Scarving 1979 : Always Look on the Bright Side of Life

1979年生な視点でちょっと明るく世の中を見てみようかと思います。

2005華道部展「今までの僕の愛」

2005年05月18日 01時32分31秒 | 華道
嫌いな紫色の花材ということで、
挑戦心に火がつく。メラメラ。

お花器が作品の半分以上を決める私なので、
なぜか大汗をかきながら、悩む悩む悩む。
同時に作品の主題も決める。

今回の主題は「今までの僕の愛」にする。
作品の主題なんてのは恥ずかしいくらいのがいい。

小さなお花器と大きなお花器とでふたつの作品をつくり、
女性に見立てた小さなお華を、
私に見立てた大きなお華が包み込んで守るみたいな、
そんな風に仕上げようと決める。

まず小さなお華は丁寧にカワイらしく、
とっても愛情込めて完成させる。

次に、大きなお華は、私の愛らしく、
言葉ばかりで、なんにも守れてやしない、
相手にほとんど気付かれない、空白の愛情、
そんなのをわざと不器用につくって、表現することに。

ということで、葉のない枝が、軽々しく、ややこしく、
小さなお華の上に、ダラッと垂れ下がる感じにしてみる。

白い花を大きなお華に生けた後、
次の花の生け方を考えてたら、
先生に指示されて、その通りに生けてみる。

人に言われてその通りに振舞うのもまた、
私っぽさ満開で、とっても主題通り。

そして大きなお華に菊を生けるところががなくなって、
小さなお華に花が密集して、より美しくなったのも、
予想外に素晴らしい展開。

華のない大きなお華たる私が、白い花という共通点だけで、
自分には身分違いなくらいステキな女性たる小さなお華を、
必死に守ろうとして、近付こうと少し同じ色を取り入れてみるものの、
守り方が不器用で、色の染まり方も人頼みで主体性がなく、
小さなお華は私の想いに気付かず、いつかどこかへ消えて行く。。。

…と、そんな今までの私自身が、
この作品を通して見えるようです。

泣けるぜ。。。
たぶん私だけ。

嫌いなはずの紫色主体な小さなお華ってところもまた、
好みの人と好きになる人が毎回違う私らしくて、
なんかいいんですよね。

全てが完璧に主題通りです。ニコニコ。

…という主題を知らずに作品を観たら、
なんだこりゃな感じでしょうね、
たいしたことないじゃんって。

でも、単に綺麗にするだけだとか、
そういうことをするつもりは、
この展示会については、毎回ないんですよね。

独り善がりと言われても、良い悪いでなく、
自分の主題に沿った表現を見せたいなって。

お金を貰うなら、それはプロの視点を持って、
誰からも綺麗に見られるよう生ける必要はありますけどね、
社内なイベントなので甘えて、自分だけ楽しんでます。

ともかくこの作品を観て自分の弱さを痛感して、
大きなお華に葉がつき、花が増えるような、
そんな生き方をしなきゃな、なんて思わされたわけです。

…なんて理屈っぽく語れる作品であるところも、
まさしく私らしいわけです。ふむ。


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