お祭り 歴史探索の旅   ~尾陽雑記抄~

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バッターボックスに魔物を召喚する男 (中日 山井 大介投手)

2005年03月18日 21時33分56秒 | プロ野球(きょうろぐ)
山井大介 1978年5月10日生

 神戸弘陵高校から奈良産業大を経て河合楽器に入社
河合楽器では、左腕 久本祐一投手と共に
都市対抗優勝に導いた右のエースだったが、廃部により
中日ドラゴンズに入団 同じく久本祐一投手も中日入り
(以外に苦労人)

 1年目は、そこそこ働くが、2年目にフォームをサイドスローに
変えたが、これが失敗。元のフォームに変える。

 3年目一軍で摩訶不思議な先発デビューを果たす

 先発をじゃんけんで決めた「ジャンケン男」

 昨年の9月12日に先発マウンドに登るが、この時 落合監督は、
同僚の投手とじゃんけんさせ、勝った山井投手を先発にした。
こういう時は、とりあえず、5回まで投げきれば大合格なのだが、
山井投手、あれよあれよという間に、9回まで無失点で投げきってしまった。
見事に初完封。

 しかも、山井投手、「ウルトラセブン」のようなサングラスをかけているので、
写真的にも話題になった。

 「ウソでしょ~」
じゃんけんで、先発を決めたなんて…
いくら落合監督 誰を先発に持ってくるかわからない「オレ流」
っていってもねえ…

 多分、山井投手を話題にするための、オレ流マスコミ活用術しゃないのかな?

 だが、山井投手を全国区にしたのは、昨年の「日本シリーズ第4戦」
での投球だろう。この日、中日はエース川上憲伸投手の先発が予想されたが、
大方の予想を裏切って、「先発 山井」全国区では無名の選手。

 しかし、この投手、伊達じゃない。
高速スライダーと縦に落ちるスライダーで、相手、ライオンズ打線を
きりきり舞いさせる。

「わかっちゃいるけどやめられね~」のスーダラ節の如く、
バットが面白いように空を切る。

 この変化球が来る!!と思っていても、あらら、
バットが自然にでちゃうのよね…

 しかも、ワザとなのか?コントロールミスなのか?
時々、内角に直球が来る。そして外角に落ちるスライダーで
あらら、おもわず三振しちゃうのよね…

 日本シリーズに出てくるチームは強い、相手がどんな投手でも
活路を見出し、投手攻略をするもの。そうやって、ペナントレースを
戦い抜いてきたものだ。西部ライオンズは、当然 山井に襲い掛かる。
ピンチになっても、山井は淡々と同じような配球で投げる。

「オリンピックには魔物が住む」
と言われるが、この時は、
「バッターボックスには魔物が住む」
と言っても良いくらい、不思議と西部打線は、魔物に魅入られたように
ことごとく、山井の変化球に踊らされた。

 「ヨシ!!」と言わんばかりに、山井投手はピンチを切り抜けると
マウンドで、小さくガッツポーズをする。

 結果、日本シリーズ第4戦は中日ドラゴンズが勝った

 山井投手は落合監督の対 西部ライオンズ戦の秘密兵器だったらしい。
(もし、日本シリーズの相手が、西部ではなく、ダイエー ホークス
だったら、落合 英二投手を秘密兵器にした、ともいわれる)

 日本シリーズ第7戦中日の大ピンチの時
山井大介は再びマウンドに登ったが、この時は、お返し とばかりに
見事にホームランを打たれた。

 現在、再び日本一をかけたマウンドに登る為、戦っている。

 さて、ペナントレースを戦っていく上で、先発投手
特にエースの存在が欠かせない。

 だが、エースを毎試合投げさせる事は出来ない。(当たり前だ…)
昔は、権藤 権藤 雨 権藤 という言葉があるくらい
エースは、酷使される時もあった。

 だが、例えば、三連戦で1回はエースを使う。
エースは使えないがどうしても、勝ちたい。そういう試合もあるだろう。
そんな時にエースではないが「大舞台で強い」投手が必要になるのではないか?

 日本シリーズで勝ち、自身を付けた山井投手は「大舞台で強い」投手
という神話を身に付ける資格が大いにあると思う。

 神話を身に付けた投手は強い。相手が、神話に飲まれてしまうからである。

「大舞台で強い」投手に育てる為、今年開幕戦 先発投手が
「山井 大介」である可能性は否定できない。
(今年が駄目でも、来年以降なら…)

 私の中日開幕先発投手予想
本命 川上 憲伸 大穴 山井 大介 もう一つ 落合 英二


 そういや、「ウルトラセブン」もカプセル怪獣として
怪獣を召喚する時あったな…
「バッターボックスに魔物を召喚する男」という呼び名もいけるかも…

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