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宝塚雪組公演 『ドン・カルロス』と『Shining Rhythm!』再び

2012年04月13日 | 宝塚

もう大劇場公演はとっくに終わったのに今頃観劇報告、我ながら遅すぎです。m(__)m

ヨメさんの発病後、リハビリを兼ねて毎公演1回は必ず観劇することにしている宝塚ですが、2回見るのは今回が初めてです。

ちなみに私が複数回見たのは星組の「王家に‥」だけです。

最近もう一度見たいなと思った作品は「スカーレットピンパーネル」や「ロミオとジュリエット」、「オーシャンズ」ですが、どれもチケット入手難でかなわぬ夢。

ところが今回の公演は、出来は最近の宝塚ではベストと言えるほどなのに、どういうわけか客足は伸びず、チケットが売れ残っていました。
それで物は試しと、チケットを「宝塚歌劇 Webチケット」で探して見たら、あろうことか前楽・4月8日11時公演のチケットが3枚連番で取れました。
席までのアクセスの関係で、1階のS席が購入条件でしたが、やや後ろとはいえ19番の上手側席があったのはびっくり。
喜んでいいのかなんとも複雑な感じでした。

という前置きはこれぐらいで、観劇報告です。

4月8日は遅れていた桜が満開になる予報もあって、道路の渋滞が心配でしたが、実際は交通量が少なく9時40分には駐車場に着きました。花の道の桜も5分咲きぐらいになっていて、気温も上がって暖かく、花見の人たちも目立ちました。

劇場ロビーには久しぶりに誘ったヨメさんの母も来ていて無事合流。
席はこれまでほとんど下手側だった私たちにとって初めての上手側で、新鮮な感じでした。そして今回は前回のようにごっそり空席があるということもなく、1階はほぼ満席になっていました。

芝居の感想ですが、進化していましたね。

前回は公演が始まってすぐでしたから、まだ固さがあって、場面の展開がぎこちない感がありましたが、今回は滑らかに話が進んでいきました。

明るく快活でありながらやさしく人情の機微も分かる王子と、少し向う見ずなところもあるが素直で可愛い女官、そして家族の絆を見失って孤独な王と、その王との関係に悩む王妃。この2つの関係を軸に話が組み立てられています。

始まってすぐ気がついた変化は、未涼亜希のフェリペ2世。
前回はビジュアル的には苦悩する国王として申し分なかったのですが、声がそれに合っていない感じでした。
私としてはどうにも声が軽くて若すぎなのです。ヨメさんは「そんなことないよ」と言っていましたが、私は違和感アリアリ。

ところが今回は全くそんな感じはなく(というか、あとからそうだったよねと気がついたほど)、亡き妻を思う気持ちや、現王妃と息子の関係に疑念を抱いて苦悩する孤独な国王を見事に演じていました。
このヒト、斜めから見たらちょっとベン・キングズレーみたいで(笑)、いい性格俳優になれそうです。

主演の王子と女官は初めからよく演じていたので変化は気付かなかったのですが、
その相手役の王妃や、国王と並ぶおいしい役のフアナはさらによくなっていましたね。
やはり舞台は生き物ですね。進化していきます。

ただ今回も少し説明不足を感じたのはポーザ侯爵です。
焼身自殺するクララとの関係や「ネーデルラントでの惨状」が展開不足でいまひとつ理解できないので、彼が手紙を盗み出すという非常手段に至る経過と、最後に自分を裏切った侯爵を王子が無条件で許すところがしっくりこないのです。
結局ネーデルラントはどうなっていくのかもよくわからない。まあ、王子が現地に行き、侯爵と一緒に事態を打開するということでしょうか。

まあ逆に言うと、難といえばそんな細かいところぐらいで、全体としてはやはりよくできた作品でした。我が家(といっても二人だけですが)で「キムシン再評価」の声が上がっています。(笑)

ショーのほうの出来もやはりよくできていました。

各場面の展開にメリハリがあり、新鮮な振り付けのダンスと、聞かせる歌。
ひさしぶりに楽しめました。
「ジャズの場面」では結構激しいダンスが続いて圧巻です。
そのあとは打って変わって落ち着いたスペイン・アンダルシアが舞台のストーリー性のあるショー。何回見てもこれがしっくり馴染みます。ギターの演奏と歌もいい曲で印象に残ります。
ほんとうにいい仕事していますねぇ~と感心しました。

というわけで、見終わって無理して来た甲斐があったと3人納得して家路につきました。
好天で、花のみちの桜も一気に満開となっていました。

翌日が千秋楽で、後日スカイステージのニュースでその模様を見ました。
その最後で、今回の公演で退団するフアナを演じた涼花リサの挨拶を見ましたが、よかったですね。短い挨拶でしたが、気持ちのこもったいいものでした。
その映像で再確認しましたが、この人本当に美人ですね(いつも気づくのが遅い私です)。
前回の観劇でこんなきれいな人がいたのかと思いましたが、惜しいです。

今回の公演、残念ながら東京公演でもチケットの売れ行きが今一つですが、芝居とショーいずれもいい作品なので、もっと多くの人に見ていただければと思います。

今からでも良席が手に入りますので、ぜひご覧ください。お勧めです。


【東京宝塚劇場】
・雪組『ドン・カルロス』 『Shining Rhythm!』
・公演期間:2012年4月27日(金)~5月27日(日)


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