アイヌ民族関連報道クリップ

アイヌ民族・先住民族関連の報道クリップです。各記事の版権は発信元にあります。

■ 白老町のアイヌ伝承洞窟「アフンルパロ」を復元(室蘭民報)

2009-02-18 00:00:00 | アイヌ民族関連
■ 白老町のアイヌ伝承洞窟「アフンルパロ」を復元
【2009年2月18日(水)朝刊】

 白老町には、虎杖浜のアヨロ海岸周辺にアフンルパロ(あの世への入り口)と呼ばれるアイヌ伝承の洞窟(どうくつ)がある。ここ数年は砂がたい積して埋没の恐れがあったが、昨年末に登別漁港の整備業者によって復元された。アイヌ文化にかかわる名勝指定も予定されているだけに、今後の保護施策や安全管理が求められそうだ。


【写真=虎杖浜のアヨロ海岸にあるアフンルパロ】

 アフンルパロは、アヨロ海岸の西側にある。その昔、コンブ拾いをしていたおじいさんが亡くなったはずの連れ合いのおばあさんを浜で目撃、声を掛けようとしたところ、大きな岩穴に入って消えてしまった―という言い伝えなどから「あの世への入り口」と伝えられている。

 しかし、洞窟は十数年ほど前から入り口周辺に砂がたい積、文化関係者などから埋没の危機が指摘されていた。町や道ウタリ協会白老支部などの要請もあって、昨年12月には登別漁港の整備工事を請け負っている「登別漁港イメージアップ推進委員会」(北興工業・大豊・佐伯経常建設共同企業体)がボランティアで掘削、幅約7メートル、深さ3―4メートルの洞窟が復元された。

 町のウタリ施策推進室では「周辺はアイヌ民族の史跡があり、史跡巡りも行われている。今後は町教委とも連携しながら、標識などを立てて安全管理、保全していきたい」と話している。
(高橋昭博)


 ◆ ボランティアに町が感謝状

 白老町虎杖浜のアヨロ海岸にあるアイヌ文化史跡「アフンルパロ」の復元に協力した室蘭市の北興工業と大豊・佐伯経常建設共同企業体に16日、白老町から感謝状が贈られた。

 アイヌ文化伝承の地となっているアフンルパロは登別漁港近くの海岸沿いにあるが、周辺海域の環境変化で砂が入り込み埋没の危機にあった。このため同漁港整備を行っている2社が無償で砂の除去を引き受けた。

 この日役場を訪れた北興工業の茂庭一芳土木部所長と大豊建設の高砂肇工事部長代理の2人に飴谷長蔵町長が感謝状を手渡した。同席した北海道ウタリ協会の加藤忠理事長は「埋まったら大変だった。これから子供たちにも伝承の地を伝えることができる」と感謝していた。
(半澤豊彦)

【写真=虎杖浜のアヨロ海岸にあるアフンルパロ】


アクセス解析




最新の画像もっと見る

コメントを投稿