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■ 老神温泉 「穴原湯 東秀館」 〔 Pick Up温泉 〕



<老神温泉 「穴原湯 東秀館」>
(群馬県沼田市(旧 利根村)利根町老神、11:30~19:00(要事前確認)、時間要問合せ、500円、0278-56-3024)
オフィシャルHP
紹介ページ (@nifty温泉)
紹介ページ (BIGLOBE温泉)
紹介ページ (じゃらんnet)
紹介ページ (Yahoo!トラベル)

老神温泉にある自家源泉の老舗宿。
片品川の東側にあるこの老舗の周辺は、かつては”穴原湯”と呼ばれ、対岸の老神温泉とは区別されていました。
ここは宿名に”穴原湯”を残している、旧穴原系の名湯です。
場所は、日帰り施設「湯元華亭」のおく、老神でもいちばん奥まったところです。


【写真 上(左)】 玄関 (2010)
【写真 下(右)】 立派な分析書 (2002)

アプローチは高級旅館的、小綺麗な館内、フロントの方の対応も親切で、いごこちがよさそう。
廊下のおくに浴場、廊下の壁に立派な木板の分析書が掲示してあるのもよさげ。
廊下左手に露天入口、右手手前に男湯、おくが女湯です。
脱衣所には老神にけっこうある丸いあなぼこ状の棚。


【写真 上(左)】 手前が熱湯槽、おくがメイン浴槽 (2002)
【写真 下(右)】 浴槽から洗い場 (2002)

内湯は二面採光であかるく眼下に片品川の渓谷も望めます。
ただ、ぬる湯槽のほうは奥行きがふかく暗めで、なんとなく洞窟風呂のようなイメージになっています。
天井ひくめでややこもり気味ですが、逆にイオウ臭がこもっていていい感じ。


【写真 上(左)】 メイン浴槽 (2002)
【写真 下(右)】 ぬる湯槽 (2002)

内湯3と扉のそとに露天。内湯浴槽はすべて岩組石敷です。
内湯はメイン浴槽(7-8人/適温~ややぬる)とそのおくに熱湯槽(3-4人/適温~やや熱)と脱衣所側にぬる湯槽(3-4人/ぬるめ)。
2010年入浴時にはぬる湯槽は空でした。


【写真 上(左)】 露天-1 (2002)
【写真 下(右)】 露天-2 (2010)

露天は和風庭園に面し、東屋を配した風流なもので手前ふかめが5人、おくが浅めで3人ほど入れます。石組鉄平石敷で湯温はかなりぬるめです。


【写真 上(左)】 メイン浴槽の湯口 (2002)
【写真 下(右)】 熱湯槽の湯口 (2010)

内湯浴槽はいったん熱湯源泉を湯壺にため、それを側面から浴槽に流し込んでいます。
湯口のそばにはコップがおいてありました。
槽内排湯はみあたらず、切欠からの上面排湯はおそらくかけ流しでしょう。


【写真 上(左)】 露天の湯口 (2002)
【写真 下(右)】 熱湯槽 (2010)

露天は白い析出のでた石の湯口から適温湯(コップがおいてあったのでここも源泉だと思う)を投入でよわい底面吸湯がありますが、これはお湯撹拌用かもしれません。
いずれにしても、お湯は内湯のほうがだいぶんいいです。

カラン6、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。
土曜14時から入浴OKでしたが、15時前から泊り客が入浴していました。(2002年)
土曜17時で独占~3人。(2010年)
客層は落ちついていて、なんとなく連泊客が多そうな感じがします。

お湯は、翠がかったうすにごり(熱湯槽)~よわい白濁(露天)。
熱湯槽には白とうす茶と黒の大ぶりなイオウ系湯の花が大量にただよいます。


【写真 上(左)】 たっぷりの湯の花 (2010)
【写真 下(右)】 掲示 (2010)

たまご味に芒硝塩味。のどにスルスルと入っていくような喉ごしで美味。
湯口ではしぶ焦げイオウ臭(硫化水素臭)。
浴槽によって甘イオウ臭も混じりイオウ臭のバリエーションが楽しめます。

硫酸塩泉のきしきしとアルカリ性泉のヌルすべとイオウ泉のスルスルにとろみが加わる絶妙な湯ざわり。
よくあたたまりますが、浴後に充実した爽快感がでてきます。

しかし、最新分析では硫黄分は分析されていないのに、このイオウ攻撃はいったい何事?
イオウ気は以前よりむしろつよまっている感じがしました。
とくに熱湯槽のお湯は鮮度感、イオウの出具合とも絶品で、老神でも屈指の浴槽だと思います。

さすがに伝統の”穴原湯”かつ老神1号泉。8年ぶりにあらためて入ってみて、お湯のよさを再認識しました。
沼田・尾瀬方面では明瞭なイオウ臭を味わえるお湯は少ないので、老神温泉は貴重。
とくにイオウ気のつよい、ここ(1号泉)、東明館(4号泉)、山楽荘本館(旧 漏田旅館、9号泉)はおすすめです。

なお、ここの日帰り料金は以前は1,000円でしたがいまは500円になっていて、内容のわりにかなりリーズナブル。
ただ、老神には温泉手形”伝説の湯めぐり”があり、3湯入浴可で1,500円(1年間有効)なので、温泉好きはこれの利用がベターかと。

老神温泉は、「山楽荘」&「漏田」がかの”伊東園グループ”の傘下入りし、「東明館」を”ぎょうざの満洲”が買収リニューアル、「朝日ホテル」が閉館して激動の時代を迎えています。
お湯のよさは一級品なので、往時のにぎわいをとりもどしてくれるといいですね。

単純温泉(Na-SO4・Cl型) 50.7℃、pH=8.44、湧出量不明、成分総計=0.54g/kg、Na^+=130mg/kg、Ca^2+=30.9、F^-=6.7、Cl^-=113、SO_4^2-=157、HCO_3^-=20.2、CO_3^2-=9.0、メタけい酸=61.0、メタほう酸=6.0、硫化水素=0.0 <H16.11.1分析> (源泉名:老神1号泉)

単純温泉(Na-SO4・Cl型) 54.2℃、pH=8.8、湧出量:測定不能、成分総計=0.47g/kg、Na^+=128mg/kg (82.08mval%)、Ca^2+=21.3 (15.65)、F^-=7.07、Cl^-=96.5 (40.28)、SO_4^2-=143 (44.03)、HCO_3^-=14.4、CO_3^2-=13.55、HS^-=0.11、陽イオン計=154 (6.77mval)、陰イオン計=275 (6.76mval)、メタほう酸=6.21 <H6.12.21分析> (源泉名:老神温泉1号泉)

石膏土類硫化水素泉 57.5℃、pH=8.9、湧出量不明、総計=1.196125g/kg、Na^+=140.25mg/kg (39.29mval%)、Ca^2+=70.80 (15.65)、Fe^2+=46.80、Cl^-=200.7 (36.47)、SO_4^2-=175.5 (20.15)、HCO_3^-=410.8 (43.38)、陽イオン計=314.89 (15.5206mval)、陰イオン計=787.0 (15.5206mval)、メタほう酸=75.62、硫化水素=14.47 <S41.6.1分析>

<温泉利用掲示>
加水:なし 加温:なし 循環ろ過装置使用:なし 消毒処理:なし

■ブランドグルメ
〔 老神(利根村)の舞茸 〕
きわめて味がよく、山中で見つけると舞い上がってよろこんだといわれる”舞茸”は1980年ごろから各地で栽培が盛んとなりました。老神温泉のある旧利根村も有力産地のひとつで、老神温泉の旅館でも舞茸料理は名物とされています。
「おいがみ舞茸園」では、とくに栽培がむずかしいとされる白い舞茸を入手することができます。
(「おいがみ舞茸園」紹介ページ(じゃらん)などを参考。)

〔 2010/05/24UP (2010/01入湯) (2002/02/11レポ (2002/02入湯)) 〕


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