TaizanのWhite Mountain

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ゴマ平避難小屋

2021-08-07 | 日記

ゴマ平避難小屋で迎える朝は通算100回を超えた。日帰りで行き来した事も加えればもう200日以上はこのゴマ平に居たことになる。夏場は下界に下りた時の蒸し暑さで寝苦しく、自宅ではなかなか疲れが取れない。森の中でそよ風に吹かれて、一瞬寝落ちした時のそう快感、疲労回復感はそれに勝る物が無い。

こんなに小さな避難小屋が命を守ってくれる。あれは忘れもしない2008/7/28前日作業中に頭の上で雷鳴が鳴り響き明け方まで激しい雷雨が鳴り響き続けた。28日は外へ出る事も出来ず一日中この避難小屋の中で過ごした。携帯も通じないこの頃、下界の状況はどんなだろうかとアマチュア無線で得た情報が浅野川の氾濫だった。白山国立公園内は避難小屋が充実しているので、これを目当てに縦走計画を組む事が基本となる。特に今年はコロナ禍で北部を歩く人が増えている。北部の原生自然を存分に楽しんで貰えていて、今まで16年整備を続けて来た甲斐が有ったと嬉しく思う。しかし避難小屋には収容人数に限界がある。ネットの情報ではゴマ平避難小屋の収容人数は25人と表記されているものがあるが、実際は12名が限界である。人間だけが折り重なって寝ても25人は無理だ。まして縦走の大きな荷物も有る。かねてから北部に野営場を設けるべしと管理者にも訴えているが実現は遠い。また、避難小屋に到着する時刻が皆さん非常に遅い事に驚かされる。昔から言われているのは「山は午後4時までに行動を終えよ」だ。最近は激しい雷雨も頻発しているので正しい教えだと思う。偶然何もなく日没直前に避難小屋に辿り着けたとしたら、それは偶然の幸運と考えた方が良い。北部を歩く場合は距離が長いのでどんな状況でも先ず自分の命を守れるツェルトなどの装備を携行して貰いたい。市販地図に書かれているコースタイムは、あくまでも参考であり、縦走の重荷や行動時間の長さによる疲労度でタイムは大きく変わる事を理解して山行計画を立てて欲しい。基本は、「山は午後4時までに行動を終えよ」である。

北縦走路、念仏尾根南端から見下ろす白山の最深部。手取川源流シンノ谷

ゴマの頭から剣ヶ峰に向かって延びる中宮道。ゴマから上部は花の楽園、下部は巨木の森。夏にはお花松原や北弥陀ヶ原を目指し、秋には下部の紅葉の森を楽しんで欲しい。



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