少し前にチェーンソー保護ズボンを東京農業大学の林業工学研究室で実験してみました。
チェーンソー保護ズボンとはチェーンソーが布に当たった時に布がほどけて絡みつき、止まる仕組みになっております。
1番最初にもっとも強いと言われている布で試そうと思いましたが、カッターで10回ほど当てると切れてしまします。これだから布を絡ませるようにしたんだと分かりました。
次に農大で実験出来ることが分かり、実験してみました。ちなみに森林総合研究所でも行えます。
さて、20m/秒ってどんなスピードなのかまず調べました。私が持っていったチェーンソーのハスク346ニューエディション50ccでは、大体半分のスロットルで回す程度です。フルスロットルでは約23秒/秒だったような。基本、20m/秒とはフルスロットルから手を放した時の惰性の数字と聞いた事があります。
当初16m/秒の布でズボンを作った方が、軽いし、暑くないないと思って、まず4枚で挑戦。いろいろあって結局分かったのは、その回転数だと皮膚1枚で止まること。だから何かの拍子で当たると、切れちゃうってことですね。ちなみに5枚にすると1枚残って止まります。どちらにしても紙一重なのです。いろいろ失敗して分かったのは、止まらない時には布の下の素材をボロボロに切断してしまう事。作る側としては、もしものことがあって切れることがありますとは歌えない。だから16m/秒は採用できない事になりました。ヨーロッパの基準に無いしね。自分の足を切ることを想像すると、絶対布の枚数を少なくはできませんね。
またズボンの前だけでなく、左足の後ろ側にも補強していることについて。これはチェーンソーの刃が直接当たるからではなく、布の端っこは布の効果が薄くなると共に、布がチェーンソーに引っ張られ、その先の部分を切ってしまう。だから余白がないと切ってしまうことになり
ます。結局15回以上実験しましたので、私のチェーンソーは無理が掛かって近いうち壊れることでしょう・・・。
これを読んだあなたはとてもラッキーですね。このブログを有料にしたいぐらいです。一般の人にこれだけの実験は確実に行えませんので。
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