YuHiのブログ

その1【和訳】:HPVワクチン ガーダシル9(シルガード9)の訴状

先日、提訴されたガーダシル9

の訴状をダウンロードしました。82ページ。

読解し要点を和訳することにしました。
(  )内は私のひとりごとです。

原告:JULIA BALASCO
被告:MERCK & CO., INC., a New Jersey Corporation; 
MERCK SHARP & DOHME CORP., a New Jersey Corporation,      

以降、両方あわせてメルクと呼ぶ。

3ページに及ぶ目次
前文
原告が被った被害が、被告によるものではないことを証明する責は、被告が負う。(立証責任 :burden of proof)


【申し立て】

最初の行
”歴史は繰り返さないが、しばしば韻を踏む。”マーク・トウェイン
 “History Doesn’t Repeat Itself, But It Often Rhymes” – Mark Twain                        
(ふむ、何やらドキュメンタリー映画の開始のような雰囲気。)

まずメルクの歴史について
1668年:Friedrich Jacob Merck がドイツで薬局を開業。
その後150年間営業を続ける。
1827年に, Friedrichの子孫であった Heinrich Emmanuel Merckが、薬局を薬品工場に発展させた。
メルク工場の最初の製品は、モルヒネとコカインであった。

メルクはその後、いくつかの問題ある医薬品を製造している。

・Fosamax:骨粗鬆症の薬。
・Nuvaring:血栓によって命を脅かす危険のある避妊薬
・最も悪名高い Vioxx::鎮痛剤 心臓麻痺の副作用があり、市場から回収させられた。

すべての薬が訴訟に持ち込まれている。
(前科3犯。RFK氏が「他のあらゆる医薬品で悪さをしているのに、なぜいきなりワクチンとなると製薬会社はキリストになるのだ?」と言ったのの1つがこれ。)

・Vioxx に関しては、数万人の被害者によって心臓麻痺や心臓血管系の傷害を訴えられている。

・Vioxx の訴訟中明らかなった内部文書によると、
メルクは早いうちにVioxxが心臓血管系に致命的な副作用を及ぼすことを知りつつ、
意図的にこの事実を一般大衆と医療界から隠蔽した。

そして、副作用の被害を小さく見せる計画を企てた。
その計画の内容は
メルクは臨床試験の結果をゆがめて伝え、
リスクが表面化する臨床試験を実施することは避け、
Vioxx の安全性について公に批判する専門家のブラックリストを作成した。

【文献】
・Eric J. Topol, Failing the Public Health – Rofecoxib, Merck, and the FDA, 351 NEW ENGLAND JOURNAL OF MEDICINE 1707 (2004) 
・Gregory D. Curfman et al., Expression of Concern Reaffirmed, 354 NEW ENGLAND JOURNAL OF MEDICINE 1193 (2006)
・Aaron S. Kesselheim et al., Role of Litigation in Defining Drug Risks, 17 JAMA 308 (2007)
・Harlan M. Krumholz et al., What We Have Learnt From Vioxx, 334 BRITISH MED. J. 120 (2007).

今日はここまで〜。
                                               
    

 【おまけ】     
"ご興味があればどうぞご確認下さい"

いやぁぁ、タイトル無しの文献リスト
なんと奇怪な。
しかもそれを専門外の人に紹介。
こんな意地悪をするPhDに初めてお目にかかった。

本日の訴状中の文献リストを見てもわかるように
普通、内容をすでに別の所で説明していない限り、
タイトルは絶対に掲載しますよ。
何について書かれた論文かわかるように。
場合によっては、著者名を省略しても。
こんな嫌がらせ、ほんと初めて見た。
                                       
    

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