華流→韓流・・・次は何処?

最近のお気に入りはSS501とサンチュカップル。韓国のバラエティやドラマを中心にレビューしています。

かもめ食堂

2007-02-26 22:51:49 | ドラマ・映画の感想(韓国以外)

2006年
原作:群ようこ  脚本・監督:荻上直子
エンディング・テーマ:井上陽水「クレイジーラブ」

キャスト
小林聡美   片桐はいり   もたいまさこ 
ヤルッコ・ニエミ   タリア・マルクス   マルック・ペルトラ



誰だ 誰だ 誰だ~~

思わず一緒に歌ってしまいそうになりました、「科学忍者隊ガッチャマン」のテーマ。
でもこの曲を知っている人って・・・・・・お歳はいくつ?

ニャロメも出てきましたね

友人のhagumiちゃんが以前から何度となく見たいといっていたこの映画。
たまたま地元の映画館で、”リクエスト上映”と題して、
24日から1週間、特別上映されると知り、早速行って来ました。
(hagumiちゃんゴメン、仕事の空き時間に1人で行って来ました。)


映画が始まってすぐの空気感・見終わったあとの癒された感じ、良いですね。

何故か北欧・ヘルシンキの街にオープンした「かもめ食堂」。
レストランではなく、敢えて「食堂」。メインメニューはおにぎり。
店の主はサチエという日本人女性(小林聡美)。

最初は、店を覘いてはいても、誰もお客の来ない食堂に、
ある日、日本かぶれの青年トンミ(ヤルツッコ・ニエミ)がやってきて、
サチエに「ガッチャマン」の歌を教えてくれと言いますが、
どうしても、冒頭の 誰だ 誰だ 誰だ~~ しか思い出せません。

その日の夕方サチエが行った書店のカフェで、
「ムーミン」の本を読んでいる日本人女性のミドリ(片桐はいり)を見つけ、
初対面にも関らず、思いきって「ガッチャマン」の歌詞を知ってるか尋ねると、
完璧に教えてくれます。

こんな偶然の出会いをしたミドリが、何となくサチエの店を手伝うようになります。

ある日、サチエが一人で食堂に居ると、
ふらっと中年の男(マルック・ペルトラ)が入ってきて、
美味しいコーヒーの入れ方を教えてくれます。

またふらっと店を出て行くときの
「コーヒーは自分でいれるより、人に入れてもらったほうが美味しい」
と言う言葉が、何だか印象に残りますね。

そうこうしているうち、マサコという日本人女性(もたいまさこ)が、
自分の荷物が行方不明になってしまった、と言ってサチエの食堂にふらっと来ます。


それから、色々な人がこの食堂を訪れるようになり、
その客とサチエやミドリ、マサコそしてトンネの織り成す人間模様が、
見ていて、とっても心地良い感じで描かれています。


エアーギター大会をやったり、サウナの我慢大会をやったり、
何となくおおらかに生きているように見える、ヘルシンキの人だって、
色々な事を抱えて生きていますし、色々な人生があります。

でもそれが変に理屈っぽくとか、重くとかではなく、
見ているこちらが、「この人はどう生きてきたのかな?」とか、
「この人も、一生懸命に生きてきたんだろうな」とか、
なんか想像してみたくなっちゃう感じで描かれているのが良いですね。

たった一人でヘルシンキに来て、日本食の「かもめ食堂」を出し、
時々プールに泳ぎに行ったり、夜寝る前には合気道の技(名前忘れました)をやる、
どんな人をもそのまま受け止めてあげる優しさと、どこか凛とした感じのするサチエさん。

たまたま世界地図を指差し、当たったのがフィンランドだったからと言う理由だけで、
この街に来ちゃったミドリさん。

20年間、身体の弱かった両親の介護をし、今はその両親も亡くなり、
たまたま父親の介護をしている時に見たニュースで、フィンランドを知り、
やってきてしまったマサコさん。

それぞれが、それまでの人生をどう生きてきたかは解りませんが、
変にそれを詮索するわけでもなく、でもちゃんと相手のことを認めてあげて、
受け入れてあげて・・・・・・

サチエとそれを取り巻く人の距離感が、とっても良いですね。

誰かと誰かの恋愛があるわけではなく、スリルいっぱいの事件があるわけではなく、
お目当てのイケメン俳優が出ているわけでもなく、
勿論出生の秘密や、お涙頂戴の展開でもありません。

あ、でも最後の方で「かもめ食堂も、やっと満席になりました」とサチエが呟くと、
周りに居た人たちが拍手をしてくれたシーンは、ちょっとジーンとしましたが。

ひょっとしたら、淡々と過ぎて行きそうな、「かもめ食堂」での出来事ですが、
決して淡々として眠くなるという事はなく、
何だか、不思議とワクワクして2時間弱があっという間でした。

全編フィンランドロケでというのもあるでしょうし、
主演の個性豊かな3人の女優さんの醸し出す、雰囲気もあるでしょうし、
独特の澄んだ空気感が、とても心地よく伝わってきます。

この映画全体の空気感は、是非見て体感してみてください。
見終わったあと、何だか清々しい感じと言うか、癒された感じがします。

自分も一人で、ふらっとフィンランドの「かもめ食堂」に行ってみたくなりましたね。
そして、何も考えずに1ヶ月くらい、そこで食堂を手伝ったりして・・・・・・

決して現実逃避ではなく、今の場所に留まらず、ちゃんと前に進むために。


何だかもう一度、見たくなる映画でした(3月2日までに、もう1回位行くかな?)

そういえば、この映画はBGMが本当に必要最低限で、
あまり音楽が流れず、自然な音がいっぱいだった気がします。

なので、音楽によって楽しいとか悲しいとか気分を盛り上げられるんじゃなく、
見ている自分の心の中で、色々感じられて良かった気がします。

それだけになお更、
井上揚水のエンディングテーマ「クレイジーラブ」が印象に残りました。



おまけ
もたいまさこ&小林聡美といえば「やっぱり猫が好き」を連想してしまいます。
(あと一人は、片桐は入りではなく、最初は森下愛子、2話目から室井滋)
最初のシリーズは、20年くらい前のなので、あまり記憶にはないんですが、
映画の中で、もたいさんが見ず知らずの初老の男性に、
突然猫を預けられるのを見て、ネタ?なんて思っちゃいました。

映画の中での、もたいさんの「不思議ぶり?」もツボですね。


さて、見終わった後あなたは、
①おにぎりが食べたくなる
②今晩のおかずが、豚カツ、塩鮭、ザンギ(鳥のから揚げの北海道弁)になる
③焼きたてのシナモンロールと薫り高いコーヒーが欲しくなる
④フィンランドに行きたくなる
⑤エアギター大会orサウナの我慢大会に出てみたくなる

どれでしょうね




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井上陽水, 鈴木茂, 井上鑑
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4 コメント

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うらぎりもの~・・ (hagumi)
2007-02-27 09:56:08
一緒に観たかったです~。
ご無沙汰してたので
メール前にチェックとお伺いしたら~。
おいてきぼり~。
小林聡美さん良いですよね~。
なんか知り合いではないのですが
さん付けで呼びたくなるような女優さんです。
ガッチャマンの歌を知っている人に (TAMA)
2007-02-27 21:50:36
東京でこの作品は単館ロードショーにおける観客動員記録を軽々と塗り替えたそうです。
自分は見終わったあとは
③焼きたてのシナモンロールと薫り高いコーヒーが欲しくなる
でした。
>コーヒーは自分でいれるより、人に入れてもらったほうが美味しい
コレって真実ですね。自分でいれると、いれている間に嗅覚が鈍ってしまい、コーヒーの美味しさが判らなくなります。故に自宅では美味しいコーヒーが飲めません。
「ガッチャマンの曲を知っている人に悪い人は居ませんから」と、達観した感じでミドリさんを受け入れるサチエさんや、「私の荷物何処に行ったのでしょうね?」ってかもめ食堂にやってくるマサコさん等々キャラがとても魅力的でした。
機会があったらもう一度劇場で観てみたいと思います。

そういえば、PASCOという小林聡美さんが出演している食パンのCMは「かもめ食堂」でロケしていますね。
ごめ~~ん (aki)
2007-02-28 00:38:12
hagumiちゃん、許して~~
突然空き時間出来て、丁度その時間にピッタリだったので、行っちゃいました。
hagumiちゃんのお勧めどおり、とっても良い映画でした。
次はやぱりお薦めの「すいか」を見なくちゃダメですね。

次映画に行く時は、連絡します。
空き時間しだいなので、突然のメールになると思いますが、
覚悟しててね。
私も良い人? (aki)
2007-02-28 00:46:34
TAMAさん、こんばんは。
思わず一緒に歌いたくなった私も、良い人かな?
あ、でもところどころ忘れてたから、
やっぱりダメか

この映画に出てくる皆さんのキャラが個性的で、
本当に魅力的。
さり気無い言葉でも、心に響くものが沢山あったり、
「クスッ」って思わず笑ってしまう、絶妙な間、どれをとっても心地よかったです。

>PASCOという小林聡美さんが出演している食パンのCM
見た事無い気がする。たまたまなのか、北海道では放送されていないのか・・・・・

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