稽古前にはかろうじて残っている太陽の光も
帰る頃にはとっぷりと暮れていて。
私は夏うまれのせいか夏が好きで。
特にこの季節の蝉の声とか、柔らかくなる日差しとか、夜のつめたい風とか、
そういうのを目の当たりにすると、心地いいような息苦しいような気持ちになって、
ああ、夏が終わってしまうんだなあと思います。
じつはまだ台本は完成していませんが、
行き詰まったらなぜか、雑草だらけの近所の空き地をただ眺めて、ただただ眺めて、
もちろん空き地はやはり空き地のままなので何も無いのですが、
夏の残りを集めながら書き進めているところです。
それはいつになく楽しい作業で。
公演も11回目、役者さんたちも顔なじみの方たちばかりなのに、
とても新鮮な気持ちで台本中です。
一人でも多くの皆さまにごらんいただけますように。
我々は我々の出来ることを出来る限りやって行こうと思います
滝本祥生