夕刻のチャイム胸に響けば

GW真っ只中
満喫をしている
彼は仕事だしまあ会えないかな
なんて思っていたら
夜勤明けですぐデート提案してきた
タフね
まあ
途中で寝ちゃうんだろうけど

無防備な男は
非常に狡いのだと思う
庇護欲くすぐって女をおかしくして
このひとはとても悪いひと。

だからもう
こちらから落としにかかる
マウントポジションとってやる

連休の華やぎがリミッターを外す
言い訳ぐらいどうにでもなるから
次はえっちぃことしよーかと
残業前に先手を打った

いいわ今日はもう
好きにしてください
おうちに帰らない言い訳ぐらい
１日ぐらい大丈夫だわ
今日は別にもういいよ
帰るとか帰らないとか忘れてしまおうか
ただ冷めないと誓わなきゃ
こちらも全ては捨てられないわ

見せた弱さを
嘘かと疑った
本当の言葉かそうでないかなんて
どうせ分からない
どうせ見抜けない。

ただ好きなんだと
それが明確に横たわる

初めて知ったことばかりだった

そうか
好きな人に触りたいと思うことは
とても自然なことだったんだね
好きな人に許してしまうのは
だらしないことではなかったんだね

さっさと事を終わらせたいなどと
彼は一度も言わなかった
鉄面皮並みにクールに見えたのに
不器用で愛くるしくもある

何であたしなんか選ぶのさ、の
あたしの価値を覆す
例えこれが嘘だったとしても
救われた瞬間は確かに存在した

私たちは
訳の分からないデートばかりしている
たまにお洒落が出来たかと思えば
当方泥酔して必要以上にエロス
あれではセクハラだわ

好きか嫌いかで言えば好き。
一体レベルいくつなんだ私は。

私に嫌いは存在しない
なんかもうあなたがクズでも関係なくって

ただ
ただ
ただちゃんと

ただ
ただ
ただ
好きなんだ

(クリープハイプ「ただ」)

順は追ったので
もう拒む理由もない
考える必要も。
迷うなら捨てるなら仕方ないけれど

もうここで焦らしても意味はないや
観念いたしました。

まあ
連休だしさ。
とりあえず出来る限りの準備をして
愛しい彼にお会いし候

買い替える車は
若草色にしよう。

アデュー