Scarving 1979 : Always Look on the Bright Side of Life

1979年生な視点でちょっと明るく世の中を見てみようかと思います。

映画生感想『コールドマウンテン』

2004年05月05日 07時28分07秒 | 映画
出来る限り誉める方向で感想を書きたい私ですが、
この作品は、私の感性と外れまくっていて、
どうにも誉めようがありません。

イングリッシュ・ペイシェント』でもそう思ったのですが、
アンソニー・ミンゲラ監督とは友達になれそうもないです。

この監督の表現したい大人の純愛が、
お子様な私にはまるで理解できないからです。

更に今作は、私の嫌いな無駄に、
物語の便宜上のみで人が死にまくる展開で、
純愛なのか、反戦なのか、人間の業の深さなのか、
映画の主題がまるでハッキリしません。

主題がたくさんあるのはいいのですが、
その表現がどれも腰が座ってないのです。

キャストにしても、のどかな農村部に町から来た、
なにも出来ないお嬢様設定のニコール・キッドマンが、
やがて一念発起して、男勝りに働く姿に、
全く現実感が感じられませんでした。

お嬢様設定から男勝りに変わっても、
その力強さが、劇中で表現し切れていません。

というかいくら表現しても、
ニコール・キッドマン自身が、その農村に対して、
あまりに架空の人物過ぎるのです。

ニコール・キッドマンと農村の組み合わせは、
以前観た『ドッグヴィル』の印象が強いですし。。。

いっそニコール・キッドマン出演部ほぼなしで、
ジュード・ロウが頑張る姿だけの方が、
話が散在しなかったのかも。。。

あと全体的に顔のアップによる演出が多い作品も、
私的に、あまり好きには。。。

・・・と散々批評しつつも、話が転々としまくるので、
2時間35分の上映中、飽きることはありませんでしたし、
会えそうで会えない悲恋が好きな方は、
わりとたまらないお話なのかもしれません。

なので、大人の女性には受けるとは思いますし、
しっかり娯楽はしていると思います。

ジュード・ロウとレニー・ゼルヴィガーの演技も、
なかなか頑張ってるね、と思えますしね。

というか、ネットで世間的な感想を読む限り、
大多数の方が賞賛していたりします。

でも私にとっては、飽きるほど酷くはないものの、
全体を通した感想として全く無理な作品でした。

もう少し歳を重ねれば、また違った視点で観られて、
楽しく感じられるのかもしれませんけど、
今は一目見てそれとわかりやすい物語が好きなのです。

というか、どこか演出が、必要な部分だけ投げて、
その他はこちらの想像で補う、小説っぽいものなので、
小説を読めない私には、
この手の作品は無理なのかもしれませんね。

なんにしても、
大人の恋愛を理解できない、お子様でごめんなさい。

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