思いつくままに書いています

間口は広くても、極めて浅い趣味の世界です。
御用とお急ぎでない方は、ごゆっくりどうぞ。

神戸市立博物館の「マウリッツハイス美術館展」を観て

2013年01月03日 | 美術館を訪ねて

明けましておめでとうございます。
東日本大震災で被害にあわれ、今も復興に向けて頑張っておられる皆さんには心からお見舞い申し上げます。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、昨日1月2日に、神戸市立博物館に行って、オランダ・ハーグの王立マウリッツハイス美術館(1822年開館)が所蔵する17世紀オランダ・フランドル絵画の展覧会を観てきました。

この展覧会は、同美術館が改修工事に入るため、同館の所蔵品の目玉フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」をはじめ、レンブラントやルーベンス、ヤン・ブリューゲル(お父さんのほうです)の名作が貸し出されることになって実現したそうです。全部で48点の作品が展示されていました。

ところで私たちは、もともとここに行く予定はありませんでした。当初は今年もここに行くつもりでした。

でもヨメさんは前からフェルメールが観たかったらしく、出発前になって「神戸の方はどう?」と言い出したので、急遽変更することにしました。

で、交通状況をチェックしたらそれほど大した渋滞もなさそうです。もし渋滞が始まっても同じ阪神高速神戸線を通るので途中で大谷記念美術館に変更したらいいかと、行くことにしました。

やはり道は空いていて、順調に神戸まで行けました。
それで機嫌よく博物館近くまで行ったら、博物館の周囲はすでに長蛇の列。それも半端な長さではありません。現実はそんなに甘くありませんでしたね。


しかも周辺道路は近くの大丸の初売り目当てに来た車の駐車場待ちで大渋滞。
焦りながら、なんとか近くのタイムズに車を停めました。ここも空きスペースが一台空いていただけという際どいタイミングでした。

車椅子を出して列の最後尾まで行きました。この時点(10時20分頃)で係の人の話では15分待ちとのこと。

私たちの後もすぐ列が出来ていきました。

ようやく私達の番になって、私だけ障害者手帳を持ってチケット売り場に行ったら(狭いのでヨメさんは手前で待っていました)、「無料です」とのこと。
これは予想外でした。というのは兵庫県立美術館では割引はあっても無料ではなかったので、ここも同じだろうと思っていたのです。

もうひとつ、ちょっとうれしかったのがポストカード(非売品とのこと)のプレゼント
出発前にインターネットで調べていたときに、この日だけ先着1,500名に非売品のポストカードをプレゼントとのことでしたが、待ちながら、この人数ではとっくになくなっているだろうと二人で話していました。
ところが思いがけず会場の入り口でスタッフが「はい、どうぞ」と手渡してくれたのには驚き。多いと思ってもそれほどではなかったのかとこれも意外でした。


入口で音声ガイドを借りて、観客の列に続いて展覧会の会場へ。

でもすごい人です。展示は「美術館の歴史」「風景画」「歴史画(物語画)」「肖像画と『トローニー』」「静物画」「風俗画」の6つの章に分けられていました。


目玉の「真珠の耳飾りの少女」はその真ん中の「肖像画と『トローニー』」のセクションに展示されていました。
その前だけ見やすいように人の列が整理されていたので、立ち止まって見ることはできないものの、車椅子でもよく観ることが出来ました。

やはり「真珠の耳飾りの少女」はいい作品でした。けっこう小さいものですが、少女の何かを訴えかけるような眼差しが印象的でした。
パンフレットやチケット、周辺案内マップまですべて「真珠の耳飾りの少女」のオンパレードです



「肖像画と『トローニー』」のセクションも傑作揃い。

レンブラント「羽根飾りのある帽子をかぶる男のトローニー」↓


でも肖像画のコーナーではこれが一番インパクトがありました↓(笑)

ホーフェルト・フリンクの「椅子の傍らの少女」という絵ですが、どう見ても顔だけ別の絵から持ってきたような違和感があります。(笑)

「真珠の耳飾りの少女」の後の「静物画」と「風俗画」の展示は、観客が少し減って観やすくなっていました。

ゆっくり観られたせいもあり、私たちにとっては「静物画」と「風俗画」が良かったですね。緻密な描写の静物画には、以前に奈良で見た磯辺 毅の作品に通じる作品もあり、楽しめました。
図録から「ワイングラスと懐中時計のある静物」↓


そのほかの作品でも、展示順が前後しますが、フェルメールの初期の作品「ディアナとニンフたち」や、レンブラントの老若の「自画像」や肖像画、ライスダールの風景画「漂白場のあるハールレムの風景」、ヤン・ステーンの風俗画「恋わずらい」「牡蠣を食べる娘」「親に倣って子も歌う」、アードリアン・フォン・オスターデの「ヴァイオリン弾き」など興味深い作品が多く、見応えがありました。

でも本当に疲れました。

神戸に先立って東京都美術館で開催された同展には75万人以上が訪れたとのことですが、神戸も大阪のエルグレコどころではない混雑でした。

観終わってグッタリ。
トイレに行ってから昼食のため館内のカフェに行きました。
といってもこの混雑なので、多分満席だろうとダメモトで行ってみたのですが、案に相違して空いていました。
これもちょっとビックリですが、館周辺には食事処が多いので空いていたのでしょうか。

店内は落ち着いた雰囲気で、正月らしい装飾もあってくつろげました。

ミックスサンドコーヒーを注文しましたが、どちらもおいしかったです。

帰る前にまた2階のショップに戻って図録を買って帰途に。

このころは少し来館者が減っているように見えました。

やはりゆっくり観ようと思ったら、朝一は避けた方が賢明です。エルグレコの教訓は今回も当たっていたようです。
館内のボランティア?の女性スタッフの話では年末は空いていたそうですが、年明けから1月6日の最終日まではこの混雑が続くだろうとのこと。

駐車場から出ても相変わらず周辺道路は混んでいて渋滞。

でも駐車場から出るとき、大丸の駐車場に並んでいた車がわざわざバックして譲ってくれたりして気持ちが良かったです。

阪神高速も深江までは少し渋滞がありましたが、完全に止まることはなく、それを過ぎたらガラガラで、快調に帰宅しました。

出発前のプリウスの燃費表示は23.9km/lでしたが、帰ってガレージに入れた時点では26.2km/l。久しぶりの好燃費でちょっと満足。

さすがにこの夜は爆睡できました。
やはり混雑した展覧会は開館時間から少し時間をずらすのが吉ということでした。




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