仕事が月曜日休みであったので、友人の職場を見学しに行った。
彼は隣町の市役所の公務員である。市役所は先生を雇って、貧困者の家庭の子供向けに無料で補習授業を行うのだが、彼はそれを現場で管理・監督するという仕事をしている。
もうこのブログでも何度も書いているが、ブラジルの貧富の差は世界一大きく、国民の大部分が貧困層に属し、日々の食事にも困っている状況である。しかし、彼らは小学校すら卒業していない者が多いため、仕事を見つけることができない。たとえ見つけられても鉄くずを集めてそれを売るなど、あまり収入のある仕事ではない。
彼らは一般に子供が多い。避妊の知識もなければ、特定の楽しみもないために、子供を多く作ってしまう。また、男性は無責任なものが多くて、妻と子供を置いて逃げてしまう者、麻薬などに犯されて、家族に暴力をふるう者が多いなど、その家庭環境は悲惨を極める。
ブラジルの初等教育は無料だが、授業は午前クラスと午後クラスに分かれており、午前に学校に通うものは午後が暇、午後に学校に通うものは午前が暇である。子供が暇を持て余した時間に行うのは、麻薬や犯罪に手を染めるか、街に出て交差点でお金を恵んでもらうかである。
ブラジル政府としては、こういう生徒を対象に、人道的な観点から、また、教育を通じた治安の改善という意味合いも含めて、彼らに補習授業をするのである。
ただ、実はこの授業の際、まず最初に彼らにLanche(おやつ)を配布する。僕が訪問した日は、パックのジュースとビスケットであった。実は、彼らが毎日この補習授業に来る最大の目的はこのおやつなのである。
なぜなら、彼らの家には食料がないからである。両親は失業者であり、働いていても給料はわずか。家でもろくなものは食べていない。だから、この補習授業におけるおやつは、彼らの1日における最大の栄養補給源なのである。
僕が訪問した日は8歳から13歳くらいの生徒が12人ほどいた。彼らの身なりはみすぼらしくとても汚い。服は何週間も洗濯しておらず、シャワーも何日も浴びていないようだ。どこからどうみても貧民街からやってきたことが分かる。失礼ではあるが、あまり近づきたくない。
僕のことが日本人だと分かると、いろいろと質問をしてきた。生まれて初めて生の日本人に対面したために、好奇心いっぱいだ。みんな貧しいけど、心は純心なのだ。友人も言っていたが、彼らの何人かは道でお金を恵んでもらうように働いているそうだ。彼らは帰り方に、バスの往復のチケットももらう。遠くから来ているので、歩いてはこれない。でも、中にはこのチケットを売って食料を買う生徒もいる。どちらにしろ、この授業に来れば、通りでお金を恵んでもらうという行為をせずに、堂々とおやつとバスのチケットをもらえるわけである。
今日本の「モンスターペアレンツ」というドラマを見ている。第3話では最近給食を支払わない保護者が増えてきたらしいが、そういう今の日本人にこのブラジルの現状を是非見てほしいと思う。彼らは「払わない」のではなく「払えない」のである。
ブラジルの子供たちは人間的な暮らしはしていない。でも、底抜けに明るく、絶望しない。もちろん、彼らはたいした努力もしない。その点は感心できないし、そもそもこういう状況を作ってしまっているブラジル政府が悪いことは言うまでもない。
日本にはまだこのような悲惨な状況は生まれていない。でも、もし生まれているようであったら、悲観的な日本人は人生に絶望し、自殺者の数はもっと増えてしまうのかもしれない。そうならないためにも、日本は若者が未来に希望を持てるような公平な社会を作っていってもらいたい。
彼は隣町の市役所の公務員である。市役所は先生を雇って、貧困者の家庭の子供向けに無料で補習授業を行うのだが、彼はそれを現場で管理・監督するという仕事をしている。
もうこのブログでも何度も書いているが、ブラジルの貧富の差は世界一大きく、国民の大部分が貧困層に属し、日々の食事にも困っている状況である。しかし、彼らは小学校すら卒業していない者が多いため、仕事を見つけることができない。たとえ見つけられても鉄くずを集めてそれを売るなど、あまり収入のある仕事ではない。
彼らは一般に子供が多い。避妊の知識もなければ、特定の楽しみもないために、子供を多く作ってしまう。また、男性は無責任なものが多くて、妻と子供を置いて逃げてしまう者、麻薬などに犯されて、家族に暴力をふるう者が多いなど、その家庭環境は悲惨を極める。
ブラジルの初等教育は無料だが、授業は午前クラスと午後クラスに分かれており、午前に学校に通うものは午後が暇、午後に学校に通うものは午前が暇である。子供が暇を持て余した時間に行うのは、麻薬や犯罪に手を染めるか、街に出て交差点でお金を恵んでもらうかである。
ブラジル政府としては、こういう生徒を対象に、人道的な観点から、また、教育を通じた治安の改善という意味合いも含めて、彼らに補習授業をするのである。
ただ、実はこの授業の際、まず最初に彼らにLanche(おやつ)を配布する。僕が訪問した日は、パックのジュースとビスケットであった。実は、彼らが毎日この補習授業に来る最大の目的はこのおやつなのである。
なぜなら、彼らの家には食料がないからである。両親は失業者であり、働いていても給料はわずか。家でもろくなものは食べていない。だから、この補習授業におけるおやつは、彼らの1日における最大の栄養補給源なのである。
僕が訪問した日は8歳から13歳くらいの生徒が12人ほどいた。彼らの身なりはみすぼらしくとても汚い。服は何週間も洗濯しておらず、シャワーも何日も浴びていないようだ。どこからどうみても貧民街からやってきたことが分かる。失礼ではあるが、あまり近づきたくない。
僕のことが日本人だと分かると、いろいろと質問をしてきた。生まれて初めて生の日本人に対面したために、好奇心いっぱいだ。みんな貧しいけど、心は純心なのだ。友人も言っていたが、彼らの何人かは道でお金を恵んでもらうように働いているそうだ。彼らは帰り方に、バスの往復のチケットももらう。遠くから来ているので、歩いてはこれない。でも、中にはこのチケットを売って食料を買う生徒もいる。どちらにしろ、この授業に来れば、通りでお金を恵んでもらうという行為をせずに、堂々とおやつとバスのチケットをもらえるわけである。
今日本の「モンスターペアレンツ」というドラマを見ている。第3話では最近給食を支払わない保護者が増えてきたらしいが、そういう今の日本人にこのブラジルの現状を是非見てほしいと思う。彼らは「払わない」のではなく「払えない」のである。
ブラジルの子供たちは人間的な暮らしはしていない。でも、底抜けに明るく、絶望しない。もちろん、彼らはたいした努力もしない。その点は感心できないし、そもそもこういう状況を作ってしまっているブラジル政府が悪いことは言うまでもない。
日本にはまだこのような悲惨な状況は生まれていない。でも、もし生まれているようであったら、悲観的な日本人は人生に絶望し、自殺者の数はもっと増えてしまうのかもしれない。そうならないためにも、日本は若者が未来に希望を持てるような公平な社会を作っていってもらいたい。
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