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■ 塩原(福渡)温泉 「不動の湯」 【 断続的に営業休止中 】



こちらの施設は、2015年頃から断続的に営業休止となっています。
このような、すばらしい共同浴場が営業休止になってしまったのは本当に残念です。


塩原(福渡)温泉「不動の湯」
住 所 :栃木県那須塩原市塩原
電 話 :
時 間 :6:00~21:00、無休
料 金 :200円

※ 営業状況・時間・料金・TELなどは、原則としてUP日時点の最新データに直してありますが、掲載内容を保証するものではありません。ご利用の際は必ず事前に各施設にご確認ください。


塩原のお湯はおおむね制覇(?)しましたが、たしかレポはまだ大網「湯守 田中屋」につづく2湯目です (^^;;)

栃木を代表する温泉地、塩原温泉郷。箒川に沿って下流から、大網、福渡、塩の湯、塩釜、畑下、門前、古町、中塩原、上塩原、新湯、元湯などの湯場があり、”塩原十一湯”といわれます。

塩原には日帰入浴りできる宿と共同浴場がたくさんあり、しかもバラエティに富んだ自家源泉が楽しめるので、湯巡りマニアには天国のようなところです。
つかい勝手のよい「湯めぐり手形」もあります。

一般客が入れる共同浴場は「岩の湯」(福渡)、「不動の湯」(福渡)、「青葉の湯」(畑下)、「もみじの湯」(古町)、そして新湯に「むじなの湯」「中の湯」「寺の湯」の3湯。
なかでも福渡と新湯のそれはお湯&ロケのよさから根強い人気があります。

今回は、このうち福渡の「不動の湯」をレポします。


【写真 上(左)】 橋のたもとから「岩の湯」
【写真 下(右)】 川沿いの遊歩道

福渡の温泉街から対岸の岩の湯にかかる橋を渡った突きあたり(右手は「岩の湯」)を左手川沿いの遊歩道(塩原渓谷歩道(やしおコース))に入ります。
すこしいくと林のなかの暗い道となり「ホントにこの先に風呂あるのか?」と思いますが、しばらくすると左手に足湯が出てきます。
この足湯までくると、ようやく沢の奥に湯小屋&湯船らしきものがみえてきます。これがめざす「不動の湯」です。


【写真 上(左)】 足湯
【写真 下(右)】 足湯の湯口

沢がすこしひらけたような雰囲気のいいところにあって、ロケ抜群。
「岩の湯」よりも広々としています。えらく絵になる露天で、なるほどこれは人気があるわけです。

湯小屋らしきものは脱衣所でけっこう立派。
ここは男女混浴ですが、たいてい混んでいるので慣れない女性はきびしいかも。


【写真 上(左)】 脱衣所から浴槽
【写真 下(右)】 浴槽

この日は土曜の10時ごろだったので混雑覚悟でいきましたが、先客ひとりはすぐに出て、そのあと30分以上も独占でラッキー。
その後、ぞろぞろとやってきたのでたまたまタイミングがよかったのかも・・・。

ゆるやかな曲線をえがく石造10人弱の露天の湯船は、石灰華の析出でコーティングされています。
自然木をくりぬいた木の湯口から50L/min以上もの適温源泉を大量投入で槽内注排湯はみあたらず、沢へ向かっての大量流し出しはたぶんかけ流し。
アメニティ類はなく、ちいさな桶ひとつだけ。


【写真 上(左)】 湯口-1
【写真 下(右)】 湯口-2

ややぬる目のお湯は青灰色にささにごって、鉄分系の茶色の浮遊物とこまかな気泡がただよいます。
金気だし味+旨味+重曹味+わずかに炭酸味。圧倒的な焦げ臭のうらに金気貝汁臭。

ギシギシとした湯ざわりのうえにアワつきによるぬる感が乗ってきて、重炭酸土類泉特有の肌にしみ渡るような浴感もしっかり。
これは文句なく名湯です。
こんなすばらしいお湯にわずか200円(清掃協力金)で入れるとはありがたいことです。(それすらも払わない輩もいるそうですが・・・)


【写真 上(左)】 浴槽から脱衣所
【写真 下(右)】 上からみた浴槽

お湯のイメージは赤城に似ていて、完璧な重炭酸土類泉。
塩原では刈子の湯(塩の湯、塩釜へ引湯)、鹿股2号源泉(塩の湯、塩釜・福渡へ引湯)、そして「岩の湯」に近いかな。
「岩の湯」にくらべると硫酸塩と硫黄分がよわく、重炭酸土類泉の特徴が際だっているような感じ。

ロケと湯質を兼ね備えた、栃木屈指の露天共同浴場だと思います。

分析書は掲出なし。
やませみさんのデータによると、「Na・Ca-Cl・HCO3温泉 38.5℃ pH=6.1 ER=1.82(源泉名:不動の湯)」とのことです。

湯口まですこし上流からパイプが引かれ、泉源と思われるあたりに「塩原の温泉」の説明板がありました。


【写真 上(左)】 沢への排湯
【写真 下(右)】 泉源?

ちなみに、塩原の重炭酸土類泉脈の大もとはたぶん箒川右岸の鹿股川~足長沢周辺(塩の湯、甘湯、須巻など)にあって、箒川右岸の源泉はたいていこの湯脈の影響を受けています。
これが、塩原の湯巡りに変化を与えてくれているのだと思います。

〔 2009年4月6日レポ(2006年12月入湯) 〕
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