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旧文芸社=日本文学館、幻冬舎R等自費出版(費用著者負担エディション)よろず相談室 クンちゃんのエディタールームの過去記事

売れなかった「雲の写真集」(通算No103)

2011年10月06日 09時18分07秒 | 文芸社出版の光と影
   雲の写真集、70歳の記念だったが…

 先日の朝日「ひととき」欄(9月30日付)に載った横浜のご婦人の投稿を読んで、思わずため息が出てしまった。

 「70歳になった記念に、若い頃から趣味で撮っていた雲の写真集をつくり、自費出版した。友人に贈って喜ばれたが、商品としての売れ行きはさっぱりで落ち込んでしまった」というのだ。

 そこで、このご婦人は思い立ってフリーマーケットに出店する。ところが、ぬいぐるみのネコにポップを持たせるなどして工夫したものの、案に相違して1冊も売れない。
 フリマ出店で唯一救われたのは、隣の手づくり洋服などを売っていた母子が雲好きで話がはずんだこと。そのふたりに1冊ずつプレゼントした、というお話である。

 この方がどういう経緯で、どういう版元から刊行したのかはわからない。だが、単なる私家版として満足するのではなく、「商品としての売れ行き」を考えていたことがわかる。
 ということは、近くの印刷屋さんで100冊お願いしたというようなものではなく、やはり書店等で流通させることができる版元から出したと考えたほうが当たっていると思われる。

 その商談の中で何が話されたのかはわからない。だが、単にご自分だけがひとりよがりで思っていたのではなく、「商品としての売れ行き」が大いに期待されるという話の成り行きであったことがうかがわれる。
 そして、相応か不相応か、ある金額を支払って、若い頃からの夢を実現した。さあ、どれだけ売れるか…。

 このご婦人が「ひととき」に投稿するに際し、どういう心境であったのか、この文章からは正確にうかがい知れない。「売れると思ったけどねえ、売れなかったわ、ホホホ」ということであれば幸いである。

 それにしても、通算No4 http://blog.goo.ne.jp/92freeedition44/e/dd41c2d8f20bd899f625947426b2ff43 の後半部分でリポートした文芸社著者のその後がいつもいつも気になっている。

 問い合わせれば容易にわかる。電話1本ですむ話だが、それがどうにも出来ないでいる。


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14 コメント

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Unknown (フクちゃん)
2011-10-06 10:14:04
「売れますよ」と言われれば、余程の皮肉屋さんか悲観主義者でもない限り、大方の人は「そうかも……」と思ってしまうでしょうね。だれにでも少しはある誇大妄想の芽に肥料袋をぶちまけるのもいけませんが、心が疲れている人に甘い言葉で自費出版を持ちかけるのは、もっといけません。

雲の写真集といえば、クンちゃんの古巣からも出ていましたね。カバーがとてもきれいですが、カラー写真が多いと費用がかさみそう。写真集を出したいという知人からメールがきたのですが、自費出版会社ではなくて写真屋さんで少数のフォトブックを作ってもらう方向で検討中です。

そうそう、無断転載歓迎とのことで、フクちゃん猫が新しい昼寝場所を探しにいったようです。
返信する
違う版元で… (クンちゃん)
2011-10-06 11:11:41
Unknown (フクちゃん)
2011-10-06 10:14:04

ひととき欄の性格から、オリジナル原稿にもう少し詳しい事実関係が書いてあったとしても、この程度のぼやかしになってしまいます。
 で、何も具体的にはわかりませんが、そうですか、文芸社からも「雲」の写真集は出てましたか。ひとときには投稿者=著者のお名前が出ていましたから、あとで対照してみましょう、他の版元だといいんですが。
 こういうのを読むと、暗くなります。少し、自分の中でほとぼりをさましてからアップしました。

 フクちゃん猫も忙しくて大変!ごくろうさま!クンちゃんより
 
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難しいですね (刹那)
2011-10-06 11:16:24
はじめましてこんにちは。記事興味深く拝見させていただきました。最近、自費出版からヒットした100歳の詩人さんがいて、それはそれで良いことなんですが……。それに後押しされて、おっしゃっている70歳の方みたいなトホホな事例が増えたりしないだろうかと心配です。
なにしろこの100歳の詩人さん、作品の中で「いくつになっても夢は平等に見られるのよ」とおっしゃってまして。それがたくさんの人の勘違いを呼ばなければいいなあ、と思います。夢は平等に見られるけれど、実現するには入念な調査や努力、あと客観性が必要ってところまで語ってほしかった。

といったところで、クンちゃんに質問よろしいでしょうか。最近、イラスト投稿サイトの「TINAMI」で文芸社のコンテストが始まっていて、TINAMI利用者の間で不安が広がっています。
http://www.tinami.com/contest/bungeisha?waad=0HtAX9Ps

やっぱり、これの応募者にも自費出版の勧誘が行われるのでしょうか。もしそうなら、サイトには「有料での出版をご案内することがあります」という文言がありませんけれど、これは景品表示法上問題ないのでしょうか。

教えてもらえると嬉しいです。
返信する
怖い「思い込み」 (松田まゆみ)
2011-10-06 11:54:14
100歳の詩人さんの件は、私も同じように感じました。自費出版本がたまにヒットするのは事実ですが、それはごくごく稀な事例なのですし、ほとんど「運」みたいなものでしょう。そういうことを説明せずに「頑張れば夢が叶う」みたいに思い込ませてしまったら悲劇にもなりかねません。

それにしても、自費出版される方の中には本当に「自分の本は売れる」と思い込んでいる人が多いのですよね。だから「思い込み」を利用した商売が繁盛するのでしょう。残念ながら、「思い込み」から抜け出させることは容易ではありません。

巧みな詐欺師は騙されたことにすら気づかせないものですが、共同出版商法もそれに近いと私は思います。
返信する
お誘いは結構よ!が大切 (クンちゃん)
2011-10-06 12:05:46
難しいですね (刹那)
2011-10-06 11:16:24

 刹那さま、コメントありがとうございました。
 こういうやり方は知りませんでしたが、両者が提携しているという格好なのでしょうか?よくわかりません。このコンテストの担当部署・文化出版部というのは“きれものぞろい”でなかなかウマい勧誘手法を次から次へと考え出すところなので、眉によく唾をぬってから対応してくださいね。

 それで、自費出版版元がこのようなコンテストをやっているのは、すべてかどうかは別として(「すべて」説が有力)顧客開拓を視野においてのことです。したがって、実際に欲しいのは顧客候補リスト、つまり、応募者たちの個人情報、連絡先ですよ。

 あなたが教えてくれたアドレスから応募フォームを見てみましたら、
 
※ご入力いただいた個人情報は、当社から応募者の方へのご連絡等のみに使用します。
外部に提供することは一切ありません。

 とありました。
 この文言によれば、この応募フォームを使って応募した人は、文芸社から電話などなんらかの望まない連絡があっても1回ぐらいなら、「なんで連絡してくんだよ!ふざけんな!」とは言えないことになります。それに、コンテストがらみの連絡では、ひょっとして嬉しい話ではないか、とちょっとは期待しますから、そこに出版勧誘の話が織り込まれていても耳を傾けることになるでしょうね。

 ですから、もしあなたやあなたのお友達がこのコンテストに応募した結果、文芸社から勧誘の電話が来たとしますね。そして、そんなつもりがなければ、「そういう話は結構です」と明確に断り、「もう電話しないでください。私の個人情報もきちんと廃棄してください」とはっきり言うことです。それでも電話してくると、特定商取引法に違反することになりますので、2度と電話は来ません。
 
 なお、あなたのご心配は不当表示の問題ではなく、個人情報保護法と特定商取引法(勧誘の方法)の問題です。

 出がけに大急ぎで回答しました。まだ、わからない点がおありで、急いでおられるようなら、 鬼蜘蛛ブログの支店サイト http://nakusukai.exblog.jp/  から、鬼蜘蛛ねえさんに聞いてください。
 時間があるようでしたら、クンちゃんからしばらく後になってですが、お答えいたします。
クンちゃんより
返信する
そのとおり! (クンちゃん)
2011-10-06 12:12:05
怖い「思い込み」 (松田まゆみ)
2011-10-06 11:54:14

 そんなふうに思い込めっこない、という客観的情勢でも、当のご本人は思い込めるんですから、そこが困るわけです。

 上の「刹那」さんからお尋ねが入ったら、よろしくお願いします。クンちゃんより 
返信する
夢は自分の血反吐で叶えるもの! (酒井日香(下ユル子))
2011-10-06 19:41:44
松田師匠、渡邊本に関する丁寧なコメント、大変ありがとうございました。体調不良で2日ほどパソコンに触れませんでしたが、今夜松田師匠のコメントを本文記事に組み込みます。

・・・・・・・・・・・・
さて、文芸社さんがいわゆる

「賞コンテスト」

をしているとのことで、安易に契約しないよう皆さんご注意なんですが、幻冬舎ルネッサンスさんも1度セミナー等に行くと、1回くらいは営業電話がかかってくるので、キッパリとお断りください。

出版社は逃げない&たくさんあるので、契約するキモチがあるなら、まずは最初はキッパリと断ってから、どうしてもやりたければ自分から向こうにコンタクトを取ることが大切かと存じます。

もちろん、その際にはよい情報、楽天的情報ばかりでなく、ネガティブな情報にも耳を傾けて冷静に各社の仕組みを検討していただきたいですね。

・・・・・・・
90歳の詩人さんみたいな例は、宝くじに当たったのと同じです。70歳代のこの方が、何をお考えで出版なさったのかは不明ですが、でも、自費出版本を

「手売り」

するのは、私は楽しかったですよ☆

いつか自分のブログに書きますが、自費出版はあくまでも

「ビジネスツール」

と考えれば、実はそんなに

「悪」

ではないんです。私は最初からライターとしての自分の名刺代わりに本を作り、ビジネス交流会などで配るつもりだったんですね。

しかし、思いがけず本が大量に必要で、最初は著者献本分の100冊で足りるかと予想していたのが自分の過ちでした。いざ営業に回ると、とても100冊では足りないのです。それなら、なにも無理して書店流通などさせないで、すべて私家版として自分で処分すればよかったと、今でもそこが後悔ポイントですけど、それを除けば私は、自費出版は

「やってみてよかった」

と思っています。おかげで物書きへの入り口に立てたわけですからね。自分で名刺と一緒に配った本を、とある雑誌の編集部が気に入ってくれたんです。

だから、自費出版をするのならば、その本の売り上げを期待しては絶対にダメです。

むしろ、余計な書店流通オプションをつけて、それに何十万円も余計な出費をするのなら、そのカネで自分のHPやブログを充実させて、出版交流会やビジネス交流会で、名刺と一緒にばら撒くのをオススメします。

ただし、これにも前提がありまして、

「自分は何の専門家として世間に売り出すのか」

という、戦略を持たないとダメです。

まぁ、この辺はおいおい自分のブログに書きたいと思いますので、よろしかったら覗いてみてくだされ☆

ではでは。
返信する
クンちゃんありがとう! (刹那)
2011-10-06 20:19:19
さっそくご返事ありがとうございました。
以前からこういうコンテストを疑問視していたこともあって、私は応募しないことにしました。ところが、友だちはまだ応募を考えているみたいです。
「認められたら無料出版もあるんでしょ?」って。「どんな出版社か知らないけれど、いい作品を送ったら無料で出版してくれるに決まってるじゃない」って。「無料出版のチャンスは逃したくない。お金出せって言われたら断ればいいだけ」って。

どうなんでしょう、文芸社さんは優れた作品を無料出版するキモチはあるんでしょうか。
優れた作品を発掘してバックアップする部署があったり、優秀作品発掘専門のスタッフがいたりするんでしょうか。

「優秀作品の発掘なんかするわけないじゃん」という声と、「いや、売れる作品を見逃すはずがない」という声を聞いたので、どっちかな……と思ったのです。

ぜんぜん急ぎとかじゃないんで、クンちゃんの分かる範囲で教えてもらえませんか。よろしくお願いします。
返信する
刹那さん、横レスをお許しください。 (酒井日香(下ユル子))
2011-10-06 21:08:04
刹那さん、横レスをお許しください。酒井です。

刹那さんのコメントにございました、

↓  ↓  ↓

「認められたら無料出版もあるんでしょ?」って。「どんな出版社か知らないけれど、いい作品を送ったら無料で出版してくれるに決まってるじゃない」って。「無料出版のチャンスは逃したくない。お金出せって言われたら断ればいいだけ」って。


という、イラスト投稿サイト住人の方々のコメントは、2ヶ月ほど前にこのブログに集まった

「幻冬舎ルネッサンスにヤラれた人たちの、最初のキモチ」

に非常によく似ていて危険です。幻冬舎ルネッサンスでは、文芸社みたいな賞ビジネスではないものの、HPで見城さんと小玉さんがいかにも

「我々は優秀な作品なら売り出す」

みたいな文章を掲載していて、過去にドラマ化された天野節子さんみたいな例を持ち出して、作家志望の人の夢を煽っています。

その実態は

「真っ赤なウソ」

です。私は幻冬舎ルネッサンスで作品を褒めちぎられましたが、それがそもそもうさんくさいと感じたので本当に読んだのか、内容を話してみろと問い詰めると、私の作品などまったく幻冬舎は読んでませんでしたよ。

しかも、編集局長と社長がわざわざ、こちらは別段聞いてもいないのに(もともと自力で売るつもりだったので)、

「あなたの本は素晴らしい!」

と、向こうから何べんも言ってきたんです。さらに次回は商業出版で!とまで言いました。

んで、突っ込むと実は私の本自体、まったく読んでいなかったという。。。^^;;

編集局長N澤は、私の冷静な追及にとうとう口を割りました。その後、

「こんにゃろう、そんなに読んだ、面白かったとウソつくなら、本当に社長ともども読んで感想言いやがれ」

と言って、わしは幻冬舎ルネッサンス社長の小玉さんにわざわざ2時間、お茶会を弁護士事務所でしていただき、

「VICE孤独な予言者」

がちゃんとプロレベルであることを認めていただきました。密室で二人だけの

「秘密の新人賞授与式☆」

をしていただけたので、まぁ、よかったですけど。。。(汗)

そんな、墓穴を掘るあのおじちゃんたちに、

「作家になりたいとか、のんきに言っていられる気楽で幸せな人たちと違って、ヤクザをやってでも家族を守らなければならないお父さんたちの悲しさ」

を見て、わしは胸が痛む思いでした。

そして、作家になりたいだの抜かすガキに、このお父さんたちを愛してあげて欲しいと思いました。

作品の価値を認めてくれるのは、出版社ではないんです。最初に読んでくれるごく近い友達、家族、クラスメイトなんです。

その人たちが

「あなたの作品、面白かったよ!」

と言ってくれるのなら、その人はその時点ですでにクリエイターなんです。

出版社が認めたら作家になれるのではないんです。

みなさんの作品を読んでくれるのは誰ですか??

名も無き普通の市民じゃないですか。

編集者が小説やイラストを買ってくれるんじゃないんです。

だから、

「編集者に認められて、面白い作品ならデビューできる」

というのは、完全に思い違いだと感じます。

そんなつまらないことするより、一人でも多くの人に自分を知ってもらうことのほうが、ライターの場合ずーーーっと大切かと。



そんなわけで、あとはクンちゃんから、文芸社の実情を聞いていただければと存じます☆

刹那さん、わしのつまらん横レスを聞いていただいてありがとうございました。

ではでは。

返信する
夢を見させないために (フクちゃん)
2011-10-09 08:45:05
松田さんのコメントやクンちゃんの過去記事にもあったように、現実問題としてどうにかできそうなのは、舞い上がった著者を地面まで戻すことより、非現実的な夢を見させるようなセールストークをなくすことでしょうね。

納得づくでの散財であれば問題はないので、契約時にしつこいほどに念を押すとか……

それにしても、無料出版やドラマ化の可能性をにおわせる勧誘方法は、誇大広告にはならないのでしょうか?? 
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