娘の６歳の誕生日のプレゼント

　今日は娘の６歳の誕生日ということで、ポルトアレグレ随一のショッピングセンターであるイグアテミに行って来た。

　普段も結構玩具を買っているが、基本的には安いものだけしか買っていない。クリスマスという一大イベントがあるのと同じ月に生まれてしまった娘の不運を哀れに思いつつも、父親としては２つ分のプレゼントを買うかわりに本当に彼女が欲しいものを１個買ってあげようという戦略をとる事にした。

　実は以前から、娘はローラーブレードが欲しいと言っており、こっそり買ってサプライズプレゼントにしようかなと思って、先週は市場調査に出かけていた。

　ハローキティーのローラーブレードとヘルメットなどのセットが合計で３２０レアル（時価１６５００円）。結構高い。キャラクター物じゃないものはその約３分の１の値段である。でも、買うんだったら可愛いピンクのハローキティーのもので滑ってもらいたい。それが親心というものだ。

　ただ、よーく考えたら、僕自身はローラーブレードの経験はない。子供の時ローラースケートで遊んだので、ローラースケートは多少できたが、ローラーブレードを果たして教えられるかは大いに疑問である。

　さらに、もう１つは娘が転んだりして怪我をしてしまうことに対する心配である。娘は結構おてんばなこともあり、頑張りすぎて怪我をする可能性も高い。もちろん、何を覚えるのも多少の怪我への覚悟は必要なのは当然だが、やはり親としては心配である。

　と言う事で、結局何を買ったらいいか分からず、今日イグアテミの玩具屋さんへ娘を連れて行って、好きな玩具を１つ選んでもらうことにした。

　娘は店内を一周すると、何の迷いもなく玩具を１つ選んだ。それはクジラが口をあんぐり開け、口の中に入った魚介類などを、クジラの舌に触らずに竿で吊り上げるというゲームであった。舌に触ると、クジラの額から水が出るという仕掛けがある。


Splash Baleia - Long Jump



　娘は子供専用のチャンネルのコマーシャルでこの玩具に関すると情報を仕入れていたらしく、自分の決断に自信を持っている様子だ。電池も入れて、約１２０レアル（時価６２００円）。

　自宅に戻って、早速遊んで見た。思ったより簡単にクジラの口の中から魚介類を竿で吊り上げられる。そのため、娘はわざとクジラの舌を動かすように吊り上げ、クジラの額から飛び出した水を全身に浴びて喜んでいる。

　娘が楽しそうに遊んでいるので僕は安心した。親としては子供が喜んでいる姿を見るのが一番嬉しい。

　世の中には仲が悪い親子が多い。それはこういう親子のスキンシップを通した親子の愛情・信頼が子供の頃から長い時間をかけて築かれていないからじゃないからだろうか。

　僕は娘といい親子関係を築き、娘が大人になって幼少時代を思い出した際に、父との思い出はいい思い出ばかりが浮かんでくるようであって欲しいと思う。

　人はお金や物ではなく、一緒に過ごした楽しい時間こそが大事だ。そういった記憶というのは一生心に残っていくものだから。