『脱★ぐうたら生活』

大好きな朝焼けから毎日元気をもらっています。我が家の日常の一コマと、患者さんから見せていただく人生模様。毎日が勉強です。

妻のために

2007-06-30 | 人間模様
A子50代の女性
ご主人はタクシーの運転手。
結婚は遅かったので、子供はいない。

彼女は子供の頃からの糖尿病いわゆる1型糖尿病

彼女の血糖値はドラマチックに動く。
上は300代から下は20代。
低血糖で気を失うことは、日常茶飯事。
自分の命も危ない。
だから結婚も子供も諦めていた。

ひょんなことから、彼女は今のご主人にめぐり合った。

ご主人は彼女がいつ具合が悪くなってしまうかわからないので、いつ呼ばれても良いように会社を辞めた。
個人タクシーの運転手になったのだ。

何気なく
「階段の途中で気を失って倒れてた」
「寝ている間に低血糖だったみたい」
ある時は、犬の散歩の途中で気を失って救急車で運ばれた。
犬は彼女に近づこうとする人間に唸って、威嚇していたらしい。

普通の人なら死んじゃうような数字(低血糖)を頻発したりする。
そのたびに、ご主人がブドウ糖を口に入れてくれたり、コーヒーを飲ませたりと命を取り戻してくれる。

彼女のご主人にとっての結婚は、介護のための結婚だったような気がする。
それでも、嬉しそうに彼女の世話をするご主人。

ご主人頑張れ!
いつも彼の背中にエールを送っている。
コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

連れてって~

2007-06-28 | 家族
出かけようと支度をしていると

ソワソワしだすモモ

「行く」という言葉を聞くと

自分も行けるものと

お出かけバック(自分が入る)を引っ張り出して

急いでバックに入っていますが・・・。

はみ出ていますね。

この日は残念ながらお留守番でした。

ごめんねぇ~
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

エサを与えないで下さい

2007-06-26 | 人間模様
私達が『Sママ』と呼んでいる、70代の女性。
結婚当初の40Kgの体重は、あれよあれよという間に1、5以上倍に増えた。
ご主人は、新婚の頃から体重は変わらないらしい。
最近、ご主人から「お前、(顔が大きくなったから)顔の輪郭がぼやけているよ」と言われたらしい。

彼女は、お腹や腕など手術を数回受けている。
お腹の手術のときは10Kg痩せたが、病状が落ち着くと着々と体重も元に戻してきた。


彼女の今の楽しみは『お菓子』。
糖尿病から透析に移行した彼女は、そんなにお菓子を食べられない。
美味しそうなお菓子を配るのが、彼女の楽しみになっている。

彼女の血圧を測りにベッドサイドに行くと、そろそろと「ハイ!」とお菓子を出してくる。
血圧が下がって「気分悪くないですか?」と言っても、と青白い顔をして「ハイ!」。
血管に針を刺していて『失敗したぁ~』と冷や汗タラリの時でも「ハイ!」。

布団の中から約10cm四方のジッパーつきビニールの中に、彼女がセレクトした美味しそうなお菓子がギュッと詰まっている。

季節もちゃんと取り入れて、お節句にちなんだお菓子、ゼリーや水羊羹が、今週のお菓子のなかには、金魚の形をしたお菓子が入っていた。

はじめは、やんわりお断りしていたのだが「私の趣味ですから」と言って、こっそり渡される。

美味しいお菓子だが、そのまま食べていたのではカロリーオーバーになってしまう。

先日もお菓子を渡されたので「太っちゃうから・・・」と私が言うと「ハイ、やせるお煎餅」とSママ。

「もう、お腹なんか凄いんですよ」と私が言うと

「あら、全然大丈夫よ。まだまだ余裕があるわよ」とSママ。

お手上げです。
余裕があると言われても、何に余裕があるのか・・・。
Sママのお腹になるまでは、たしかに余裕があるけど、特にそこまで目指していないから。

ママ~!エサをあたえないでぇ~!


コメント (16)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

勝ちたかった

2007-06-24 | 家族
長男に引き続き、次男も昨日引退試合を終えました。

次男は中学でバスケットボールを始めました。
弱小チームで、在部中1回も勝つことができませんでした。
それでも、やめずによく頑張りました。

これからは、高校受験に向けて頑張ってほしい。
高校でもバスケットをやりたいとのこと。
「今度は強いチームでやりたいなぁ」と次男。

弱小チームからじゃ、スポーツ推薦は無理だし、学力で勝負するしかないんだから本気で受験勉強頑張ってほしい。

そこで、ごろんと寝てる君!!君のことだよ。

心配だなぁ。
コメント (22)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

毎日が新鮮!

2007-06-21 | 人間模様
S氏、若年性の認知症。
まだ60代半ばである。
数年前に発症し、今では当日の曜日、今朝食べたものなどを忘れてしまうほどに進行してきている。


「あかねさん、今日は何曜日ですか?」

「帰りのバスは何時出発?」

これは、S氏が毎回質問してくること。

忘れるということは、毎日が新鮮。
毎日、同じ事を説明しているが、初めて聞いたようにびっくりしてくれる。

このS氏、認知症になってから、人が変わったようになった。
それまで、出していなかったエロさを表にドーンと出してくる。
通り道に女性スタッフがいれば、さわる。卑猥な言葉を言う。
その連続だ。

そのS氏、バチが当たったのか、彼の血管はトラブル続き。
血管の中が細くなっているかもしれない。
今日も針刺しで、トラブルになり、何本か針を刺されている。

以前も書いたが、透析の針は布団針のように太くて長い。
針を刺すたび痛そうな表情をするS氏。

「痛いですか?」と聞くと

「・・・・気持ちいいです」との答。

必死になって、血管に針を入れようと頑張ってるスタッフに

「Oさん(スタッフ)、毎日キスしてますか?」と突然S氏が質問してくる。
張り詰めた中での変な質問に、力が抜けるスタッフO。

まあ、「ヘタクソ!痛いぞ」と怒られるよりはましかもしれない。
やっと、S氏の血管に針が入った。
こちらの苦労も知らずに、手を動かすS氏。

「せっかく入れたんだから、動かさないで!」とスタッフが言うと

「えっ、入れた?」と言って、いやらしい笑いを浮かべるS氏。
私達も、お手上げです。

S氏の奥様は、彼がクリニックでこんな状態なのを知っているのだろうか・・・。





コメント (16)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

主夫業

2007-06-19 | 人間模様
週3回の透析。
透析は午後2時から4時間。
午前中に炊事・洗濯を終えて、妻のための食事を作ってから透析に来る。
自分は食事制限があるので、あまり食べられないが、妻の好きな果物などを1品、いつも冷蔵庫に入れておくのだという。


「仕事から帰ってきた奥さんは、きっと感激するね」

そう私が言うと

「そうでもないよ。当たり前のような顔して食ってるよ」とH氏。

始めは、喜んでいた妻も、最近では注文を言いつけるようになったと言う。

「しょうがないよ、俺に稼ぎが無いからさ」

そう、夫婦のことはその夫婦にしかわからない。
お互い、それでいいなら口を挟むものではない。

「ご飯食べたらサ、茶碗くらい、水につけてほしいよなぁ。食ったら食いっぱなしなんだよ」

わかる、わかる。うちでも見られる風景だ。
なんだか、おばさんの井戸端会議のように、家事の工夫あれこれに話がはずんだ。

「奥さん、どこまでお勤めに行っているの?」と聞くと。

「パチンコ」とH氏。「負けるときは5万、6万だけど、勝つときは10万以上持ってくるよ」

「でも、トータルで見るとトントンじゃないの?」と聞くと

「イヤ、勝ってるね」とH氏。

「勝ってるなら、いいよね」と言いながら、ちょっとだけ虚しい気持ちになった。



コメント (14)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お疲れ様

2007-06-17 | 家族
長男の部活で使っていた練習用の防具。
一昨日でお役御免になり、昨日からベランダで干しています。
お疲れ様でした。
いつも、息子の頭と顔を守ってくれてありがとう。

昨日、今日と東京都のインターハイ予選が東京武道館で行われました。
結果は3回戦で優勝候補の某高校と対戦し、負けてしまいました。
息子は、泣きそうな顔をしていたけど、高校剣道部の活動はこれで終わり。
次は受験に向けて頑張ってほしい。

剣道の応援に行くのもしばらく無いと思うのですが、いつもここに来て思うこと。
それは、この建物です。武道館なのに斬新なデザインだなー・・・ということ。


東京武道館
武道館というと、九段の日本武道館が有名ですが、これは、足立区綾瀬にある東京武道館です。
屋根が独特の形をしています。
ゴジラやガメラの背中のようです。

中は、いたって普通の体育館です。
広い体育館の周りに通路があり、売店などがあるのですが、方向音痴の私は、必ずと言っていいほど迷子になります。

東京武道館よ、ありがとう。
しばらく来ることも無いと思います。
いつもあなたの複雑な通路のおかげで、席を立つとなかなか元に戻れませんでした。最後までおぼえられなくてゴメンね。
コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

梅雨の夕焼け

2007-06-16 | Weblog
ちょっと雲の模様が気になるんだけどなぁ。
コメント (12)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

招き猫

2007-06-16 | Weblog
なんだか気になる存在になってきました。街角でみつけたもの。2000円なり。大竹の夫婦招き猫はいまごろどこにいるんだろう。
コメント (9)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コムスン

2007-06-16 | 人間模様
今のTV番組では『コムスン=悪』のような構図が出来上がってきているような気がする。

私のクリニックにもコムスンに介護をお願いしている患者さんがいた。

その時に、仲間のスタッフと「自分が介護されるんだったら、あのくらい訓練されたスタッフがいるところがいいよね」と言っていた。

私の受け持ち患者さんのS氏。
脳梗塞後の認知症が進み、一人では外出できなくなっていた。
働いている奥様に代わり、透析の送迎をコムスンにお願いしていた。

「Sさん、腰掛けますよ!」

「Sさん、立ちますね!」

患者さんに、声掛けしながら介助していたコムスンのスタッフ。

送迎車に乗り込むときのこと。
車椅子ごと乗り込める軽自動車(?)だった。
いつもは、車椅子ごと帰るS氏だったが、その日はダダをこねた。
車椅子の定位置の横にある補助イスに座るというS氏。
その補助イスは、コムスンのヘルパーさんが座る場所。

補助イスに座っているヘルパーさんの膝の上にチョコンと座りこんだS氏。
ヘルパーさんがS氏を抱っこしている形。(注:ヘルパーさんは男性でした)
気の済むまで抱っこされたS氏は、その後手を振りながら帰って行った。

大手の介護事業者だけあって、スタッフの教育マニュアルがあるのだろう、しっかりスタッフ教育はされていたんだなぁという印象を持っていた。
問題があったのは、上層部の意識の問題で、患者さんやお年寄りに接していた末端のスタッフは一生懸命だったと思う。

異業種から介護事業に参入したグッド・ウィルグループ。
介護事業は、思ったより利益が少なかったと思う。
介護保険が始まった当初、国からの補助金も出る。
年々ねずみ算式に増えていく利用者。
その方々に今まで通りに補助金を出していたら、財政破綻は免れない。
国は、利用者にも事業所にも補助金を出す審査を厳しくした。

1時間で○○をして○○円の利益・・・・なんて、その日の患者さんの状態によってそろばんをはじけないことも多々あるのだ。
相手は人間、心のケアなどマニュアルどおりに行かないこともある。

単純に利益を上げるには、売り上げを伸ばし経費を少なくする。
上層部の焦りはなかっただろうか?

小さな事務所のヘルパーさんの中では『教育はきちんとうけたのだろうか?』と思ってしまう人がいる。

「終わったの?じゃあ、行こうか」
「ダメじゃないの○○しちゃ」
あの人、誰?家族なの?というと、ヘルパーさんだった・・・という例もある。

認知症という病名がついたほうが介護保険で級が進むからと言って(おそらく)、ケアマネに心療内科に連れていかれた患者さん。
「私、ボケていないのに、ボケたからって医者に連れていかれたのよ。ボケた方が色々サービス受けられるからって・・・」と憤慨していた。

ケアマネの立てたケアプランを実行するのは、そのケアマネが所属する介護事業所・・・なんてことは多々。(コムスンでも問題になっていますが、これは違反です)

色々取りざたされている、介護保険問題。
コムスンは氷山の一角のような気がするのは、私だけだろうか。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする