写真はすべてジョウビタキの雌
今日は彼女の舞を動的に撮影して皆様にお見せしたいと思ってカメラをセットしておいた
だが、どういう訳かご覧のような枝が入り組んだ藪の中から出てきてくれません
お陰でピントをとるのにとても苦労をした
「森の令嬢」と呼んで良いくらいおすまししております
それよりも、今日は是非とも語らねばならない”事件”が御座います
例によって、薫の君はいつもの場所で砂利混じりの赤土を掘り起こしてはバケツに入れて
穴ぼこだらけの山道の修復をしておりました
私は、「ゴメンネ、お手伝いが出来なくて」と言うと
いつものように、「なんの、これしきの仕事は俺一人で充分だ。
それより驚くなよ、この深い穴から遺体が出たよ」とこともなげに言った
長いつき合いで、彼はユーモアのある機知に富んだ人物であることは知っている
しかし、そのような悪い冗談を言う人間でないことも知っている
私は「そりゃぁ大変だ警察に届けなければ」と間髪を入れずに言った
「届けたければ貴方が電話をすればよい、責任は私がとる
遺体は水子のもので半分既に土に帰っていた
埋め戻してお経を上げ精一杯の供養をして置いた
おそらく事情があって遺体をこの地に埋めたのだろう
状況から考えて時効は成立してると私は見る」と、淡々と述べた
まるで哲学者のように冷静だ
不思議なことに、かれのその説明で、私は冷静さを取り戻した
そして、かれがとった処置が正しいと思えるようになったのだった
今更、「過去」をほじくり返したところで何になるのか
それより、死者の霊を慰め冥福を祈ろうと思うようになった
彼がここだと示す場所にしゃがみ込んで両手を合わせてお祈りした
明日もその場所を通らねばならない
線香とライター、それに般若心経を持参しよう
何時も有難うございます。
鳥達の機敏な動作に、負けじと頑張る貴君の、努力に何時も感心させられながら、楽しく拝見させていただいています。
薫の君の物語、世の中は法律、規則に縛られながら
生きてゆかねば成らない事は充分承知していても、
あいて、このような行動をとった事に、何となく心の暖かさが感じられます。
時として、縛りから外れる事が有っても良いようなきがします。
とても暖かく優しい気分になりました。
そうですね。薫の君は、この責任は「私がとる」とも言いました。肝が座っているのですよ。今更、不幸な過去をほじくり返すよりは、手厚く葬って、冥福を祈ってあげた方が、水子のみならず、捨てた親に対しても良いことだと私は悟りました。明日から当分私達は、お線香と般若心経を手向けることでしょう。
薫の君は仙人なのかもしれません。
写真はどれも良く撮れていると私には思えます。
本当に可愛い表情の小鳥ですね、ジョウビタキは。
写真を誉めて下さって、とても嬉しいです。
彼女も大きな気温変化に戸惑っていたのかもしれませんね。
いつもながらの可愛らしい姿にはやっぱりほれぼれです。
里山でそんな事件がありましたか。
深い悟りを感じますね。
私だったら、多分まずはびっくりして飛びのいて、そのあと
頭の中真っ白のまま警察に駆け込むだろうと思います。
私は遺骨を目撃しておりません。布でくるまれて紐で縛ってあったそうです。怖いですねぇ。私なら逃げ出しますよ。おそらく貴女と同じ行動でしょう。ところが、彼は違いました。
今日はお線香とお経を手向けてきました。これで良いのかそれとも悪いのか判らなくなっております。
ジョウビタキのお嬢様は今日はご機嫌斜めだったのでしょうね。
薫の君の取った行動が良いのか悪いのか・・・
おそらく、警察に届ければ事件として捜査が始まるでしょう。
発見者である薫の君も、色々聞かれることでしょう。
世間の人とは違った生き方をしている彼は警察では不審者と位置付けられるかも。
薫の君の行動を理解出来る人はそう多くないかも知れません。警察に疑いの目を向けられるような気がします。
かといって、それをそのまま埋め直し、知っている者だけで弔う・・・これでいいのか・・・・
薫の君の言葉も理解出来るけれど、社会の仕組みとは相容れない方法でもありますし。
遺体を発見していながら報告しないと言うことで罪にならなければいいのですが。
仰るとおりです。彼は罪を犯したのかも知れません。しかし、かれの”非・常識的な”行いは、何故か私の心を打つものがありました。その意味で私も同罪です。そのことを聞き及びながら警察に連絡をしなかった。取り調べを受けてもおかしくないでしょう。
今日は、お線香を手向け読経をしてきました。
このように、公の場でありのままを書いているから、その筋の人達に知れ渡り、結果として呼び出しを受けたら即刻出向くつもりで居ります。(貴女の意見は社会通念にてらして真っ当です)