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ハルジオンとヒメジョオンの見分け方

2007-05-22 14:30:37 | 趣味
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写真の表が、ハルジオンで、裏がヒメジョオンです。

※ 写真が2枚のはずが、一枚消えていますね。
文章は間違っていませんから、参考にしてください。

花を見てもなかなかそれの名前が分からなくて、
もどかいしい思いをし始めたのが去年の5月です。
この二つの植物の区別をしたいと思ったのもその頃です。
ですから、丸々一年かかったことになります。

今日はそれの判別の仕方について書きたいと思います。
ご覧の通り、花の大きさや形で区別することはまず無理です。
花期がずれています。ここ関東では4月初め頃にまずハルジオンが咲き始め、
5月半ばを過ぎてからヒメジョオンが咲き出します。
同時に、ハルジオンが消滅してゆきます。野の花の主役の交代なのでしょうね。
この花期の違いも二者の区別に役立ちます。
決定的な区別法は、茎をハサミで切ってみることです。
ハルジオンは根本から先端まで中空になっています。
それに対して、ヒメジョオンは白い芯が詰まっていて非常に丈夫に出来ています。
切るためのハサミやナイフを持ち合わせていない時は、指で茎を強く摘めばわかります。
中空のハルジオンは柔らかくて押しつぶされます。
ヒメジョオンは頑丈にできていて、潰れることはありません。

しかし、この方法は植物そのものを傷めてしまいますね。
あまり良い方法とは言えません。そこで、私は長い間相手を傷めないで
区別する方法を探していました。そして、以下のことを「発見」したのです。
ハルジオンは根本からスラリと立ち上がって先端で花序が枝分かれして花を付けます。
それに対して、ヒメジョオンは茎の中程から枝分かれをします。
そして、その枝の回転角度は120度以上で右回転します。
さらに、その先端でさらに花序が出て花を同じく右回転させながら咲かせます。
回転角度はこれまた不思議なことに120度以上となっています。

ハルジオンはやや毛深いのに対して、ヒメジョオンは毛は少ないです。
二者の違いを一言で表せば、ハルジオンは女性的で、ヒメジョオンは男性的です。
それは逆じゃないかと思われるでしょうが、全体的な姿を眺めた場合のことです。
下に、葉っぱを並べた写真を貼り付けます。
右がハルジオンの葉で左がヒメジョオンのものです。大きさは個体差があるから
参考にはならないでしょう。よ~くご覧になれば、ヒメジョオンの葉には
くびれたところ、あるいはギザギザした箇所があるのに気付かれるでしょう。
葉脈の違いもご覧になっておけば役立つことでしょう。

両方ともキク科・ムカシヨモギ属 それぞれ、春紫苑、姫女苑と書く
また、いずれも北アメリカ原産の帰化植物で、雑草として扱われる。


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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
poloさんの植物に対する (花ぐるま)
2007-05-22 17:28:22
優しさが表れていますね。
折ることは植物を痛めること?
私はハルジオンも姫ジオンも全部家で見つけたら抜いてしまいます。
それでも種が飛んでくるらしくいつの間にか生えていたりします。
ギザギザ葉が姫ジオンで毛が少ないけれど男性的。
ハルジオンがすっきりした葉で女性的。しかも茎が空洞なんですね。
今度その辺で私も試して見たいと思います。
もうpoloさんはジオン博士ですね。
有難うございました。
これは素晴らしい (あまもり)
2007-05-22 19:33:03
確かにヒメジョオンの葉は長い、そんな記憶があります。それに草丈も長いと。
でも葉っぱの形までちゃんと見ていませんでした。これはたいへん助かる資料です。
今年の淀川の堤防では、とうとうハルジオンを見かけることがありませんでした。去年は咲いていたのを知っています。
ヒメジョオンのほうは最近ぼちぼちと出始めています。それでも去年より少ないように思えます。
ヘラオオバコの大繁殖と関係あるのかなぁ・・・。
わかりません。
玄人はだし? (Luna)
2007-05-22 21:10:00
植物博士の研究のようにすごいレポートですね。
ハルジオンもヒメジョオンも雑草としか認識
していませんでしたが、このように詳しく調べ
てらっしゃるのを見るとこれからはこの花を
見かけたらちょっとしゃがみ込んでしっかり
見てあげたくなりました(笑)
花ぐるまさん、こんばんは (polo181)
2007-05-22 21:26:03
コメントを有難う。多摩川の土手のノリ面に数え切れないほど咲いています。この一ヶ月、ヒメジョオンを探し回っていました。どれもこれもハルジオンだったのです。やっと判りましたよ。花期がずれていることが。今はもうハルジオンが衰退して、ヒメジョオンがちらほら出てきました。選手交代なのですね。最初から、茎に決定的な違いがあることは知っていました。外見だけで、植物を傷めないで区別する方法を考えていました。それが、一年ぶりにはっきりと掴めたのでした。こちらでも、嫌われ者の雑草です。見れば引っこ抜かれる運命の植物です。きょねん、あまもりさんが、この二つの区別が難しいと述べていたので、私が興味を持ったのでした。博士?とんでもない、貴女には到底及びません。
あまもりさん、こんばんは (polo181)
2007-05-22 21:38:53
コメントを有難う。<身近な花の勉強>のかたわら、その度に、この区別の仕方を考えていました。しかし、どれもこれもハルジオンばかりで、つまり茎が中空で、ヒメジョオンを探し出すことができませんでした。仰るとおり、ヒメジョオンの草丈は大きく、しかも八方に”枝”を延ばして風格があります。逞しい形です。不思議ですね、淀川ではハルジオンを見かけなかったのですか。何処にでもある草なのに不思議ですね。土手のノリ面は年に2回刈り取られるので、もうすぐ総なめになります。決定的な違いを見付けられて、間に合ったなぁという感想です。こちらでは、ハルジオンは群がって咲いているけれど、ヒメジョオンはパラパラと離れて咲いています。二者は仲が悪いのか、一緒に見ることはできません。それぞれ、遠く離れて咲いています。やれやれ、課題が一つ解決しました。笑
Lunaさん、こんばんは (polo181)
2007-05-22 21:52:09
コメントを有難う。面倒な内容で、しかも長ったらしい駄文を読んで下さって有難う。自然を観察する中で、疑問が次々と生じてきます。この問題も私にとっての”課題”でした。いつか解決したいと思いつつ1年も経過したのでした。ネットで得たもう一つの特徴である、「ハルジオンの蕾はうつむくが、ヒメジョオンはうつむかない」については、いまだに確認が撮れていません。ですから、まだ完結したわけではありません。もう、この課題についてブログで取り上げることはありませんが、最後まで調べようとは思っています。今度この植物に出会ったら、よ~く見てください。笑
poloさんこんにちは (じゃこしか)
2007-05-23 10:19:33
 poloさんの細やかな解説で初めて判ったのですが、こちらで良く見かけていた(6月末頃)のは、てっきり「ヒメジョオン」だとばかりに思っていました。ところが実は「ハルジオン」だったのですね。

 poloさんの細かい観察力には、ホトホト頭が下がるお思いです。
 思うに、こちらでは「ヒメジョオン」はあまり見かけません・・・しかし私が混同していただけだったのかも知れません。今度はpoloさんにならってよく観察するつもりです。
じゃこしかさん、こんにちは (polo181)
2007-05-23 10:51:27
コメントを有難う。関東では、圧倒的にハルジオンの方が数が多いです。草丈が高くなってしまってからヒメジョオンの花期が始まりますから、生育に不利なのだろうと考えています。ですから、原っぱや土手には咲かず、花壇や道路の緑地帯で見かけることが多くなっています。私が整理した「見分け法」が役に立てば幸いです。これから、そちらでも多くの植物が見られることでしょう。リポートを楽しみに待っております。
えっ、気がつかない・・・ (紫陽花)
2007-05-23 11:02:40
我が家の前の街路樹に毎年咲いてくれるのはどちらかな????
繁殖が強く歩道の方に倒れてくるので、其の分だけは抜くのですが、いつもボウボウになってしまいます。今年は花を良く見て、どちらかか、・・・
又一つ勉強になりました。
紫陽花さん、こんにちは (polo181)
2007-05-23 11:59:55
コメントを有難う。花だけを見ると区別できません。強いて言えば、ハルジオンのほうは、咲き始めはうっすらとピンク色をしています。ヒメジョオンは最初から真っ白ですよ。でもハルジオンも全部白に変わるから結局、上に書いたような考えで区別をした方が正確だと思います。

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