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■ 蔵の湯東松山温泉 「蔵の湯東松山店」

<蔵の湯東松山温泉「蔵の湯東松山店」>(埼玉県東松山市、10:00~24:00、600円(平日)、700円(土日祝)(会員各100円引)、0493-23-2641)
オフィシャルHP

以前からあるスーパー銭湯が、2004年夏から自家源泉の温泉を導入しています。館内は典型的なT設計仕様の和風スパ銭。連休最終日の夕方とあってか、すごい客数です。パブリックゾーンは客数からするとやや狭いかも? カットサロン、マッサージ、アカスリエステ、岩盤浴など付帯施設も充実。

浴室は広くて、木貼りの梁やサウナ室が瓦屋根に海鼠壁だったりと、意匠に遊びがあって楽しいです。内湯ゾーンに各種機能浴槽群(真湯・カルキ臭)、サウナに水風呂。
水風呂(赤みかげ石伊豆石貼7.8人)は、2号井戸水使用で利用方法はかけ流し、湯温は循環??という表示で詳細不明。17.5℃で弱カルキ臭。あまりに冷たいので人気なし。
露天には、変わり湯(この日はマリンハーブ)、寝ころび湯、野天岩風呂(岩+鉄平石枠伊豆石敷15人以上座湯・TV付+寝湯×3+つぼ湯×1)と注目の源泉岩風呂(岩組+鉄平石枠底不明円形7.8人)を配置。露天のつくりはなんとなく幸手の極楽湯に似ていて、あちこちにベンチや椅子がおかれて涼めるので居心地がいいです。
カラン32、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。祝日18時で70人以上と大盛況。

温泉使用は、源泉岩風呂と野天岩風呂かと思います。
源泉岩風呂は、壁からパイプ2本がL字型に出ていますが、1本は止まっていて、もう1本から10L/min(変動あり)ほどを湯面すれすれに投入。投入湯温は38℃以上あるような気がしました。にごり湯&混雑につき槽内注排湯は不明で、下段にある野天岩風呂へと流し出しています。(非加熱かけ流しの掲示あり、現HPによると混雑時には加水はあるらしい)
野天岩風呂は、源泉岩風呂からの流入(源泉)+座湯からの流し込み(井水?)+つぼ湯からの溢れ出し(井水?)+側面注入。側面(+底面?)吸湯でオーバーフローなし。(源泉+井水で濾過循環、塩素、二酸化塩素による消毒の掲示あり。ここまでしっかりと情報開示されている施設は、ちょっと記憶にありません)

お湯は、野天岩風呂と源泉岩風呂では全然ちがいます。
野天岩風呂はほぼ適温、無色透明でタールがかった薬品臭+うがい薬臭+軽い磯の香。
強食塩泉の循環湯でよくあるタイプのお湯ですが、それなりの浴感はあります。

源泉岩風呂はすぐれものです。
茶褐(緑)色でややぬるめ(38℃位)、透明度50~60cmほどのにごり湯で、強塩味+微苦味。湯面からも粘土系アブラ臭+金気臭+ガス?臭の存在感のあるすばらしい温泉臭が香ります。仮設時代の東鷲宮百観音温泉でこんな臭いがしていた記憶がありますがどうかな?
土類系のキシキシ感と相当の濃度感があり、さほどほてらず浴後は湯切れよく爽快感が広がります。でも、浴後えらくのどが乾くので、やはり相当水分をもっていかれている感じ。
ここは大人気で常に10人以上の入り。この手の泉質では鮮度感はなかなか感知しにくいのですが、さほどなまった感じはありませんでした。5月のみしゅらんオフ会で入ったときより、苦味が弱く、金気が強いようなイメージ。

源泉岩風呂ですが、槽内暖房のためか幅広い腰掛けが縁に沿って廻され浴槽が狭くなっていて、ここに腰掛けたり入ったりで長湯する人が多く回転が悪くなっています。この腰掛けがなく、真ん中に目隠しのオブジェ(秩父の武甲の湯の露天にあるような)でもあると、さらに落ち着いて入れるような気がしますが、贅沢いいすぎか・・・(笑)
あと、やたら「ぬるい」という声がきかれましたが、「源泉ぬる湯」とでかでかと表示してあるじゃろが・・・(~~)
この泉質だと、加熱すると一気にお湯の凶暴度が増すハズなので、あまりに「ぬるい」の声が多いなら、いっそのこと43℃位に加熱したら回転は速くなることまちがいなし(^^;) ただし、のぼせて倒れる人続出かも・・・。

連休夕方というゲキ混みの最悪のタイミングにいったのに、すばらしいお湯が味わえました。37.3L/minという湧出量でこれだけのお湯を実現しているのは驚異的です。
ちなみに、9月末までは会員入会無料、会員は3,900円*の回数券(10枚綴り、土日祝・複数人利用可)を購入できるので、土日祝でも単価を@390円*まで落とせます(当然購入しました)。この施設内容とこのお湯で@390円*は圧倒的に安い! 通いのお湯になることはまちがいなしです。

Na-塩化物強塩温泉 38.1℃、pH=7.7、37.3L/min(1,200m掘削揚湯)、成分総計=17110mg/kg、Na^+=5574mg/kg (83.29mval%)、Ca^2+=900.6 (15.44)、Sr^2+=31.6、Fe^2+=4.4、F^-=2.3、Cl^-=10260 (99.33)、Br^-=44.7、I^-=14.2、HS^-=0.02、HCO_3^-=50.0、陽イオン計=6564 (291.2mval)、陰イオン計=10390 (291.4mval)、メタほう酸=116.3、硫化水素=痕跡 <H16.5.28分析>

〔 2004年9月20日レポ 〕

※ここのHPは、温泉分析書はもちろん、各浴槽の湯づかいまで丁寧に解説していて、情報公開にたいへん熱心です。

*) 回数券は現在、原油価格の高騰を受けて4,300円に改訂。それでも安い。
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