佐々木ゆうきの日記〜平和とともに歩んで〜

公立病院として市民の命と健康を守る役割を!・一般質問を行ないました①


 今日午前10時から一般質問が始まり、トップバッターで登壇しました。今日は病院行政についての主な質問と答弁を掲載します。

【佐々木ゆうき】
 病院事業全体で、2017年度決算において累積欠損金が約81億円に達した要因として、医業費用が増加し続けていることや、心臓血管外科の休止によって海浜病院の大幅な減収等が挙げられます。また、医業収益に占める経費比率は減少しているものの27.3%に達し、固定費である給与費及び経費だけで医業収益の100%弱を占め、苦しい収支構造となっています。経営状況は苦しいものの、医療機関が担うべき役割や機能を評価する機能評価係数Ⅱは、県内でみると46病院中、青葉病院は2位、海浜病院は23位となっています。
 引き続き、政策的医療など公立病院としての役割を発揮していくことが問われます。
 厚労省は公的病院に対して「地域医療構想を踏まえた医療提供」を、総務省が公立病院に「経営の効率化」や「病院の再編・ネットワーク化」を求めており、病院ごとの「改革プラン」を作らせています。そして政府は、「公立・公的医療機関について再編・統合」を促しています。そこで伺います。
 国による制度改定や診療報酬の引き下げが病院経営に大きな影響を与えていることへの見解と、現行制度における病院の経営改善の取り組みを伺います。

【病院局次長】
 診療報酬改定等が病院経営に影響することについては承知しており、こうした状況の変化も踏まえながら、第4期病院改革プランの目標達成に向けて、収入の確保と費用の削減に努め、経営改善の取組みを進めているところであります。

【佐々木ゆうき】
 千葉市病院事業のあり方検討委員会が今月12月に第1回目が開催されると伺っていますが、これまでの準備状況を明らかにして下さい。

【病院局次長】
 これまで、千葉保健医療圏の調査分析や委員会の委員の選定を進めて参りました。第1回を今月下旬に開催する予定としており、日程や内容等について最終の調整を進めているところです。

【佐々木ゆうき】
 あり方支援業務委託を行なって千葉保健医療圏に関する情報などの把握などを進めてきましたが、どのような情報等をつかんで、あり方検討委員会に反映させようとしているのか。また、第1回目のあり方検討委員会でどのような方向性で議論を進めようと病院局として考えているのか。お答え下さい。

【病院局次長】
 千葉保健医療圏における地域や傷病ごとの患者数を把握し、将来推計を行うとともに、他の医療機関による医療の提供状況、在宅医療に関するニーズなどもできる限り把握することとしています。第1回のあり方検討委員会では、これらのデータを確認しながら、市立病院の機能や提供体制などの議論を進めるにあたっての前提となる千葉保健医療圏及び市立病院の現状と課題について整理する予定です。

【佐々木ゆうき】
 市民とともに病院事業やそのあり方について考える「シンポジウム」等を開催して、市の病院事業の現状と公立病院が果たす政策的医療などの状況について、広く市民に周知することが必要ではないですか。

【病院局次長】
 今までも、市の病院事業の現状や政策的医療などの状況については、市立病院改革プランの公表などにより周知を行って参りました。今後も、病院運営委員会や病院事業のあり方検討委員会の公開、これらの会議資料や議事録等の公開などを通して、周知を図っていきます。

【佐々木ゆうき】
 海浜病院についてはこの間、毎議会取り上げてきました。あらためてお聞きしますが、小児・周産期医療など県内でも求められている各種医療への海浜病院としての取り組み、診療体制などを含めてお示し下さい。

【病院局次長】
 海浜病院は、地域小児科センターとして、小児の一般診療から専門治療、更には二次救急の受け入れまで幅広い診療を提供しているほか、地域周産期母子医療センターとして、リスクの高い妊産婦や新生児に対する高度な医療もあわせて提供しております。このほか、新たな領域である移行期医療についても、小児心疾患を持ちながら成長し、成人となった患者に対して連続的・総合的なケアを行うため、本年6月より、成人先天性心疾患外来を開設するなど、診療体制の充実を図っています。

【佐々木ゆうき】
 海浜病院は心臓血管外科の休止により、経営面では休止以前から比べて5億から6億もの医業収入が減っていることと、手術を行なった市民が近くで診てもらえない不便をきたしていることから再開が必要であること。高齢化などへの対応として整形外科の再開が求められてことなど、海浜病院に求められている医療ニーズは大きなものがあります。
 美浜区や花見川区の市民からは海浜病院について、「絶対に必要な医療機関、病院である」ことや「夫が海浜病院にお世話になった。残ってほしいと思っている」「病院に対して市民一人ひとり、様々意見はあると思うが、病院があることで助かっている」など海浜病院をより充実してほしいという願いは強いものがあります。
 こうした地域医療との関係からも診療科目の再開・充実などが海浜病院に求められているのではないですか。

【病院局次長】
 海浜病院では、第4期病院改革プランに基づき、高齢者医療の充実に取り組んでいるところであり、昨年度から、高齢者に必要とされる領域の形成外科・泌尿器科の手術を開始しています。今後、高齢者医療に多く求められる診療科である整形外科の充実や、心臓血管外科の手術再開についても、検討を進めていくこととしています。

【佐々木ゆうき】
 青葉病院の病床稼働率は昨年度80%、海浜病院は約65%であり、病床稼働率の改善が求められています。青葉病院も海浜病院も紹介患者の確保等による病床稼働率の向上をめざしていますが、さらなる工夫が必要と考えますが、現状の取り組みと今後どう取り組むのか、伺います。

【病院局次長】
 現在、両市立病院では、経営改善の取組みの一環として、病院の医師自らが、地域の医療機関を訪問し、病院に関する情報の提供や意見交換等を通じた連携を深めることにより、紹介患者の確保に努めていきます。今後は、患者に関する状況について、紹介元の医師に対し、より迅速・丁寧に報告を行うことなどにより、地域の医療機関との連携を密にしながら、取り組みを推進していきます。

【佐々木ゆうき】
 海浜病院が公立病院として市民の命と健康を守る役割を果たすよう強く求めておきます。


 写真は、海浜病院を紹介するパンフレットやニュースです。

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