「日刊ゲンダイ」では都議選の自民圧勝、(50パーセント以下の)低投票率という結果と、それに対抗するはずの野党のあまりの惨敗ぶり。「自公に対抗できる野党がない」「投票先がない」という有権者のしらけムードに、野党各党は自公への対抗軸結集の重要性を思い知らされているという記事が載っていた。
そこで小沢さんの出番とばかり~小沢一郎 野党結集シナリオ~というタイトル。元々小沢さんは自民党の得票率は伸びていないのだから、野党が結集すれば、選挙は勝てる、議会制民主主義は政権交代することが大事、小選挙区制度ではそれが出来るというのが持論らしい。野党の大同団結が必要ということから、生活の党と民主党との連携にも動いているようだ。
ただし消費税増税で失敗した民主党が相変わらず、菅、野田を先頭に立てて戦うなんて、なにを反省しているのやら。悪いのは全部小沢さんのせいにするなんて、党内民主主義もまともに考える力もないことを証明しているようなものだ。消費税増税を撤回し、菅・野田を外して出直さなければ…
農業関係者の自民党への反乱に期待したものの、3選を目指す74歳の自民党議員の総決起集会では農協の会長が選挙の支援を表明したなんていう道内版記事があったくらいで、腰砕け。TPP参加に公約違反のだまし討ちだの、裏切りだのと言ってたのに、この程度の抵抗なんだから、なんともはや。
それにしても一番悪いのは大手メディアとつくづく。アベノミクスが庶民にどれだけの恩恵があるのかという批判も弱いし、民主党政権に対して、特に鳩山さんや小沢さんたちへの猛烈なバッシングに比べたら、安倍政権にはホントに甘いよねえ。
今も鳩山さんに対して、TV,新聞は中国で鳩山さんが尖閣問題について発言した、中国の言い分にももっと耳を傾けてという内容の発言、中国の根拠としているカイロ宣言だったか、それをもっと勉強してほしいと言っているのに、日本政府の尖閣については領土問題が存在しないという方針に反対していると猛批判を繰り広げている。
先に元自民党の野中さんが超党派の訪中団を率いて中国へ行き、領土問題には棚上げ論が存在したという安倍政権の方針とは違う発言があった、それをいうために中国へ行ったのだということだった。韓国の新大統領がアメリカ訪問の次に日本を飛び越えて中国を訪問したというように、日本抜きの関係が新たに構築されようという動きがある中で、鳩山さんも何とか中国との関係を修復したいという姿勢からの発言だろうし、その行動を支持する国民だっているはずなのに、まるで非国民扱い。
太平洋戦争の大本営発表がすべての時代じゃあるまいし、近隣各国と友好関係を保つために冷静に考えようと言っているだけではないのか。大体、石原前都知事に煽られて、尖閣の島を国有化した時から、中国との外交が途絶えたという事の発端を忘れたのだろうか。安倍首相は時代錯誤のナショナリストとしてオバマ大統領から嫌われ、中国や韓国ともうまくいかない。外国との 対立を煽ることによって、国内の切実な問題から目を逸らそうとしている。今のTVには亡くなられた筑紫哲也さんのような、少数者の意見に耳を傾ける、まっとうなキャスターがいなくなった。