東京絵の具

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天柱山 吐月峰 柴屋寺

2010年10月20日 | 中部
所在地:静岡県静岡市駿河区丸子3316

天柱山 吐月峰 柴屋寺(てんちゅうざん とげっぽう さいおくじ)は、今川六代当主義忠と
七代当主氏親に仕えた連歌師・宗長が、永正元年(1504)55歳で草庵を結び余生を
おくったところである。この頃は、禅宗の影響で孤独閑寂の生活を楽しむことが流行し、
宗長自身もここに京都銀閣寺を模した庭園を築き、四季の風物を眺めて暮らしていたという。

風雅な庭園は、本堂の正面はるか南方にある「丸子富士」や、庭から西方にそびえる
「天柱山」などの美しい自然をたくみに取り入れた借景園と、庵の背景となる枯山水の
庭園は国の名勝・史跡に指定されている。庭の前庭には、北斗七星をかたちどって
配置した七曜石」や宗長が月の出るのを座って待ったという「月見石」などがある。

その月見石の背後に師の宗祇と並んで宗長の墓がある。当寺は、京都の嵯峨から
移植したという竹林に囲まれ、宗長の手工に始まるという竹細工が今も民芸品として
即売されている。なお、寺宝に後水尾天皇御真筆の短冊、足利義政から賜った
芦屋釜(文福茶釜)、頓阿法師作柿本人麿像及び一節切の笛などの文化財が
保存され、公開されている。


東海道の鞠子宿(丸子宿)にある。宗長は、テレビアニメ「一休さん」で知られる
一休宗純に参禅していたので、一休さんゆかりの品も展示されている。
素人が見ると綺麗な庭程度の感想だが、住職の説明を聞くことが出来れば、
この庭が国指定史跡・名勝に選ばれている意味が分かる。


自然を匠に取り入れた借景園で、月の名所としても知られている。


梅雨の時期には、水面上にせり出した木の枝などに産卵するモリアオガエル
卵が庭にお目見えする。また、秋の夜長にも一度訪れてみたい庵である。

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