<続き> その日は南相木(あいき)村の立岩湖畔に立つ宿に泊まった。翌朝6時前には鳥の声で目が覚めてしまう。この時刻山間の地では辺りはまだ暗く、風も冷たい。
朝食までの時間池の周りを散策した。標高1400mの高原はちょうど楓や銀杏の紅葉の盛りを迎えていた。
対岸には水車小屋もあった。今は使われてないと思っていたら、急に動き出したのには驚いた。
釣りをしている人も居る。
宿に戻って朝ごはんを頂き、8時には出発した。途中見かけたゴリラの顔をした巨岩。
一時間ぐらいで長野と群馬の県境にあるぶどう峠に着いた。ここで小休止。先客の車が2台居て、高いアンテナを立てていて、どうやらアマチュア無線の交信をしているようだ。
標高1500mを越える峠では青白い妖精、雪虫が舞っていた。写真に撮ろうと捕まえたら、死なせてしまい可愛そうなことをした。
看板の雑然と並ぶ峠を越え、群馬県の上野村に入った。
途中谷あいにある遊歩道を散策したり、また浜平という所では道を間違えて、日航機事故の昇魂の碑のある御巣鷹尾根方面に入ってしまった。そんなこんなで不二洞のあるスカイブリッジに着いたのは10時過ぎだった。
橋を渡るには100円の木戸銭が必要。
スカイブリッジを引き返し不二洞に入る。
入り口から登り坂の長いトンネルが続く。
鉄製の階段が続く。随分登っているようだ。
木の棒が置いてあり、鍾乳石をたたくことが出来る。
かつては仏僧の修行の場として使われたようで、仏教にちなんだ名が多い。
これは迫力があった。良く見ると一つ一つの岩こぶが本当に羅漢の顔に見えてくる。
この草は照明の灯りで生きているのだろうか。
上に穴があいていて外が見える。
これより先は立ち入り禁止。
ぐるぐる胎内巡りをしているようで、現在位置が全く分からなくなってしまっう。やっと暗闇に慣れたころ出口が見えてきた。中を歩いている間は気づかなかったが、洞窟内は暖かくうっすらと汗をかいていた。外にでると緑陰から伝わってくる風が心地よい。
土手にはムラサキシキブの実、足元にはリンドウが咲いていた。
帰りは志賀坂峠をこえて秩父に入り、そのまま高速には乗らず、飯能、青梅と下の道を帰った。自宅からのガソリン消費量は合計38L。ガソリン代がリッター129円と安くなっていたので、高速代3450円とあわせても交通費が計8400円以下と切り詰められたのが嬉しかった。