最近、どの料理番組のどの料理店のレシピを見ていても、魚系出汁が使われるようになったと思う。流行りのラーメン屋も、その最もたるものです。
昔は「化学調味料」などの旨味成分配合の調味料などが使え、簡単に“うまみを”抽出できました。しかし、昨今は無農薬食材など自然食品ブームの影響もあり、使われなくなりつつあります。事実、「科学調味料」を使っているお店の味は違いが、すぐに解りますものね。
となると「科学調味料」の代替品を探さねばなりません。では「旨味成分」って、何でしょう?
グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸などが挙げられます。
グルタミン酸は昆布などを使うことにより抽出出来ます。イノシン酸は煮干、かつお節によって出来ます。グアニル酸は干ししいたけなどのきのこ類によって出来ます。
グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸はその構造によって、「アミノ酸系」と「核酸系」の二種類に分類されます。
この頃、コマーシャルなどのメディアにおいて、「現代人は“アミノ酸”が必須。」とサプリメント商品の宣伝が流れています。「たんぱく質」は「アミノ酸」によって、構成されている云々。
その「アミノ酸」とは、身体に必須の構成要素であるたんぱく質を作る物質であり、「グルタミン酸」が含まれます。そして、「核酸」とは遺伝情報を記録するDNAになり、「イノシン酸」「グアニル酸」は「核酸系」が当てはまります。
これらの「アミノ酸系」と「核酸系」の旨味を混合してつかうと、旨味を感じる感度が単独に比べて数十倍も違いが出てきます。ですから、和食のかつお節&昆布、イタリアンのトマト&魚介類、中華の鳥ガラ&白菜、長ネギがよく合うのです。
で、旨味ですが、時間を掛けずに抽出し易いのが、魚介類のようです。私達が住んでいる「日本」では、古来より魚介類を主に食べていました。一般家庭で肉類を食べるようになったのは、随分、後の時代になってからです。
前述したように「日本人」の旨味には、醤油、味噌系の味に代表されるように元々、旨味が好きな民族であるようです。
というわけで、昨今の料理に「魚介類」の出汁が、頻繁に使われるようになったと思われますが、皆さんはどう思いますか?
【参考】
『アミノ酸系』グルタミン酸」こんぶ、チーズ、醤油、味噌、トマト、白菜
『核酸系』
「イノシン酸」煮干、かつお節、地区肉類、魚肉類、イカ・タコ
「グアニル酸」干ししいたけ、松茸、えのき茸
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