おおぼけ

お晩でがんす
昨日、現場で檜の階段板に、大きめの節が出てしまいました、しかも悪い事に、死に節、です
仕方なく、梅の枝の芯を使って埋め木をします、つまり木の象嵌です



梅の芯の赤身が丁度檜の節に見えるからです、
其の材料を見つけに友人で大切な顧客の　○沢氏のお宅の梅畑に行き山積みの梅の中から選んできました



其の内大きな節には、周りの「しらた」部分を製材機で挽き落として真中の赤身部分のみを使います



そんな風に使う梅の枝を戴いている同じ場所に大きな「木瓜」の株が有ります
紅白の木瓜が混生されてとてもきれいだし目出度い花に成っています、早速写真にと思っていると
かの百舌鳥の甲高い鳴き声が聞こえました、と、もう瞬時と言うほどの速さで、「目白」や「柄長］と言った小禽が
此の木瓜の株の中に飛び込みます、棘だらけの木瓜は小鳥たちの敵から身を守るための退避所だったのです



百舌鳥を追い払うと又小鳥たちは表に出てきて花の蜜を吸い、梅の木にいるらしい虫を見つけています
何と賢いのかと感心したり、何と自然の仕組みは平等に手際よく共存できるように出来ているのかと改めて感動した

日日澱みなく何処へにも心を配っていれば、こんな感動にも会えるのだなと感じた
「一日一感動」此れが私の日課のノルマだ

そんな生意気な事を言っているうちに、図らずも持ち主の、○沢氏が軽トラックでやって来た
黙って戴いて帰るつもりが、見つかってしまっては仕方がない、素直に白状した、
大木瓜の木に惹かれて遊んでいるうちに、地主に見つかってしまっては「大呆け」だ
逮捕連行されて、自宅で美味しいお茶を御馳走に成った、
たっぷり御馳走になり、帰りは［こごみ」のお土産を戴いた、
可笑しな泥棒の顛末記だ、

そんじゃあまたはなすべえ
遊童子