RURUのひとりごっち

「博多にわか」な「独り言」と「ごちそうさま」を鍋に放り込んでなんだか煮てみたら・・・ひとりごっちが生まれました。

ロックホラー「スウィニー・トッド」ジョニーデップのおちょぼ口

2008-02-03 14:27:25 | 超おすすめ

(庭の梅が咲き始める・・・それがどうした)

空気はひどく冷たいのに
太陽の日差しがほんわりとした
冬の日であった
肩甲骨のあたりから
腸詰ウインナの肉を詰める前のような
ひも状のものの先に
魂がぶらりふわりと空中に浮かんでいて
ちょうどヘリウム風船をもらって
スキップしてる子供のような
受かれ気味の男か女かわからぬ人が
坂道を下っていく
坂の途中のマンションの入口に
張り付いた形で
一坪程度の小さな洋食屋がある
見た感じ60過ぎの生真面目そうな
マスターが一人で営んでいる
安くて味もまあまあいけるから
常連客もついているんじゃないかと
推察される
推察してどうする
というほどのこともない

浮かれ気味にしては
足取りはいまいち軽くはない
魂を斜め45度に浮かべて
洋食屋の横をいつもどおりに
客の入りを確かめながら下るのは
どうやら女のようだと
本人が言うのだから間違いなかろう
ふ。ふ。ふ~。
風船魂は機嫌の悪い日は
あかるいきみどり色にみえる
機嫌の好い日には
だいだい色に変わるのだった。

今日は魂の機嫌がよさそうだ
機嫌が好いということは
ロックな気分であるので
だいだい色の風船魂を
得意げに振り回しながら歩く
それでも
軽くない足取りの訳はというと
靴底が剥がれだし
歩くとぽこぽこいう
お気に入りのズックのせいである
ぽこぽこ
ポニー歩きで歩いていく


(喋る靴・・・黙れセメンダイン持って来て~

ロックな気分の
そのココロは
ロックな映画を見に行くからで
博多じゃ老舗の昭和の香りのする
キネマって感じの映画館
「中州大洋」へ
たったひとりで向かう
一作品無料の映画招待券が
誕生月に一枚送られてきて
ある映画を見るために
大事に寝かせておいたのだった

「スウィニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」
ジョニー・デップとティム・バートン監督コンビの
最新作
このブログが
ジョニー・デップネタで始まったことは
明らかなのである
そしてこの映画を見逃せないのも
明らかなのである
ロックな足取りで
ジョニーの歌声を聞きに行った
はっきりいって
歌っているときの口は面白かった
おちょぼぐちになったり
まあ発声練習どうりなのか
と推察する
推察してどうのこうの
言うつもりはない
なかなかの美声ではあるし
彼の映画は
どんな映画も私の中では別格なので
下手な感想などない!
だって良いに決まっている
というか
決めている
たとえ誰がなんと言おうと
魂がだいだい色に
ぶあんと浮かんでいるのだから
ご機嫌だぜ!
というほかはなにもない

初回ブログ「勝手にランキングNO.1」の
順位にはめこまねばならぬ
そうだな
「スリーピー・ホロウ」の次くらいに入るかな
ということは七位か~
アリゾナドリーム以下1位ずつ後退だな

スプラッターな血糊の量はすごかったが
怖さも美術も「スリーピー・ホロウ」の映像には
少し負ける
まあ好みだけれど

今回は私生活じゃ監督ティムの彼女の
ヘレナ・ボナム・カーターが相手役で
ちょっとそれも
ロックな設定よね~
と思いつつ
キスシーンもあったしね
でもヘレナ演じる
ミセス・ラベットの片思いだから
スウィニー役のジョニーは
ほとんど放心状態なのだった

理髪店の部屋で
ただ2回ほど
二人の目が素になっていたのを
るるは見逃さなかった
なんか
ごくごく普段着目線で見た瞬間が
二人にはあったよ
休憩中かよ~?
って思った(笑)
目の下の隈取メイクでは
ごまかせないさね
ジョニーの目も口も優しすぎたね
目にもう少し
怖い部分
狂気の部分が欲しかったくらい
まあ殺しのシーンは
時代劇の人切りと近い
刀がかみそりになっただけで・・・。

でも床屋で髭剃りしてもらう男の人は
思い出して怖くなるかもね
頚動脈は無防備だよね
仰向けに寝かされて
まな板の鯉だし

映画を見終わってトイレに入ったら
OL風の女性二人が
「怖かった~思わず声をあげそうになったよね
ちょっと~ね~なんていうのか、違ったね・・・。」
と話していた
君たち!つまりそれは批判かい?
と突っ込みは入れなかったが
ふ~ん
でもその恐怖を味わいたくて
るるはせっかく一人で見たのにさ

そうだった
「スリーピー・ホロウ」
では
まさに声をあげそうになった
シーンがあったよ
森の樹木が・・・首なし騎士が・・・きゃ~あ。
ステキに怖かった
大きなスクリーンでみたからかな?
「中州大洋」のスクリーンは
小さい・・・。
映画って
ここ大事なとこよね


(ロックホラーを味わってみたら、たった2月の味がした)