった亀渕氏を久しぶりに見て、
複雑な心境だった。

記者会見で話す亀渕氏には、かつての優しい兄貴の面影はなく、
うまく転身し、出世したサラリーマンの堅い表情だけが印象的だったからだ。

私とて、もう子供ではない。
それが世の中というものだとは重々分かっている。
それでも、やはり寂しかった。

今日、夜のニュースを見ていたら、
亀渕氏にテレビの記者が堀江社長の第一印象を聞いていた。
「明るい若者だと思いましたよ。」
最初そう淡々と答えた後、急に声の調子が変わった。

「今だって、明るい若者だと思ってるよ。うん。」
くだけた調子でそう話し出した亀渕氏は、
あの頃、ラジオの向こうから私たちに語りかけていた
かつての優しい兄貴に戻っていた。

変わっていなかったんだな、亀ちゃんは。
何だかとても嬉しかった。
涙が出そうだったよ。


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3 Comments

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兄貴! (かめちゃん)
2005-03-10 19:50:20
オールナイトニッポンは良く聞いたな。

学生時代、これから売れそうな人を応援するのが好きで、

よく2部も頑張って聞きました。

たいてい始まってすぐ寝ていたとは思うけど(笑)



あたしらの年代は人の話を聞くのが好きだったのかもね。

今の子供たちはどうだろう?

寝入っている両親に音が漏れないようにボリューム下げて、

ラジオにかじりつくなんてするんだろうか?

いやいや、携帯の音楽配信をヘッドフォンで聞くんだろうね
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懐かしいね (amenbo)
2005-03-12 20:24:14
眠い目こすって聞いたよね。

オールナイトニッポン第二部!そうそう、これから売り出そうという人達がパーソナリティになってたねぇ。私も頑張って起きていて、始まるが早いか爆酔しちゃったよ



番組で紹介されていた聴取者からの葉書、すごく面白くて良く書けていたけど、今思うと、あれはプロの構成作家が書いたものだったのかな。

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Unknown (Unknown)
2005-03-15 02:20:07
日枝の前じゃ虚勢張るしかない亀・・・

もうすぐ消えるのね

かわいそすぎる
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