墨色・文房四宝の魅力と不思議を!

文房四宝を基本とした墨芸術の作家活動を、ヨーロッパへ発信中

古墨 福寿雙全を磨っていて!

2011-05-29 13:55:51 | 古墨



前回のブログに載せた古端渓硯で磨っていた墨はこの古墨 福寿雙全です!

硯に水を乗せ 墨を磨る
 吸い寄せられていく、何だか磨るという表現よりも導かる 古墨が這うと~言ったほうが・・・・
ゆっくりと墨を
動かしてみますとあの透きとおった天青の石質 紋様の上で マタマタ!蕩けていくように古墨の墨液が表れてきて・・・・・・・・・・

日本の硯の専門書を読んでいた頃 紋様とか石質とか 形・品質には詳しいことを書いてありますが 
磨墨の喜びを 書いてあるのは、余りなかったようにおもいます。

 磨る喜び!!! 出会える方々との会話で、墨を磨る苦痛は よく聞かれるのですが・・・・・・ 
何とも言えない磨墨の時間 : 無の世界への誘いを聞きませんが?


私にとっては磨墨時間は至福の時間!!!

 


こんなに心地よい磨墨の時間を感じられないなんて!!!

    

 

 

 

スッキリした柔らかな品格ある墨色でしょう!!!???

 

       


 これからも皆様に文房四宝の世界の素敵な体験談をお話しできますように 色んな 古硯・古墨で磨墨をしていきますので 楽しみに!


なんでも鑑定団 硯の美 端渓硯の石紋 天青(てんせい)って!

2011-05-13 21:29:53 | 

今週 5月10日放映された なんでも鑑定団で 出品された硯の説明場面で 鑑定士の方が話されていた 天青と言われていた 石紋

 私がのんびりと自分の部屋でこの硯で 墨を磨っていた時に 声がして、硯を鑑定しているから見て~と 突如呼ばれ


話題になっていた天青の石紋

 写真を撮るのは素人ですので、皆さんにこれですよとは言っても 本当の色・紋様が理解されるかどうか分かりませんが
 水につけて 写真を撮ってみましたので紹介します!

所有してから約10年位(いつも使っているわけではありませんが)経て やっと古色が取れはじめ
この美しい紋様が見れるようになりました!

この紋は蕉葉白とともに非常に賞美される石紋の一つで 天青色は 分かりやすく言えば青く澄んだ空を見るようで
はてしもない深淵を見るような感じがする中に、藍紫がほんのりと見える、云々・・・・・(相浦 紫瑞 著 端渓硯より)
この石紋の輪郭はぼけています!
そして、その周りは必ず胭脂暈(えんじうん)が周りを囲んでいます
又この美麗な硯は 墨と相性が合えば、抜群の墨色を創ってくれます。
墨磨りも とても心地いいものです!

美術品として硯を棚に飾っている書家・コレクター達が居るそうですが 硯は墨色を出して初めて価値があるのですが・・・・
硯は川の中から採掘されたのですから 端渓硯の故郷も水の流れる中国の河
時々は、水の中の美しい硯を眺めて見てはいかがでしょう!!!


 


紅絲硯の美と品質

2011-05-06 10:33:53 | 


紅絲硯:7.5cmx16.5cmx1.8cm  400g

小さな美しい硯 かの国のお姫様が使われていたのかな~ぁ?
好い古墨と とても相性がいいです!
墨を磨っていますと墨液が増えていく感じで、この石の含んだ水が足されているようで
またまたそのうえ 墨色もとても好いのです!


(墨色を知ったら きっと誰でもその品質に驚かされるでしょうが…
残念ながら映像では正しい墨色は表現できません 墨色に夢中な私のお気に入りの硯の逸品です)

 


色んな石で硯を造った過去の中国の硯匠の感性に感服・感動しきりです!!!
何処の国にも(東洋・墨文化のある国)素晴らしい硯がありますが、
それを使いこなせる人たちが全く少なくなっております・・・

何故このように墨色にこだわるのかなぁ~と思われます???
機会あるごとに私は話します・色というものは時がたつと褪せるものです  が
祖先が造った墨という固形製品されたもの(現代のものは分かりません)色は時が経つほどに いい色を出すのです!

当然 古彩墨も墨ですから色は段々冴えた色になっている(古い書画でなんと素晴らしい色彩を放っているものに出会った経験はありませんか?
立証した人はいませんが、 それは古彩墨❂(この色の墨も墨の製法で作られていますから)を使用したのでと 私は思うのですが・・・・
立証するには長い時間がかかりますので 私の命のある限りでは 立証は不可能です!が 三代あとぐらいの子孫に立証してもらう予定でおりますが

 


なんと素晴らしいロマンを秘めた美でしょうか?????

形が無くなり、液体となって作品を表現するのに使われ、永遠の命を灯す!