記憶鮮明、文章不明

福祉は権利。保育は子守じゃありません。保育なめんな、子どもなめんな、保育士なめんなです。

コーチって、教えるって・・・と考えた本

2006-01-13 | 野球のこと
母を病院へ連れてゆき、ながーい待ち時間、一気に読みきってしまったのが

「甲子園への遺言 伝説の打撃コーチ 高畠導宏の生涯」門田隆将著 講談社





薦めたくなった。そう。そうだ。薦めたくなる本。
読んでみたらわかるのですが・・。
で、こんな人がいたんだよって、知らせたい。
長島さん、私、貴方と珍しく意見が合いました!!
著者のもくろみ大成功ですよ・・。


野球の好きな人に。
進路で悩んでいる人に。
子どもと接する仕事についている人に。

あと、野球をやってる若い人に。ぜひ。(「出口の無い海」とあわせてお薦め)


さっそく我が家の野球好き=したむすめに薦めてみました。活字の本苦手、初めて読みきったのが「トラの意地」。というしたちゃんですが、「これは読みたい」とうめいておりました。「はじめに」を読んだら読まずにはいられなくなったと言うのです。

こんなで出だし。


はじめに
 平成16年夏、一人の高校教師が膵臓癌で亡くなりました。
 還暦を迎えて半年たらず、まだ60歳でした。
 その高校教師には、特異な経歴がありました。なんとやく30年にわたって、プロ野球の打撃コーチを務めたのです。
 渡り歩いた球団は、南海、ロッテ、ヤクルト、ダイエー、中日、オリックス、そして千葉ロッテ。野球の質がパワーから技術へ、そして諜報戦から総合戦へ、さまざまに形状を変えていく中、彼は常にその最前線にいました。
 そして、七つの球団で独特の打撃理論と卓抜した洞察力を駆使して選手たちの指導をおこない、時に相談に乗り、汗と涙を共有しながら、気がつけば延べ30人以上のタイトルホルダーを育て上げていました。
 しかし、その伝説の打撃コーチは、50代半ばで一念発起し、高校教師になるために通信教育で勉強を始めます。そして5年かかって教員免許を取得し、社会科教師として教壇に上がり「甲子園」を目指しました。
 その人の名は、高畠導宏(たかばたけ みちひろ)さん・・・・・・




わずか28歳で打撃コーチとなった高畠さんの黒子に徹した彼のコーチ人生(とくに教え方に注目)
各球団が展開する勝利への凄まじい諜報戦の実態(身震いするほどの凄まじさ!)

これらを知り、学ぶ事は野球を見るうえでも大きい財産だと思います。




コーチングの工夫、飽くなき探究心。めぐりめぐって・・・その野球の最終目標を甲子園に回帰し、教育、青年心理に着眼した高畠さんの生き方は、これからの野球界がどうやって子どもたちに野球を伝えてゆけばよいのかという命題について、あるひとつ方法を指し示している。とも思います。

読み物としても

落合、水上、アリアス、小久保・・・各選手との関わり方が実に個別性を重視していて、感心します。

さらに
泣けてしまうのは高畠氏が亡くなる10日前の仰木彬氏との会話。

「監督、後半年で(高校野球が指導できない)二年の縛りが解けるんですよ」
「そら良かったなあ。それやったら、なおのこと元気出して、はよ戻らないかんなあ」

プロ野球経験者は、高校の教師になっても、すぐには野球指導ができないんですって・・・。2年間待つ。高畠さんはその2年を待つ間に、癌に侵され亡くなったのです。

ご無念計り知れません。

この章の最後筆者は
「仰木マジックと伝説の打撃コーチ・高畠。プロ野球の歴史の中で、そのコンビがグランドで行動をともにしたのは、わずか3年だけである。しかし、この時期、二人のもとで幸運にも指導を受けた選手たちは、これから先、自らが指導者となった時、必ずそこで得た何かを次代の選手たちに伝えていくに違いない」
と結んでいます。





ホントにそうなって欲しい。と強く強く思います。


現に、千葉ロッテの現コーチ陣は高畠氏の教え子さんが多い。


昨年の日本シリーズ。虎バッテリーを粉砕したのは実は高畠氏だったのでは?とおりがみは妙に納得したのであります・・・。













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16 コメント

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これだけで泣ける、、、。 (029)
2006-01-13 14:42:04
こんにちはー。ここに書かれている文を読んだだけで、ジーンときました。くすん。帰国したら、真っ先に買って読みます!それでは、また!
子どもに接する仕事 (りさ・ふぇるなんです)
2006-01-13 19:32:51
なるほど~

明日本屋さんに行ってみます!



長所をのばす (おりがみ)
2006-01-14 11:14:43
口でいうのは簡単ですが、短所ばかり気になっていじりたくなるのが常。それを「指導」と勘違いしてしまうんですよね。



高畠氏のコーチングの前提にあるのは、ご自身の壮絶な高校時代の野球部生活です。多くのプロ選手が洗礼を受けた理不尽な学生時代の上下関係。しかし、今、当時と同じような事をやったら即体罰、暴力沙汰、部員同士のいじめに発展してしまうでしょう。青年心理学、教育学などの「科学」を身に付けた彼が、納得と合意のもとで子どもたちをどう導こうとしていたのか。とても興味深いのです。
知りませんでした (めたか)
2006-01-15 01:06:21
読みたくなりました。

早速、明日、本屋で探してみます。
めたかさん~ (おりがみ)
2006-01-15 21:11:57
ぜひ、お読みくだされ。ひざびさに推薦したくなる本に出会った気がします。
読みましたよ (ハムぞー)
2006-01-16 20:11:36
最後の章を読んでいたとき、電車の中でしたがウルウルしてきました。



高校野球の指導者になれなかったのは勿論残念ですが、こんな人がいたというだけで、嬉しくなってしまいますね。
ハムぞー所長へ (おりがみ)
2006-01-17 00:56:52
待合室でおりがみも嗚咽をかみ殺してました。一人で自宅で読んでいたらおそらく号泣してたと思います。

テレビでも (lamb_labo)
2006-01-17 02:07:02
放映されていましたね。

昨年の11月か12月???



ドキュメンタリーとして追っていて、同僚の先生のお話しとかもありました。



読んでみよ~。
lamb_laboさんへ (おりがみ)
2006-01-18 12:30:07
コーチとしての手腕は選手の出した結果次第。どんなに心をこめて教えようとしても、選手が応えなければ世の人には知られないのですから厳しい世界ですね。

甲子園を目指して頑張ってるよーというドキュメンタリーだったならどんなに良かったか・・(涙)



競技が発展しなきゃ…… (Ryo Ueda)
2006-01-30 21:55:04
コメントありがとうございました。

高畠さんが監督をしていたらと、亡くなってからいつも考えています。

大学を卒業している元プロはそれでも教職資格さえ取れば狭いながらも道があるのですが、高卒でプロ入りした人たちは、まず大学に行かなければなりません。

私は高野連の担当者に、「プロの指導を排除し続けて、その結果野球じたいが衰退したら、プロもアマもみんなおしまいでしょ?」と言ったことがあるのですが。
Ryo Uedaさんへ (おりがみ)
2006-01-31 08:39:15
辺境ブログにきてくださってありがとうございます。

高畠氏に限らず、少なからぬプロ野球経験者がジュニア育成の道を歩まれているのが嬉しいです。でも、道はけわしい・・。



憎むべきは「体育会系」。

そしてプロアマの壁。

私に出来るコトはちっぽけですが、ブログのおかげ世界がずいぶん広がりました。またきていただけるような記事をかけるようにゆるゆるとやっていきますので宜しくお願いいたします。
色々なことを教えられました (ダイヤ)
2006-02-11 21:54:44
私も今日、読み終えました。こんな方がおられたんですね。プロアマ縛りがなくなるまであと少しだったのにと思うと・・・。色々な読み方ができるし、色々なことを教えられました。高畠コーチがタイガースに来られていたらどうなってたかな・・って思います。いい本と素晴らしい方をご紹介いただき、ありがとうございました。

先生になりたい (おりがみ)
2006-02-11 22:45:49
ダイヤさんへ

こういう人がいたんだって知って欲しいなって強く思いました。私が言う立場でもないんですが、「読んでくださって嬉しいなぁ」です。



プロ引退した後、こどもや高校生に野球を教えられるような環境が増えれば、プロ野球選手のセカンドライフもより豊かなものになる可能性があります。

それもこれも、体罰とか変な上下関係とか勝利至上主義とかと「わが子だけが良ければいいという親」などとの死闘を続けていかなければ真の豊かさとは無縁なものになりますが・・・。

和田コーチは「教員になりたいな」って思っていたそうです。見てみたいな。和田先生。
そして一年後 (おりがみ)
2008-01-16 12:11:24
ドラマ化されるという腹帯がついてる!!!
びっくりー。
さていったいどんなドラマに仕上がってるのか?

週末楽しみ・・というかやっぱり泣けちゃうのか・・?
11ヵ月後 (おりがみ)
2008-12-23 11:06:14
再放送されるそうです。
あちゃ~、時間が早いから見れね~!!

でも、新たな感動を持つ人が増えそうな予感。

いいドラマでしたもの。うん。
何回見てもよい (おりがみ)
2008-12-25 01:35:08
したむすめは
「金八先生みたいだよね、こういう先生がいる学校っていいよね」と
うえむすめは
「良いはなしじゃん」と
おっとは
「英語教育って間違ってるよね。文法よりもまず会話だよ、うん」???
そんな風にひとつのドラマ見て語り合えたくりすますイブでよかったですわ。

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また書評、書いていきます (at most countable)
やっと手に入れました。今、読んでます。
高校・大学野球界の「プロ除菌体質」を嗤(わら)う(その1) (上田龍公式サイトRyo\'s Baseball Cafe Americain Annex  「店主日記」)
(高畠導宏氏は高野連の「プロ除菌体質」の犠牲者でもあった)1995年に発行されたボルティモア・オリオールズ発行の月刊誌「ORIOLES」には、全国の高校や大学の野球部で指導に当たっているオリオールズのOBたちの近況が掲載されている。2001年に現役を引退した元サンディエゴ
甲子園への遺言~伝説の打撃コーチ・高畠導宏の生涯 (トラ&ウマ)
さっき、時間調整で立ち読みをしていて、思わず買ってしまった本です 甲子園への遺言