「やっぱり高知には必要、夜間の短期大学」県民の会は、三月二十七日、「高知短期大学廃止議案可決に関する声明」を発表しました。
つぎのような内容です。
この度の県議会3月定例会において、「高知短期大学は発展的解消とし、-中略- 平成27年度に学生の募集を停止した上で在学生の卒業及び修了後に廃止する」とした「高知県公立大学法人に係る中期目標の一部変更に関する議案」が提案され、高知短期大学を廃止する明確かつ合理的な理由は示されないまま、本案は賛成多数で可決されました。
この不条理な採決に強く抗議するものです。
私たちは、県内出身者が9割以上を占め、学びたいときにいつでも学べる地域の大学として、高等教育の機会均等の確保を、学びなおしや再チャレンジの機会等を、より多くの人々に提供する役割を担ってきた高知短期大学を廃止することは、高知県にとって大きな損失であることを訴えてきました。
また、県立大文化学部の拡充、30人程度の夜間主コースの設置、履修制度の導入など、県と大学が主張する「短大機能を受け継ぐ」とする案に対し、それらは決して「短大機能の受け皿」にはならないことも繰り返し訴えてきました。
今回の採決により県内外の高校生は「高知短期大学」を進学先に選択することができなくなりました。
さらに、様々な理由から4年制大学を断念せざるを得なかった人など「夜間2年間なら学べる」あるいは「県内で2年間しか学べない」事情にありながら、それでも高等教育機関において体系的に学びたいと願う人々からも学びの場を奪うことになりました。
高知短期大学の廃止は、決して県民多数の声でも、時代が求めているものでもありません。そのことは「高知短期大学の存続」に賛同する3万筆の署名、パブリックコメントへの意見、高知新聞への投書、200字メッセージに表された世論、また、県下全自治体への訪問の結果などが証明しています。
県民の強い要望により1953年に開学して以来、真に地域に根ざした大学として、県内外の多くの人々から高い評価を受け、高知県の財産とも言える高知短期大学の廃止決定は、高知県政史上、大きな禍根を残すこととなります。
私たちは、今後も広範な人々と共に、学びたい願いを持つ人々にとって広く門戸が開かれた夜間の2年制大学の必要性を訴え続けていくものです。