目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

高野山

2014-04-29 | 山雑記

001p5022524 標高 1000m前後 和歌山県

2005年5月2日(月) 晴れ

メンバー 山の神と私

高野山って行ったっけ?と山の神に聞かれた。えっ!と聞き返す。あの強烈な異空間を忘れたのか。苔むした巨大な大名墓や金剛峯寺、誰もが知っている弘法大師の開山、高野山。ということで、山の神に思い出してもらうために、ブログアップなのだ。

7:50発ののぞみ1号車最後尾に乗車する。GWとはいえ、平日のせいか空いていた。しかし名古屋でどっと乗り込んできてたちまち満席になる。新大阪で御堂筋線に乗り換え、なんばへ出る。南海高野線11:00発の電車がちょうど出てしまったところで、少し早いが南海パーラーで昼食にした。オムライス¥750。

山の神といそいそとホームに向かい、12:00発の急行に乗り込んだ。14:10頃極楽橋からケーブルカー、バスを乗り継ぎ奥の院へ。

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奥の院。もちろん左に見える顔は、心霊写真ではありません

高野山は学生のときの年末年始の宿坊バイト以来の訪問だ。霊験あらたかな彼の地に再び来るとは思ってもみなかった。

薄暗い参道を延々歩き、奥の院、弘法大師廟をお参りする。狭い参道には、観光客が大勢いた。

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無縁塚。このお地蔵さん群はかなりのインパクトがある。

奥の院から戻りがてら、歴史に名を連ねた有名な大名たちの墓群のなかを歩く。へえと思わず立ち止まってしげしげ見てしまう。そんな見方をしていたものだから、車道に出る頃には脚が棒のようなってしまった。

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左:金剛峯寺正門 右:金剛峯寺

山の神とどこかで休憩したいといいながら、金剛峯寺を目指した。学生のときにバイトした宿坊はこのあたりにあるはずなのだが、どこだったか、ちっとも思い出せず、結局わからずじまいだった。せめておぼろげに名前の一文字でも覚えていれば、見つけられたのだろうけど。そういえば雑煮のお膳を何段重ねにもして運び、がらがらがっしゃーんと派手にひっくり返した学生がいたっけ。

拝観料¥500を払い、金剛峯寺に入る。思ったほど大きくはない。弘法大師さんは質素なのだ。しかも拝観料にはお茶とお菓子代も含まれていて、山の神とありがたやありがたやと棒になった脚を休めながら、舌鼓を打ったのであった。

ダイトレ~岩湧山へつづく
ダイトレ~金剛山・葛城山へとぶ
飛鳥へとぶ

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昭和の香りする、妖気ただよう宿

2014-04-28 | 山行~関西

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’00年代関西某所の宿に泊まった。 昭和30年代頃に建てられたような古い建物の宿だった。室内は薄暗く、昼間でも蛍光灯をつけなければならないような畳の部屋。洗面に行くと、昭和の香りがぷんぷんするタイル張りで、しかも狭い。風呂の窓からは、藻で緑色によどんだ沼が見える。日が翳ってくると、まるで水木しげるの世界のようだった。

夕飯の時間に階下の食堂に下りていくと、チェックインのときには気づかなかった犬がいた。よぼよぼしていて足を引きずっている。老犬なのか? ぺチャペチャと無心にえさに食らいついている。近づいていくと、犬が振り向いた。刹那ひるんだ。左目が白くにごっている。明らかに何も見えていない輝きのない眼だ。宿の主人によると、目の前の幹線道路に飛び出して、交通事故に遭ったという。

主人に食事を勧められる。テーブルからよく見えるところにここのお子さんがいて食事中だった。知的障害者で身体障害者でもある。今日採って来たという筍を供応してもらい、おいしいおいしいと食べていると、そのお子さんがうなりはじめた。ん~ん~、ん~ん~ん~、ん~ん~、ん~と際限なく重低音を響かせる。その不快さからお子さんから目を背けると、そこには犬の白くにごった眼があった。追い討ちをかけるように、耳障りな車の音。外を猛スピードで走り抜けていく爆音は、必然的に交通事故を連想させる。

部屋に戻ると、隣に誰か宿泊者が入ったようで、廊下にコンビニ袋に入ったごみが出されていた。わざわざ廊下に出すのはなぜ? 異臭を発する生ゴミなのか? 隣の得体の知れない客に不快感と気味悪さを感じながらも、早く寝ようと、明かりを消して布団にもぐりこんだ。ところが簡単には寝かせてくれなかった。蚊が耳元をぷ~んと不快な羽音を立てながら飛び始めたのだ。仕方なく飛び起きて明かりをつけ、部屋に常備されていたキンチョーのスプレーで退治した。裏に沼があれば、当然蚊は出てくる。

翌朝も足を引きずった犬の白濁した眼と知的障害者のうなり声におびえながら、食事となった。不気味で妖気ただよう、負のエネルギーに満ちた宿だった。ちなみにネットで調べると、いまは改装されてきれいになっている。私が泊まったころの建物を知るよすがはもうない。

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棒ノ嶺(棒ノ折山)~百軒茶屋コース

2014-04-26 | 山行~奥多摩・奥武蔵

棒ノ嶺(棒ノ折) 標高 969m 槙ノ尾山 945m 長尾丸山 958.4m 東京都・埼玉県

2007年4月13日(金) 曇り

メンバー 単独

コースタイム 9:05奥茶屋キャンプ場上部駐車スペース9:10--9:55休憩10:05--10:25棒ノ嶺10:33--槙ノ尾山--11:17長尾丸山11:30--12:15棒ノ嶺(昼食)12:50--13:33駐車スペース

6:10先週納車したばかりのエスクードに乗り込んで家を出発した。新車を走らせるのは気持ちがいい。吉野街道に入ってセブンイレブンで買出しをし、途中寒山寺の駐車場で朝食をとった。

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左:奥茶屋キャンプ場から少し上がったところに駐車 右:わさび田が広がる

川井駅を越えてすぐに右折、山へ上がっていく。百軒茶屋キャンプ場、奥茶屋キャンプ場を通過しその上部に見つけた路肩スペースに車を停めた。9:10まず奥茶屋へ向けて林道を下り、指導標に従い左に折れる。沢を渡ってわさび田の中を抜けていく。

03img_0608 杉の中を登高

祠があってそこから沢を離れ、杉林の階段をどんどん登ることになる。「マムシに注意 山主」と書かれた立て札があって、ぎょっとするも、周辺は下草がなく丸見えだから、まず大丈夫なはずだ!?

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左:芽吹きの季節 右:棒ノ嶺山頂

杉林をいったん抜けると、左手に川苔山が見えた。意外に近いのだ。再び暗い杉林に入る前に本日最初の休憩をとった。出発時には薄日が差していたのだが、いつのまにか完全に曇ってしまっている。

再び杉林の急登をあがって、10:25棒ノ嶺(棒ノ折山)山頂に到着した。おじいさんが一人ぽつねんといた。

 

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左:棒ノ嶺から20分くらいで槙ノ尾山。落合に下る仙岳尾根の指導標がある 右:冬枯れの道

まだ時間が早いこともあって、長尾丸山まで行ってみることにした。携行していった昭文社97年版の地図では点線になっている稜線だから、場合によっては道が不明瞭なのかもしれない(とこのときは思っていた。直後購入したと思われる07年の地図では実線になっている)。行ける所まで行ってと思って歩き始めた。この稜線はちょうど東京と埼玉の境界になっている。左手は東京都で杉林、右手は埼玉で雑木林が続く。最近つくられたのか、そのうち林道が出てきた。

そのまま突き進んでいくと、ほとんど芽吹き前の冬枯れの林になった。まるで一幅の絵のようだった。いっぽうでは、深い緑の馬酔木も自生している。

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左:長尾丸山 右:ニホンカモシカを発見

11:17長尾丸山に到着。なんの変哲もないところで、展望なし。まったく山頂らしくないところだ。ここで昼食というのも味気ないなと、休憩後、来た道を戻り始めた。棒ノ嶺に戻ったのは12:15。ペアルック(!)の夫婦を含め3組がお食事中だった。私もここでようやく昼食にありついた。

12:50おじさんが登ってくるのを潮に下山開始とした。すぐに杉林に入るが、ひんやりとする。日が翳った分気温も下がったようだ。しかしわさび田まで下ってくると、暑いくらいだ。温かい空気がたまっていたのだろうか。そこからさらに下ると、林の中にニホンカモシカがたたずんでいるのに気づいた。置物のように動かない。こちらに気づいていないのだろうかと、わざと音を立ててみると、首だけくるりとこちらに向けた(上の写真)。距離があるから余裕綽々のカモシカ君であった。

無事下山。13:33車道を登っていくと、愛車エスクードが私を待っていた。

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木無山(三ツ峠山)

2014-04-19 | 山行~伊豆・箱根と富士山周辺

000img_7354 標高 1732m 山梨県

2014年4月13日(日) うすぐもり

メンバー 山の神と私

コースタイム 8:17浅間神社駐車場8:25--9:49白滝林道9:55--鉄塔--10:39西川新倉林道・白滝林道分岐10:50--11:40木無山山頂(昼食)12:20--12:50西川新倉林道・白滝林道分岐--13:05鉄塔--13:45浅間神社--13:54浅間神社駐車場

5:40家を出発した。中央道を走っていくと、事故渋滞が起き始めていた。予定通り出発していたら、ちょうど事故現場に居合わせたかもしれない。恐ろしいことだ。気を取り直して談合坂SAに入り朝食をとった。河口湖ICで高速を下り、御坂みちに入ってトンネルを抜けていくと、カーナビに設定しておいた目的地である浅間神社が背後になっていた。慌ててUターン。ローソンで買出しをし、右に大きく曲がる。少し車を走らせると、神社が出てきた。

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左:浅間神社駐車場。奥に富士山 右:浅間神社参道

8:25身支度を整え、駐車場を後にした。浅間神社は貞観年間の創立で歴史は古い。立派な社殿と巨木の7本杉は見ものだ。神社に隣接した消防団のトイレに寄り、お参りをしてから、裏手へと向かう。

神社を抜けて目の前の道を上っていく。半壊している大きな民家の横手から登山道に入る。母屋の屋根には野生のニホンザルが一匹いた。移動していく後姿を目で追うと、その先には群れがいた(冒頭の写真)。

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左:母ノ白滝と山の神 右:白滝展望台だったところ

沢沿いに歩いていくと、すぐに母ノ白滝が現れる。なかなかの存在感だ。滝の左手に鉄の階段がつけられていて、さらに沢を遡っていける。しばらくはピンクテープを目印に登っていくが、沢の向こう側にもテープが付けられていて、本当はどちらが正規ルートなのかといぶかしく思っていた。そのうちヤブに突入。山梨は先月大雪が降っていたから、これだけ登山道に枝が垂れ下がっているのは、そのせいだろうと思った。事実そうなのだろうが、実はもうこの時点で正規ルートからはずれていた。

そのうちテープはついているのだが、アクロバティックな歩きをしないと前に進めないところが続いた。砂防ダムが見えてきてついに道がなくなった。これは明らかにおかしいと、来た道を少し戻ると、うっすらとした踏み跡が上に向かって伸びている。そこを上がると、サビでもう判読できないような白滝展望台と書かれた場所に出た。崩壊した小屋の残骸が散らばっている。山の神があっちにテープがあると指を差す。確かに。またテープを頼りに歩き始めたのだが、橋は落ちているし、荒れ荒れの道。仕方なく左手を強引に進み、最後は林道によじ登った。

林道は白滝林道だった。すぐに先ほどの落ちた橋を渡れば着いたであろう分岐と指導標が出てきた。とりあえずここで休憩にしようと、道端に腰を下ろした。それにしてもひどい道だというと、山の神はなんか疲れちったとブウ垂れ始めた。洟も垂れていた。花粉が相当量飛んでいるようだ。私も徐々に症状が出てきた。

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左:西川新倉林道。白滝林道から上ってくる山の神 右:登山道にはところどころ雪

再び歩き始めると、地図で目印にしていた鉄塔が出てきた。あれ、ここに上がってくる道が正規ルートだ。あのヤブこぎは無駄だったのだとわかりがっくり。どこで間違ったのだろう。

白滝林道を上って行くと、やがて西川新倉林道に突き当たった。ここの上部で2度目の休憩。あとは山頂までいっき登りだ。

北側斜面には、だいぶ雪が残っていて、場所によってはべったりと登山道を埋め尽くしていた。歩きにくいが、アイゼンが必要なほどではない。

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木無山山頂からのうっすら富士

急な登りの連続にくたびれてきた頃、11:40木無山の山頂に到着した。山の神と枯れ草に覆われた斜面に出てお弁当を広げた。そのうち富士山の山頂付近がうっすらと姿を現した。

左手を見やると、府戸尾根を下っていく単独の人が見えた。今日初めて見る登山者だ。おにぎりを食べていると、今度はその尾根を登ってくる2人。そしてわれわれが来たコースを登ってくる人の声。そして犬の吠え声。四季楽園や開運山のほうは恐らく多くの人でにぎわっているのだろうが、こちらは人も少なく静かだった。

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道を間違った分岐。右が正しいルート

12:20山頂を後にする。ピストンだから同じコースをたどる。鉄塔のところから正規ルートに入る。沢の上部につけられたよく整備された道だった。往路で間違ったポイントに出た。間違ったほうの道には、真新しいピンクテープがつけられていた。なぜ? 林業関係者がつけた作業道の目印なのだろうか? 正規ルートのほうには古い赤テープ。これだと、やはり違うほうに行ってしまうだろう。階段をつけたり、手すりや鎖を設置する余裕があるなら、指導標を立てればいいのになと思ってしまった。

母ノ白滝まで来ると、水垢離をまさに終えたばかりと思われる白装束の人、白いふんどしの人たちが体を拭いたり、着替えたりしていた。そして多くの行楽客がいた。神聖な滝にして、有名な観光スポットなのだろうか。

13:45浅間神社に戻ると、ここにも行楽客。外国の方も含め参拝者が途切れなくやってきていた。

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蓑山ハイキング

2014-04-12 | 山行~奥多摩・奥武蔵

標高 586.9m 埼玉県

2006年4月9日(日) 晴れ

メンバー 山の神と私

コースタイム 10:15皆野駅10:25--11:10分岐11:20--美の山公園--12:00展望台--昼食13:10--和同開珎記念碑--14:10黒谷駅

家で朝食をとって7:00少し前に出発した。予定の電車に乗り遅れるかと小走りに駅に向かう。それでもコンビニに寄って買出しだ。選んでいる余裕はないから、目に付いたものをかごに放り込んでいく。コンビニから駅に駆け込んでギリギリセーフだった。

池袋で急行に乗り換える。前4両が寄居行きで、後ろ4両が三峰口行きになっていた。気をつけないと、違うところへ行ってしまう。寝ているうちに西武秩父駅に着いた。駅を出て秩父鉄道御花畑駅へ移動する。

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左:秩父鉄道皆野駅 右:分岐(左へ行くと蓑山神社、右へ行くとまっすぐ山頂へ)

皆野駅には10:15到着。思いのほか長旅だった。駅からしばらくは車道歩きになる。国道140号を横断し、上りの道を進んでいく。えーこんなところまでと驚くほどの傾斜地に家が建てられていた。この道はとにかく歩きにくく、風景といえば目に入ってくるのものは杉ばかり。しかも手入れがなされていないから、気持ちのいいものではない。

やがて分岐が出てきて、ベンチに腰を下ろした。

003p4093113 蓑山(蓑)神社参道の階段

分岐からすぐに蓑山神社の参道になる。鳥居の先に長々と続く階段は一見の価値ありだ。だれもいない階段を山の神とスタスタと登って行く。お社の入口には、「珍百景」でとり上げられたあばらが浮き出たガリガリの狛犬がいる。飢饉のときにつくられたのだろうか。

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左:展望台。山の神とおばちゃんたち 右:武甲山と秩父の街並み

すぐ美の山公園に入り、親鼻からのびる関東ふれあいの道と合流する。親鼻からの道のほうがよさそうに思えたのは、隣の芝生ということか。

公園内を歩いていると桜の木が多くあることに気づかさられる。咲いていれば壮観なのだろうが、残念なことにまだお預けだった。それでも行楽客は多い。これで咲いていたらすごい人出になったのだろう。

12:00展望台にあがる。遠くにすぐにそれとわかる武甲山を望めた。じっとしていると、風が冷たい。

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左:行楽客でにぎわう美の山公園 右:蓑山山頂から黒谷駅へ

公園の陽だまりを探して、昼ごはんにした。食べながら山の神に、蓑山といっても、ここはただの公園なのかねえと話しかけ、地図を改めてみるとやはり蓑山は公園内に没していた。山の神はまったく意に介さず、おにぎりにパクついている。今日は山登りというよりは、ハイキングだったのだ。

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和同開珎記念碑。右側は、「和銅開寶」としている

13:10下山開始。風が通らない日当たりがいいところは暑いくらいなのだが、日陰に入ると冷んやりする。暑かったり寒かったりで困ったものだ。途中和銅採掘跡に立ち寄った。まず石碑(右上)が出てくる。そこから少し下ったところには貨幣そのままの形状の巨大な記念碑がどうだとばかりに設置されている。観光客が入れ替わり立ち代わり記念撮影していた。

14:10秩父鉄道黒谷駅に到着。西武秩父駅に移動し、早く帰ろう、楽して帰ろうと奮発して特急券を購入した。空席は意外にあるものだ。

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