金・隗よりはじめよ  

金を中心とした金融マーケットの動向を、毎日の市況から、筆者の個人的な相場観をもとに解説していきます。

◎ 東京白金の展開予想 高値波乱に注意。

2014-12-03 15:09:30 | お金


東京白金は11/25に、9/25以来となる4,700円台を回復するなど騰勢を強めていたが、12/1に金の急落になびいて大幅下落となり、4,600円を割り込んだ。

しかし、翌2日の夜間取引には、金、原油の急反発やドル安を受けて反発に転じ、11/25の高値4,709円を更新。

一時4,769円まで急伸するなど再び騰勢を強めた。

ただ、2日の日中取引開始後は上昇一服となり、概ね4,700円を挟んだもみ合いになっている。
 

1日の下げで、本格的な調整局面入りの可能性が高まったかに見えたが、2日の急反発により、単なる押し目になってしまった。

ただ、今回の乱高下で、今までの強気一辺倒の展開に変化が生じた可能性があると見ており、この後、早期に高値更新を目指すにしても、やや神経質な展開になると予想する。
 

現状の白金を取り巻く環境を見ると、引き続き金、原油、為替の動向など、外部要因主導の展開になっており、やや独自材料に欠けている。

しかし、2日に発表された11月の米新車販売が13年ぶりの高水準になるなど、米景気回復による需要増加傾向が、今後も白金の強材料として期待される。

また、先月末に実施された中国の利下げやECBの追加金融緩和観測など、景気減速が懸念される欧、中の景気刺激策実施への期待感が、白金の下支え要因となりそうだ。

更に東京市場では、日米の金融政策スタンスの違いや原油安により、円安基調が続いている事も、東京白金のサポート要因となっている。

ただ、10/6に安値4,225円を付けた後、2ヶ月弱で550円近く急反発した事で、高値警戒感からの売りや、今夏の南アのストをはやした上昇局面で、高値で買い付いた向きのヤレヤレの売りが予想される為、ここからは一本調子での上昇にはなりにくいと予想する。

この後の展開だが、中勢では上昇トレンド継続で、4,800円を目指す展開を想定しており、押し目買い有利と予想。

ただ、本日から再来週にかけては、日米欧中の重要経済指標の発表や政策決定会合などのイベントが続き、内容次第では大きく上下するなど、高値波乱の可能性がある為、高値追いは避けたい所だ。(了)



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