虫媒日記。

大島まるかじれ。

船弁慶

2007-01-21 00:01:33 | Weblog

見てきました。

小鼓を叩いていらっしゃる方とお知り合いになりまして、ご案内いただきましたの。
場所は観世能楽堂。

渋谷の、少し奥まったところにございました。
迷って遅刻しました…ごめんなさい…。汗。

入ったのは、お能の『経正』の終盤でございました。
終盤だったのであまりよくわからず…。
とりあえず終わって席に着いて、
狂言『佐渡狐』
おもしろーい!!!
奏者が袖の下を受け取る辺なんてほんとに思わず笑っちゃうし。
やはり狂言ってお能よりもわかりやすいので、
決まり事とか少しずつ分かってきて後のお能へすんなり入ることもできたし、
狂言から見て良かったのかも…とか思ってしまったり。笑。

そして仕舞があった後、
能『船弁慶』へ。
この演目で小鼓を叩いてらしたのが、今回お知らせくださった森澤さんなのでありました。
いやはや、後半の演目でよかったです。爆。

これがまた本当に面白かったんです。

実は眠くなっちゃうかしらとか、やっぱりね、思っていたわけですが、笑、
全く飽きなかったのですよー。
まず、お能の用語などほとんど知らないあたくし。
過去に大学の授業でシテとかワキとか、習ってはいたのですが、見ているうちにやっと、なんとなーく思い出した程度。
「子方」って何かしらー
って思っていたら、
ちっちゃい子がそろりそろりと登場してビックリですよ!笑。
そういうこと!?そういうことなの!!?
と。笑。

えと、とりあえずお話を紹介すると、
 兄頼朝に追われ仕方なく西国落ちを決意する義経(子方)。
 摂津の国大物の裏に着いた一行であるが、同行する静(前シテ)をなくなく都に返すことにする。
 しかし静は納得しない。
 義経の言葉で仕方なく分かれの宴を開き静は義経の不運を嘆きながら舞を舞う。(中入)
 船出した一行を襲う大嵐の波間には壇ノ浦に滅んだ平家の大将・知盛(後シテ)。
 怨霊と化した知盛であるが弁慶(ワキ)が祈り伏せ波間に消えていく。    (パンフレットより引用)
というお話。

一番はやはり、静の舞と知盛の舞ですなー。
静がね、橋掛かりのところでね義経を振り返るのですよ。
じーっと見つめるのですよ。
そして静かに泣くのですよー!!!
いやぁ感動ですよ。
そう、前半は、静かに張りつめた、泣かせる雰囲気でね、
後半、船に乗ると途端に激しい緊張感へ。
大波が襲ってくるときの音とか、知盛の舞のところとか、
音がねぇ素晴らしいんですよ。
なんていうんだろうか、気がついたら荒波の中にいるのよね。
嗚呼巧く表現できない…もどかしい…。
そして知盛の舞がね、
格好よくてですね。
姿形がまず格好よいのだけれど。
黒くて長い髪をなびかせて激しく舞うですよ。
クラシックバレエもビックリの足技がね!凄かった!!
そしてね、それにちっちゃい義経が刀で応戦しようとするのだけれど、
ちゃんと凛々しいのよね!
なんかそこらへんの芝居感にも感動しました。

ほんとにほんとにもっと見たくなりましたよー。
そしてねー今度は絶対

和服で見に行きたい!!笑。

とにかく面白かったです。




あ、そうそうそう、
船弁慶の船頭さんの役が野村萬斎さんだったの。笑。
あの方の声、素敵ね!
艶があります。
そして、役柄もあるのかもしれませんが、型でガチガチのはずの能の動きが、何故か自然に見えました。