goo blog サービス終了のお知らせ 

「現代電子浮世絵」スケッチブック

海外展示用作品「現代電子浮世絵」のメイキングを公開中です。
作品ごとに見たい人は「カテゴリ」から選んでご覧下さい。

1。うんちく

2008年09月16日 17時10分18秒 | 花札「梅に鶯」
さて次の花札シリーズは皆さんにお馴染みの札じゃないでしょうか、『梅に鶯』です。

実はこの札をテーマにした絵はメルボルン用に書き上げる予定で勧めていたのですが、間に合わなかったのです(^^;

まずはお決まりの”うんちく”から(笑)。
まずこの札の季節は2月。これはイメージ的に合っていますね。
ただ問題なのは これは鶯ではないだろう という事です。鳥に詳しい人なら気付くと思いますが、どう見てもこれは「メジロ」ですね。鶯は全身真っ茶色の地味な姿をしており、基本的に地面でエサを取るため高い枝には止まりません。
昔から「梅には鶯」と良く言われますが、これは梅の木に止まるメジロに地面で鳴くうぐいすの声を重ね、勘違いしたためと言われています。

で、この鳥をメジロで書くか、鶯で書くかという問題が出てきます。実際、札の名前が「梅に鶯」なわけで、鶯で描くのが妥当だとは思いますが、あまりにも地味すぎる!!

昔の人に習って、メジロを鶯として描く方が良さそうです。


さて、これは最初の(というか、実は3回目くらいの)ラフです。こういう "ちっちゃい生き物" テーマは本来得意な分野なのでいつもより早く進むんじゃないかと思います。

以前描いた事のある「菜の花姫」を踏襲したちっちゃいお姫様。せっかく花見酒を楽しんでいるのに鶯(メジロ)に邪魔されてふくれっつらです。

でも、これは没ですわー

何と言っても主役の鶯が小さすぎるだろう(笑)。
遠目から見た時に鶯の存在に気付かない可能性も高い。

花札シリーズは書き進んで行くうちにアドリブが増えて段々原型の絵が分からなくなって来てますが(^^; それにしてもちょっと可哀想なので書き直しー。

あと、梅の幹に対して花がデカすぎるので、これも実物に近い大きさになるだろうと思います。日本画の梅の書き方はとても好きなので、色々取り入れてみたい。
前に鎌倉で見た立派な黄梅の幹をもう1度見に行きたいもんです。



現在、こんな感じでラフが進んでいます。鶯とお姫さんがラブラブになりましたー

最新の画像もっと見る