アイヌ民族関連報道クリップ

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ひと:結城幸司さん ルーブルでアイヌの口承叙事詩を披露(毎日新聞)

2011-11-28 00:30:00 | 催し物の記事
ひと:結城幸司さん ルーブルでアイヌの口承叙事詩を披露

 文字を持たないアイヌ民族は価値観や倫理観を、物語を語り聞かせる口承で伝えてきた。その語り文化の中心にある叙事詩「ユーカラ」を12月10日、パリのルーブル美術館である世界各地の先住民族が集うイベントで、仲間2人とアイヌ語と日本語で披露する。

 「ユーカラは自然とのつながりを思い出させてくれる。人間が自然の中で生きていることを忘れがちな現代だからこそ、意味や価値は大きい」

 父庄司さん(83年に45歳で死去)はアイヌ解放運動家。家庭より活動を優先し、離婚のきっかけを作った父に反発し、「日本人」として生きてきた。だが、「いつも違和感があった。自分らしくいられなかった」。

 高校を出て東京でサラリーマン生活を送っていた20代後半、自然と共生する先住民の世界観を描いた本に出合った。30代で北海道に戻り、00年に芸術家集団「アイヌ・アート・プロジェクト」を結成。アイヌ伝統の弦楽器トンコリやギターを使って伝統音楽を現代風にアレンジし、ライブ活動を続ける傍ら、版画家としても活躍する。

 パリのイベントの主催は仏ノーベル賞作家のル・クレジオ氏。09年12月に北海道大で行われたシンポジウムで同席した縁で招かれた。「やってきたことは間違いじゃないと言われたようで光栄。アイヌ文化の豊かさに感謝してやまない」。葛藤を超えて今、アイヌである幸せをかみしめている。【中川紗矢子】

 【略歴】ゆうき・こうじ。北海道釧路市出身、札幌市在住。妻と2男3女。アイヌ・アート・プロジェクトは5家族24人で活動。47歳。

毎日新聞 2011年11月28日 0時30分

http://mainichi.jp/select/opinion/hito/news/20111128k0000m070125000c.html


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