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■ 松之山温泉(鷹の湯) 「ひなの宿 千歳」 〔 Pick Up温泉 〕



<松之山温泉(鷹の湯)「ひなの宿 千歳」> (新潟県十日町市(旧 松之山町)松之山湯本49-1、10:00~15:00(時間要問合せ)、700円、025-596-2525)
オフィシャルHP

雪ぶかい越後、妻有の地に湧く松之山温泉は、新潟を代表する名湯です。
2004年2月、「千歳」に泊まったときのレポに追補&写真増強で再UPです。

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その後津南に戻り、豊原トンネルを抜けて松之山入りです。
天気は冬型に戻ったらしく、なまり色の空からはらはらと雪が降りはじめました。

今年はついに念願の「千歳」に泊まりました。
ここは松之山きっての高級宿でなかなか手が出ないのですが、ほっこり温泉案内所(じゃらん)で平日13,500円(1室2名)のプランがあったので予約しました。


【写真 上(左)】 松之山温泉入口
【写真 下(右)】 鬼瓦に雪

松之山を代表する老舗「千歳」は、「鷹の湯」のはす向かい、温泉街のほぼまん中にあります。
館内はさすがにゆったりとしていて、越後らしい端正な調度類が各所にあしらわれています。


【写真 上(左)】 館内のあしらい
【写真 下(右)】 地酒のメニュー

浴場は男女別の大浴場「ほんやらの湯」(内湯・露天)、男女交替制の露天「月見の湯」と貸切の古代檜家族風呂の4つ。もちろんすべて入りました。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 内湯の湯口

<大浴場「ほんやらの湯」>
内湯(みかげ石枠石貼7-8人、適温)と露天(岩枠石貼3-4人、ぬるめ)の2槽。
内湯は石の湯口(飲泉用桝あり)から投入、槽内注入+底面吸湯があってオーバーフローはなくたぶん循環かと・・・(最新HPでは「新湯注入循環方式、塩素殺菌なしの紫外線殺菌」となっています)。
少しなまった感じのお湯で松之山臭も弱いです。
カラン8位、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 露天の湯口

露天は茶色+白に複雑に変色した岩の湯口から投入で、浴槽端の排湯口からの排湯。
お湯はぬるめに調整されていて長湯できますが、どうも松之山のぬる湯はしっくりときません。


【写真 上(左)】 豪雪に埋もれた月見の湯
【写真 下(右)】 月見の湯-1

<露天「月見の湯」>
「千歳」の名物風呂で男女交替制。
階段をのぼった檜舞台のようなところに木枠(側底面の仕上げは失念)の湯船が据えられています。
高台にありますが、目の前にうずたかく積みあがった雪のかべがあるので展望はききませんでした。

よこに桝が置いてある木の湯口から10L/min程度を投入で、槽内注排湯はなく端の切欠から流し出しの源泉かけ流しですが、浴槽の大きさのわりにかけ流し量が少ないのは残念。松之山の源泉はとても熱いので、加水しなければかけ流し量を絞らなくてはなりません。
湯口と浴槽のはしではかなりの温度差があり、湯もみ板も置いてありました。


【写真 上(左)】 月見の湯-2
【写真 下(右)】 月見の湯の湯口

お湯は青味がかったうす茶濁。
強鹹味+苦味の松之山味に墨を思わせる臭素&イオウがかったアブラ臭の松之山臭。
浴後も肌に松之山臭が残ってうれしくなります。
夕方と朝入りましたが、ぬるめの夕方にくらべて朝はビシッとくる熱さで鮮度感も高いすぐれもの。
瀟洒な佇まいのなか、名湯、松之山の湯を非加水かけ流しで味わえる贅沢な浴場だと思います。

<貸切古代檜風呂>
ここはノーマークでしたが、なんと源泉かけ流しの贅沢な風呂で、予約制ではないので空いていればいつでも入れます。
はやくも脱衣所から松之山臭が香り期待が高まります。
狭くて湯気のこもった浴室に古代檜枠石貼3-4人の浴槽がひとつ。目隠しがあって展望はききません。
カラン2、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。

白いゼラチン状の湯の花の出た石の湯口から数L/minを投入で、槽内注排湯なしのオーバーフローは完璧なかけ流し。湯口はえらく熱いので非加水でしょう。

ややにごりのある(色不明)熱めのお湯には灰褐色の湯の花がたくさん。
ゲキ熱でさわれず味不明(^^;)ですが、たぶん強烈な鹹味+苦味でしょう。
オイリーな感じの強烈な松之山臭。


【写真 上(左)】 湯気もうもうの家族風呂
【写真 下(右)】 家族風呂の湯口

お湯の濃度感が半端じゃなく、攻めてくる感じの強烈な浴感。
浴室内にこもる松之山臭とあいまって、ヘロヘロになりとても長湯できません。
濃厚松之山湯におもわず悶絶 (^^; これは松之山でも最も凶暴なお湯では??
で、お湯のよさは、貸切 > 月見の湯 > 大浴場露天 > 同内湯 の順かと思います。

部屋は12畳+掘りごたつにウォシュレットWC付のゆったりとしたもの。

「山里会席料理」と銘打たれた料理みためも味もよく、越後お約束の地酒も豊富に取り揃えています。
小千谷市高の井酒造の「越の初梅」を選びました。

やはり旅館の格、お湯ともに一級品の松之山を代表する宿で、一度は泊まってみるのもいいかも・・・。
なお、日帰り入浴もできますが、絶品の貸切風呂に入れるかどうかは不明です。

<松之山温泉1号泉>
Na・Ca-塩化物温泉 84.0℃、pH=7.3、60L/min掘削自噴、成分総計=14.75g/kg、Na^+=3412mg/kg (58.20mval%)、Ca^2+=2013 (39.37)、Fe^2+=0.5、F^-=2.3、Cl^-=8656 (98.73)、Br^-=25.7、I^-=4.4、陽イオン計=5565 (255.0mval)、陰イオン計=8832 (247.3mval)、メタけい酸=79.3、メタほう酸=242.0、遊離炭酸=36.0 <S57.11.30分析>

<松之山温泉2号泉>
Na・Ca-塩化物温泉 92.4℃、pH=7.6、93L/min掘削自噴、成分総計=15.71g/kg、Na^+=3496mg/kg (57.65mval%)、Ca^2+=2097 (39.65)、Fe^2+=0.2、F^-=2.8、Cl^-=9367 (98.89)、Br^-=27.5、I^-=3.3、陽イオン計=5752 (263.6mval)、陰イオン計=9534 (267.1mval)、メタけい酸=67.6、メタほう酸=349.5、遊離炭酸=3.2 <S57.11.30分析>

*昨年泊まった「野本旅館」、一昨年泊まった「和泉屋」と同じデータです。

○ 元レポは「みしゅらん掲示板 特集クチコミ情報」でも紹介いただいています。

〔 2009年5月1日UP (2004年2月入湯・レポに加筆・修正)〕
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