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■ 姥子山越旭温泉 「旅館 山越」 〔 Pick Up温泉 〕



<姥子山越旭温泉「旅館 山越」>(箱根町、11:00~15:00(事前問合せ必須)、1,000円、0460-4-8443)
紹介HP

湖尻から姥子に登る県道沿いにある、その筋(笑)では泉質のよさで有名な温泉旅館。
日帰り受付時間がみじかく、宿泊客優先で難易度高いという情報がありましたが、昼前にTELするとOKとのことで突入。
最近は入浴可能時は県道に日帰り可看板を出しているようです。

11室のよく手入れされた和風旅館です。
内湯と露天は離れていて日帰りは内湯1,000円、露天1,500円。どちらも料金内で40分の貸切りができるようです。当然内湯に入りました。
やや暗めでこもり気味の浴室に、みかげ石造6.7人の浴槽ひとつとシンプル。
外の坪庭には白雪姫と七人のこびとがいました。


【写真 上(左)】 内湯
【写真 下(右)】 かなりのオーバーフロー

こてこてに赤茶の析出がでた岩の湯口から20L/minほどを投入、槽内注排湯はなく全量を手前上面排湯口からの流し出し。別にカランがふたつあり、ひとつは温泉。
カラン5、シャワー・シャンプー・ドライヤーあり。土曜13時で独占。

かなり熱めのお湯は緑褐色のうすにごりで、重曹味+収斂味+金気味+α、圧倒的な焦げ臭の裏で金気臭が匂う個性あふれる味臭。
ことに圧巻なのは温泉臭で、これだけ焦げ臭の強いお湯は箱根ではめずらしいです。
明瞭なツルすべの裏に、とろみときしきしと正苦味泉系の硬さが加わる複雑な湯ざわり。体内に染み渡ってくるような恐ろしく力のあるお湯は、温まりも強くて長湯できず、浴後もなかなか冷めません。
このお湯は、箱根ではもっとも個性のある一湯かと思います。


【写真 上(左)】 湯口
【写真 下(右)】 湯口&湯色

浴後、女将さんと話しをしました。
源泉は3本あって、うち2本は姥子からの引湯、1本はとなりのGSあたりで出ているもの。姥子のは熱く、GSのはぬるいので混合して温度調節している。
姥子の源泉はやはり雨量に左右されるよう。また、この源泉はスケール(析出)が多いので管理がたいへんだとも・・・。

内湯のみで1,000円は強気な箱根価格ですがお湯は絶品。姥子のお湯をかけ流しで楽しめる貴重なお宿かと思います。

Mg・Ca・Na-硫酸塩・炭酸水素塩泉 58.9℃、pH=7.1、湧出量不明(動力揚湯)、成分総計=1650mg/kg、Na^+=115mg/kg (26.65mval%)、Mg^2+=84.1 (36.89)、Ca^2+=120 (31.93)、Fe^2+=12.5、Cl^-=15.2 (2.35)、SO_4^2-=458 (52.07)、HCO_3^-=507 (45.36)、陽イオン計=347 (18.8mval)、陰イオン計=982 (18.3mval)、メタけい酸=250 <H10.9.14分析> (源泉名:元箱根温泉(元箱根第19号、23号、41号 混合泉))

※主成分はめずらしいMg-SO4(正苦味泉)で、分析書の旧泉質名にはしっかり「含重炭酸土類-正苦味泉」とありました。

なお、湖尻、桃源台あたりは統計的には仙石原温泉に含まれるようですが、源泉が錯綜しているし、仙石原という位置でもないような・・・。
町観光協会のHP「箱根全山」では、「旅館 山越」は「箱根芦ノ湖(湖尻) 姥子温泉」という、ワケのわからん温泉地名(^^;)となっています。
(筆者後註:同混合泉を利用している「芦ノ湖一の湯」の2010年2月現在の掲示によると源泉名は「姥子山越旭温泉」となっていたので、いまはこの源泉名が採用されている可能性があります。)

〔 2006年8月22日レポに加筆 〕
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