長文になりますが、今日は堺市の公立小中学校の空調(エアコン)整備と、キッズカフェ(子ども食堂)モデル事業について伺いました。エアコン整備については、年間を通じて快適な学習環境を確保するとともに学力向上をめざすことを目的に進めています。
【スケジュール】※音楽室など特別教室は2014年度までに整備完了
◆中学3年教室(201)ー2013年度~14年7月設計・工事
◆〃 1・2年、支援教室(510)ー2014年度~2015年12月設計・工事
◆小学1~6、支援教室(1,750)ー2015年度設計、16、17年2か年で1期2期に分けて工事、17年7月~供用開始予定
【事業費】約59億円
・中学校1教室当たり255万円
・小学校1教室当たり237万円
学校へのアンケートを行い、それに基づいて整備箇所を調整して配管の位置を変えるなど工夫して工事費の縮減を図ったとのこと。エアコン設置には「夏休みがあり使用期間が短い」という議論があるが、優先順位は子どもの命を守るという観点から判断したことです。また、不公平感を出さないように短期間で整備するために、PFI手法によらず直接施工にして、地元業者への発注を実施しています。具体的な数値は工事が終わっていないので示されませんが、工事費について地元に仕事がいけば、経済効果もあるとのこと。
教育委員会だけでは対応することが難しいため、短期間に建築関係の部署から技術職を配置するなどしてプロジェクトを組んでいます。
繰り返しになりますが、子どもの命最優先の決断に学ばなければなりません。
キッズカフェ(子ども食堂)モデル事業は、子ども企画課が担当し当初は実態調査を先行して行おうとしていましたが、市長から「モデル事業事業と同時並行で」「いつ貧困になるかわからない。なったときにも継続利用できるように、たくさんくる中で支援が必要な子どもが来てもらえればいい」との判断で今年度から実施しています。アンケートによる実態調査は、生活保護や児童扶養手当などの支援利用者だけでなく、全体調査を行なっています。
モデル事業はNPO法人に調査研究を委託して、キッズカフェの利用ニーズ、運営課題、行政の関わりを調査し、新年度での本格実施の検討につなげています。食事の提供は栄養バランスとアレルギー対応、フードバンク活用による低コスト化、食品衛生法の営業許可施設であることなど条件にしています。単なる食事の提供だけでなく、必要に応じて関係期間につなげるきっかけづくりとしていることや、福祉・教育系の大学教授や学生からボランティアの依頼があったことも背景としてあるようです。
キッズカフェは全8回で、NPOや自治会が運営するコミュニティカフェ、大学食堂、高齢者デイサービスセンター、民間企業の社員食堂、市役所地下の食堂など運営主体は様々です。新年度予算案には、キッズカフェに関する問い合わせや食材等の寄付の申し出、ボランティアに関するネットワークづくりを進め、意欲ある実施団体への開設経費にかかる費用の補助上限20万円を提案する予定とのこと。担当者は「各小学校区で設置したい」と語っています。運営者からの声で「何回か来てくれているうちに本当にしんどい相談をしてくれるようになった」と、継続した運営がそうした声が出されることにもつながっています。
また担当者は「利用者が少ないのはやはり行政がどういう役割を果たすか。福祉の窓口でのチラシの配架、ピンポイントで配布。そして地域による学校前での配布」と述べ、行政も地域も一体となって取り組むことの必要性も感じました。様々なところから問い合わせがあり、出前講座などで説明されていますが担当課では対応しきれない状況だそうです。
子どもたちにどう向き合っていくのか問われていると思います。今日も担当課の職員の方々には大変お世話になりました。ありがとうございました。
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