金・隗よりはじめよ  

金を中心とした金融マーケットの動向を、毎日の市況から、筆者の個人的な相場観をもとに解説していきます。

◎ 市況ニュース ドル円は上昇一服。118円台後半で底堅い動き。

2015-02-09 15:36:58 | お金




週明け9日の東京市場は、日経平均株価が前営業日比63円43銭高の1万7711円93銭と小幅続伸して終了。

良好な米雇用統計の内容から、米景気回復期待感が高まった事や円安進行が好感され、日経平均は前週末比141円高と大幅続伸して始まった。

開始直後には、前日比150円超上昇する場面もあったが、買い一巡後は利益確定などの売りに押されて伸び悩む展開となった。

6日に米大手格付け会社S&Pがギリシャ国債の格付けを引き下げ、欧州経済への先行き不安が広がった事が上値を抑える要因になったようだ。

ただ、午後に入ってからも底堅さを維持し、終日確りとした動きとなった。

アジア株式市場では、主要株価指数が一部市場を除き総じて軟調な動きとなった。

中国株は反発。

上海総合指数は、前営業日比0.62%高で終了。

8日に発表された、中国貿易統計の低調な内容が嫌気され続落して始まったが、本日開始した中国初となる株式オプション取引へ期待感が支援材料となり、売り一巡後は値を戻す展開になった。

中国貿易統計は、輸出が前年同月比3.3%減となったほか、輸入も19.9%減少するなど、輸出入ともに市場予想を大幅に下回る内容となった。

ドル円は上昇一服。

前週末の海外市場では、米雇用統計の改善された内容を受けて、ドル買い・円売りが強まり、117円台前半から119円台前半へ2円前後急伸。

本日の東京市場でも119円手前で取引を開始した。

開始後は週末に急伸した反動もあり、119円近辺では利益確定の売りが入り、また、朝高で始まった日経平均の伸び悩んだ事もあり、一時118.70円近辺まで水準を切り下げる場面もあった。

しかし、米国の早期利上げ観測が高まっていることもあり下値は限られ、118円台後半でもみ合う展開となった。

欧州勢参入後は、再びドル買い・円売りがやや優勢になっている。

ユーロドルは週末の海外市場では、米雇用統計の強い数字を受けて米欧の景況感格差が意識され、ユーロ売り・ドル買いが加速し急落。

ユーロ売り一巡後は、下値でもみ合いになっていた。

本日の東京市場開始後は、前週末の急落の反動による値頃感からユーロを買い戻す動きが見られ堅調に推移。

ただ、ギリシャ国債の格付け引き下げが重しとなり、上値の重い展開が続いている。

ユーロ円は東京市場入り後、日本や中国株の堅調推移を眺め底堅い動きになった反面、上値はギリシャ問題などから抑えられ、狭いレンジでのもち合いとなっている。

16:20現在、ドル円は118.98円近辺での出合い。

ユーロは、対円で134.77円近辺、対ドルで1.1327ドル近辺での出合いとなっている。

この後の欧州時間帯では、主だった経済指標の発表は予定されていない。

今週はギリシャ問題を巡って、11日にユーロ圏財務相会合、12日にEU首脳会合が開催される予定となっており、結果が注目される。

本日の米国市場では、24:00に1月米労働市場情勢指数(LMCI)の発表が予定されている。(了)