心理カウンセラーの眼!

孤立無援の・・君よ、眼をこらして見よ!

エセ民主主義支配の米国その2

2010-11-15 19:07:16 | 現代日本および世界
こんにちは、テツせんです。
今日は冬の気配を感じるほど風がつめたい一日でしたが、
みなさんは、いかがお過ごしでしょうか?

さて、前回のおわりのところでは、
またしても、米国主導のG20ソウル・サミットが開催されることによる、
世界経済のいっそうの困窮化懸念のリポートを紹介しました。

経済後進国・第三世界の貧困につけこんだ < 開発詐欺 > まがいの
「新たな帝国主義」をあみだした米国と、
それに追走して、世界中の政財界をみせかけの基軸通貨ドルのもとに巻き込んで、
利潤追求至上主義のグローバル金融主導システムをおしつけてきた米国という、
両面展開した米国政権(即グローバル企業)指導部のまがまがしい世界簒奪戦略をみてきました。

ユーロの欧州でも、前の債務危機以来のギリシャの状況が、つぎのようにリポートされています。

-「ギリシャの民衆は欧州全体のために闘っている」タリク・アリ -

-『 ギリシャの債務危機がユーロ圏に拡大するのを防ぐため、
欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)は救済措置に合意し、1兆ドル近い予算を組みました。
これを歓迎して世界の株式市場は上昇しましたが、
IMFとEUの融資はギリシャが財政緊縮作を取ることが条件です。
ギリシャ政府は年金制度の大幅見直しを決定しましたが、国内の2大労組が反発し、
5月第2週には10万人がデモに参加し、24時間のゼネストが決行されました。

金融業界は温存し、
労働者や国民大衆だけを犠牲にした経済の立て直しをはかるリストラ政策は不当なものですが、
不当なだけなく経済的な合理性もないと経済政策研究所のマーク・ワイスブロットは主張します。
緊縮政策はギリシャ経済をさらに悪化させるからです。しかも、意図的に悪化させるのです。

ギリシャの通貨はユーロです。一国の経済事情に合わせてレートや金利を変えることはできません。
では為替レートを変えずにギリシャ経済が国際競争力をつけるには、どうするか?
国内で大量の失業者を作り出し、
それによって賃金と価格の水準を押し下げれば、国際競争力は上がるというのが
インターナル・デバリュエーションの理論です。
こうして競争力を蓄えて、いずれ欧州全体の景気が回復すれば、
その恩恵にいち早くあずかれるという筋書きです。
でも欧州経済に回復の兆しはないし、むしろ国内の景気悪化で債務がさらに増えるのがおちです。

かつてこの手法を採用したバルト諸国は、
経済が大幅に縮小し、いまだに回復のめどもたっていません。
ギリシャの債務危機の飛び火が懸念されるスペインやポルトガルやアイルランドやイタリアでも
緊縮政策が取られ、不景気がさらに悪化しています。
米国だって同じような債務危機を抱えているのですが、
他の国には緊縮政策をすすめておきながら、自国では景気刺激策をとっています。
ギリシャだって同じように景気刺激による経済拡大で不況脱出ができるはず。
そのためにはユーロを離脱し、債務返済の交渉をするべきだとワイスブロットは言います。』--

* これは米国のドル基軸システムの負担軽減、補完物としてつくられた、
欧州のユーロ基軸化の破綻と抑圧の象徴です。
まったく米国と同様のIMFを利用した手口で弱小国をさらにおとしめていくわけです。
このように修正しつつも、
基軸通貨ドルの巨大な力と配下のマスメディアの圧倒的な情報戦略が、
「米国の野望」をささえてきたといえます。

なかでも情報戦略の根幹として、
エセ「民主主義」とエセ「自由と平等」を 黄門さまの印籠のように高くかかげてきた。
(もっとも向こうの黄門は女神像のようですが。)

歴代のUSAアメリカ合衆国政権が吹聴してきた「民主主義」、「自由と平等」が、
たとえ部分的にも存在したとすれば、
政権側がただ目こぼしした「民主主義」であり、「自由と平等」にすぎなかったものである。
それはかれらにとっては、
欺瞞を秘すために装われた形式ばったコストであり、かつメリットとなる、
重宝なマジックなのである。
それをさもありがたがっていてはかれらの思うつぼになろう。・・・

- ジョン・ピルジャー「大メディアの役割は人々の目をふさぐことだ」-

- 『今年6月、アフガニスタン駐留軍を率いるスタンリー・マクリスタル司令官が、
ローリング・ストーン誌に掲載された記事がもとでオバマ大統領に解任されました。
側近たちと一緒になって大統領や政府要人らを笑いものにしたことが暴露されたからです。
バイデン大統領は「むかつく」、ジョーンズ国家安全保障担当補佐官は「道化」、
ホルブルック特別代表は「手負いの獣」という罵倒の言葉はすっかり有名になりました。

マスコミは現地司令官たちをかばい、
記事を書いたマイケル・へイスティングス記者に激しい批判を浴びせました。
「お国に尽くす軍人」が酒の席で口走った失言を暴き立てて、
ジャーナリズムの"基本"を破り信頼関係をぶちこわしたと、袋叩きの様相です。
しかし独立ジャーナリストのジョン・ピルジャーは、
ヘイスティングス記者は本来ジャーナリストがやるべき仕事をしただけだと切って捨てます。

ピルジャーの新作映画のタイトル『見えない戦争』とは、
イラクやアフガニスタンで見られるような民間人に対する戦争のことです。
この戦争が私たちの目に見えないのは、軍にぴったり寄り添うマスコミが、
都合の悪い情報を伝えないためです。
権力と馴れ合い、その手先となった主流メディアの役割は、
いまや事実を隠すことになっているのです。

それゆえ、この煙幕を破って真実を伝えようとする者は、
ヘイスティング記者のようにバッシングを受けます。
イラクでは、近代のどの戦争よりも多くのジャーナリストが死亡しています。
ウィキリークスの創始者は米当局の追跡を逃れて地下に潜りました。
真実を伝えようとするジャーナリストが標的にされているのだとピルジャーは言います。

これはとても危険です。
メディアによって目隠しをされた米国の国民は、イラクに対する誤った戦争に突き進みました。
その結果、イラクの文化や社会構造に取り返しのつかない打撃を与える一方、
自国の財政や経済も破綻させてしまいました。
特に金融バブルの破綻以降は、経済がとてつもなく荒廃し、庶民の生活は追い込まれています。
でも政府は大手金融機関の救済には惜しみなく税金を注ぎながら、
仕事や住居を失った人々のための改革はおざなりです。
中間選挙を控え、ますます盛り上が右翼ティーパーティ運動の背後には、
こうした大衆の怒りと不満の鬱積があるのですが、
メディアはこれを伝えていないとピルジャーは警告します。』---

* このように米国では、政権側の目こぼしにあやかるだけの
「民主主義」であり、「自由と平等」にすぎないことがあきらかになっています。
なんだか日本の報道の状況と似ています。
ここまできて気づかされることは、
米国の政権指導部の支配システムがそっくり日本にシフトされていることです。
これはたいへんに難儀なことにちがいありませんが。・・・
..................................

あなたの推薦クリックを毎回よろしく願います!
人気ブログランキング へ!


4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
言葉と像 (朝の母)
2010-11-22 10:51:26
先生は書くときに、
言葉で考えているのでしょうか。
像で考えているのでしょうか。

もう一つ、
頭の中で考えて
それを文字にしているのでしょうか。
それとも書くことで、
考えているのでしょうか。

中学生の娘から、
書くことは考えることかの、
その過程のメカニズムを知りたいと
訊かれて答える事ができませんでした。

ものすごく基本的なことですが
こういうときどのような答えかたを
すればいいのでしょうか。
またどのような本を読めばいいのか、
教えていただけたらありがたいです。
よろしくお願いいたします。
言葉がひとの本質! (テツせん)
2010-11-23 11:06:35
(朝の母)さん、こんにちは。
ご質問をいただき、ありがとうございます。
さっそくですが、中学生の娘さんの基本的かつトップレベルの脳の働きの疑問についてお話させていただきます。
--
* 人の脳の働き方の本質は言葉にあります。幼児期からの対象認知がくりかえされることにはじまって、
右脳前頭葉には自動的にイメージされます。しかし一方で、言語野(脳)とよばれる左脳前頭葉の形象= 言葉・言語は、本来、
学習という精神活動によって記憶されるものです。
わかりやすく「病理」のメカニズムを例に説明すれば、
1・右脳前頭葉の像は、左脳に言語化をもとめ、
2・左脳前頭葉の形象は、右脳の像を特定化する。
3・このとき右脳前頭葉の像が「病理の像(イメージ)」であるばあい、左脳前頭葉には「病理の言葉」が表象する。
4・左脳前頭葉の言葉が「病理の言葉」であるばあいは、右脳前頭葉には「病理の像(イメージ)」思い浮かぶ。
とくに3と4の説明をよく理解しておいてください。

- ただし、右脳前頭葉の像(イメージ)は、大脳辺縁系の欲求、感情の中枢神経を通って表象する。
このことが、すなわち人の脳の「快感原則」という良くも悪くもおおきな幅のある原理にのっとって働くために、
結果的に心の病理を生みだしつづけることなっています。

心の「病理のイメージ」とは、「目先の快感だけをおいかける」人や、「現実をこわす、こわしたくなる」人や、
「現実回避してじっとしていることに安心する」人をいいます。

だから若い人ほど、うんうんうなりながらでも、懸命になって、(左脳前頭葉で)言葉の概念を学習して、また他の人と語り合い、正しく対象を理解する能力を磨いてって、
(右脳前頭葉に)いつもゆたかな精神世界をきづいていってほしいものですね。

またコメントをおまちしています!
娘の理解 (朝の母)
2010-11-23 13:53:03
お忙しい中さっそくの御返事
ありがとうございました。
感謝いたします。

先生の言葉を、
私なりにまとめて話しましたところ、
娘はこんなふうに言っていました。

「アタマの森羅万象は、
外界の森羅万象より深いのね」

カントの観念論ではなく、
人間のアタマの認識が
「思う」レベルから発展し
「考える」ことで深くなるのだ
と娘は言っているのだと
私は理解しました。
未知 (朝の母)
2010-11-24 09:41:52
娘は頭のもやもやの思いを、
書くことでくっきり鮮明に
考えることができましたが、
同時に考えることのおかげで、
未知をも引き出してしまうことに
気づき、
「アタマの森羅万象の方が
外界の森羅万象より奥が深い」と
いったのです。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。