TaizanのWhite Mountain

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冬眠前のクマを追う

2018-11-28 | 日記

中宮温泉までの道路はブナオ観察舎ゲートで閉鎖され、来年のGWまで休眠する。一方周辺に生息するツキノワグマも冬眠前に活発に行動している様子が、ブナオ観察舎から確認出来た。私がそこに行くとものの1分で草原に丸まると太った巨体のクマが現れた。20分ぐらい周辺を歩き回り、草を食べる様子が観察できた。春先のクマはここから良く観察できるが、冬眠前の活動は初めて見た。観察員と冗談でもう一頭ぐらい親子クマが出てくるんじゃないの?と言っていたら本当にもう1頭若い熊が現れ仰天した。このクマは足が速く、ゆっくり餌を食べている様子では無かった。一頭目のクマならこの冬を越せそうなぐらい太っていたが、2頭目はやや貧弱。冬を前に焦っているようにさえ見えた。これからは野生動物たちには厳しい季節だ。話は変わるが、私はブナオ観察舎には滅多に行かないが、それでも毎回探す時間も短い間に色々な動物が現れる。希少なイヌワシが空をつがいで舞ったり、目の前の高さで飛んだりすることも有った。また、山中で仕事をしている時、上空でピーッと何者かが鳴くので見上げると、頭上でイヌワシが滞空してこちらを見下ろしていたり、先日のブログでは書かなかったが、小桜平避難小屋冬仕舞いの帰りに、登山口から丸石谷林道に出た所で、音もなく背後から僅か2メートル右の頭の高さをクマタカがかすめて行った。過去には森の上から現れたクマタカが、私の姿に驚きシャーッと羽音たてて急旋回した。その時の距離は10メートル位だったが、今回は手を伸ばせば届く近さだ。全く無音で獲物に近づくから狩りが出来るのだ。音もなく滑空するとは、何と完璧な飛行体で有ることか。クマには、至近距離で遭遇した事は数回有る。どうも野生動物との波長が合うのだろうか。そう言えば今シーズンはクマには会わなかった。全国的にもクマ出没のニュースは聞かなかったように思う。山に餌が豊富だったのだろうか。山で人間以外の生き物と出会う事はそう多くは無い事だが、どの出会いもその度に非常に興奮した充実感を味わい、畏敬の念を抱く瞬間である。

冬眠前のクマ(ブナオ観察舎より)https://youtu.be/wkJaBw97vTE

  

 


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