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【世界を斬る】(最終回)オバマ政権と世界(産経新聞)

2009-01-25 09:41:00 | 先住民族関連
【世界を斬る】(最終回)オバマ政権と世界(3-3)
2009.1.25 09:41

このニュースのトピックス:オバマ米大統領

「知の超人対談」 ■国家主権について根本的考え直しを

 --日米中の関係は?

 佐藤 日本の生き残りからすると、アメリカと共有する基本的な価値観をもっとわかりやすくしないといけない。オバマ政権では慰安婦問題や歴史認識などの扱いが難しくなると思うんですよ。

 それから、産経新聞の「対馬が危ない」というリポートは面白かった。国家主権について根本から考え直さなければいけない。次は沖縄が危ないと思う。那覇でも中国資本が出てきているそうです。北海道でもアイヌ先住民族決議などは日本がきちんとやっておかないと、ロシア側が先住民族として年金を出したり、ロシア国籍を与えたりすれば干渉できます。南オセチア(グルジア)でやったのはそういうことですから。帝国主義の時代に入ってきている中で、中国、ロシア、それに韓国だって生き残りのために虎視眈々(たんたん)とやっている。そういう時にアメリカを常に日本の側に立たせるにはどうすればいいか。こういう発想が重要だと思います。
岡本 中国は「競争に勝った」という自信から国際社会を見る目が変わりつつある。昨年、中国各地で、聴衆の反日的な反応を覚悟して講演したら、えらく温かい。中国に余裕が出てきたと思います。4兆元の景気刺激策がうまくいくかわかりませんが、これからの回復過程では差が出ます。一番早いのはアメリカで、次に中国、インド、ブラジルではないか。中国は2、3年後に世界が危機を乗り切った時に再び始まる大競争に備えて、いい立場を確保するために今の施策をやっていると思う。彼らは驚くほど戦略的ですからね。

 今回の危機でわかったことは「G7だ、G8だ」というのは70、80年代のものだということです。日本は新しい現実を直視しようとせずに、いまだに中国をG8に入れないために汲々(きゅうきゅう)としている。G20まで広げる必要はなくとも、国際的意思決定メカニズムの中で「世界第2位」にこだわる意識はもう捨てたほうがいい。個別分野では日本が1位のところも、2位のところもある。もっと機能的に世界の安定と繁栄に貢献していかなければいけない時代です。

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 ■詳報を緊急出版 対談未発表部分含め全シリーズ

 08年1月から1年間、好評のうちに毎月掲載された大型対談「世界を斬る」は今回で終わります。ご愛読に感謝しつつ、紙面の都合で未発表だった部分も含めた対談全シリーズの詳報を「知の超人対談」と題して近く産経新聞出版社から緊急出版します。

 国家が切り結ぶ外交最前線で、ともに日本の国益をかけて決死の勝負を重ねてきた岡本行夫、佐藤優両氏のスリルと感動にあふれるエピソード満載の本です。また、古今東西の歴史、宗教・民族、哲学や文明史観も踏まえた国際政治と世界史の入門書としても絶好の一冊となります。ぜひご期待ください。

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【プロフィル】岡本行夫

 おかもと・ゆきお 国際問題アドバイザー。1945年11月、神奈川県生まれ。68年、一橋大学経済学部卒業後、外務省入省、北米第1課長などを歴任して91年退官、「岡本アソシエイツ」を設立。橋本龍太郎内閣で沖縄担当首相補佐官、小泉純一郎内閣で内閣官房参与、首相補佐官(イラク担当)を務める。国際問題専門家として政府関係機関や企業へのアドバイス、執筆、講演など幅広く活動中。NPO法人「新現役ネット」理事長、立命館大学客員教授。

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【プロフィル】佐藤優

 さとう・まさる 起訴休職外務事務官。1960年1月、東京都生まれ。同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省入省。在英、在ロシア連邦大使館を経て本省国際情報局分析第1課主任分析官として活躍した。02年、背任容疑などで逮捕、執行猶予付き有罪判決を受けて上告中。外交官のかたわらモスクワ国立大や東大の講師を務め、外交、国際問題などで活発な評論活動を展開中。ベストセラーとなった「国家の罠」など著書多数。

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