何故この時期に和解提案なの?

2010-08-06 12:02:23 | 日記

何故この時期に和解の提案をしているのか、その理由をお話します。
なお私はロボテックの存在を認める主義ですが、ハーモニーゴールド側の商標権の保護手段と日本側商標権及び著作権問題に対する対応には疑問を持っています。
しかし一方で、ビックウエスト側、スタジオぬえ側は確かに被害者ではありますが、現在の米国商標権者へ対する対応には、もう少し賢明な交渉術《ディベート》があるはずなのに、残念に思っています。

なるべく中立的な立場で、しかし私なりに考えた末での理由をここに記します。

1;ハーモニーゴールド側の中心的人物であったカール・メイセック氏が逝去したこと。
米国HG社側にとっては元々西海岸の一人のヲタクを雇ったに過ぎず、ロボテック商標権独占の為には幾らでも代わりはいるかもしれません。
しかし、彼ほど信者にとってカリスマ性を持ち、同時に、マクロスを始めとするオリジナル原典尊重派に憎まれた人物もいなかったのは事実です。
ロボテック翻案を行った張本人の死去で、交渉の糸口が見えて来たと考えています。



2; トビーマグワイア氏の実写映画が進行中であること。
これまで何度も実写化の話しが挙がり、頓挫したマクロス又はロボテック版マクロス・サーガの実写化ですが、万が一映画が作品的に失敗した場合、そのブランドイメージの失墜はロボテックだけではなく、一見無関係なはずのマクロス《将来的にはサザンクロス、モスピーダ(シャドウクロニクルとして)》にも及ぶと私は考えています。
映像作品、しかも著名な俳優、女優による日本のロングセラーアニメーション作品の実写映画の話題性、波及性は、日本側商標権者が幾らロボテックとマクロスは違う作品と否定しても、一人歩きし、ついて廻ります。
そうであれば、むしろ違いを認めた上で交渉の上で和解条件に持ち込み、映画を成功させた方が賢明ではないでしょうか?
過去にガイバー、ドラゴンボール等の作品的勘違いによる失敗例もあり、また日米合作者の場合、双方の作品の方向性の食い違いにより、作品が内容的、興行的に失敗した例も数多いですが、今度の実写映画化は短い尺での見せ場の絞り込みさえ間違うことが無ければ、米国側が借り物ではない彼等なりに自分の物として消化したという土壌の違いもあって、成功する可能性は高いと私は判断しています。