絵ときのこと虫たちブログ

やぐちゆみこのブログ136

しりあがり寿の現代美術 回・転・展


 開催中の練馬区立美術館行ってきました。
石膏像、イーゼルとキャンバス、額、マクドナルドの紙コップ、トイレットペーパー、惣菜のトレー、豆腐の空パック、やかん、順路の矢印まであらゆるものが回転していました。
壁の幾つもの映像はけっこうな速さ。子どものころに公園の地球儀の遊具に乗って、目が回った時の感覚を思い出しました。
展示の前半は「弥次喜多 in DEEP」など代表作や朝日新聞で連載中の「地球防衛家のヒトビト」など漫画の原画がたくさん。写植の切り貼りやホワイトの修正跡が、写植の時代を彷彿とさせます。

何と言っていいのか、何だかわからないけれど笑ってしまうというのが感想です。

 朝日新聞夕刊に載った記事には「一見ふざけているような作品の中にグサリとくる皮肉が込められている。そこに気づいてもらえたら」と学芸員の真子(まなこ)みほさんの言葉。
この個展ではしりあがり寿さんが「印象派」ならぬ「回転派」を自任する老師に扮して、目につくものをなんでも回しまくり、「力強く演説してる政治家も回ったら笑っちゃえるはず。攻めてくる力は、相手の力を利用して回してしまうのがよさそうですね」と強さをアピールする社会への批評も込めるとありました。
うーん共感できるような気もする曖昧な私の感覚。

学芸員の真子さんは、実は10年以上前に美術館の子ども向け講座で息子たちを指導してくれた人です。
そのころは美術大学卒業前後のアルバイトさんでした。
小学生の息子たちがなついてかわいがってもらい、水の生きもののナマコと混同して「なまこさん」と呼んでいました。
その彼女が学芸員となって新聞の全国版に載っていたのですから、うれしくて。
一人暮らしの息子に早速「朝日デジタルで見てね、真子さん出ているから」とメールしました。

たまたまなのですが、しりあがり寿さんも真子さんも私と同じ静岡県静岡市出身。
静岡出身の男性にこんな真面目に面白い発想をする人がいたなんて、私に取っては大発見です。

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