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古森の「農業と経済の部屋」

農業と経済について、気楽にお話していきましょう...!!

ケインズの乗数理論

2009-02-25 18:42:39 | Weblog

100年に1度の「経済危機」というので、今朝は
「ケインズのケインズの乗数理論」について少し考え
てみます。

これは、投資が増大すると、何倍かの国民所得(ΔY)の
増大をもたらすとうい理論です。

いま投資が「ΔI」だけ増加したとすると、投資財の生産
にたずさわった人々の国民所得を「ΔI」だけ増加させる
はずです。
そして所得の増加を経験した人々は、その内何%かを
消費支出(c・ΔI)にむけます。
(ただし、cは限界消費性向です。)

このプロセスは更に繰り返され、所得の増加分を数列と
して書き表すと次の様になります。

ΔI+c×ΔI+c×c×ΔI+c×c×c×ΔI・・・・・・・
=(1+c+c×c+c×c×c+・・・・・)ΔI
.....となります。
これは公比がcの等比数列ですから、簡単に和が求めら
れます。
ここで限界消費性向を「s」とすると、s=1-cですから
、所得の増加分の合計は、、、
   ΔY=(1/s)ΔI ....となります。

ケインズの有効需要の原理(その2)

2009-02-23 09:13:56 | Weblog


100年に1度の「経済危機」というので、今朝は
「ケインズの国民所得決定の理論」について少し考え
てみます。

図の説明をしますと、、、
「Y」は国民所得、「C」は消費、「I」は投資、
「S」は貯蓄、交点「E’」は国民所得の大きさ、
「N’]は完全雇用水準での国民所得です。

ケインズによれば「貯蓄(S)]と「投資(I)]が
均衡したところで国民所得の大きさが決まりますが、
完全雇用水準の国民所得が達成されるように、「投資
(II)」を「投資(I’I’)」まで引き上げることも
できます。

もっとも、一旦完全雇用が達成されると、技術進歩が
無い限り、それ以上いくら投資を増やしても、すべて
物価上昇によって吸収されてしまいます。

しかし、不完全雇用である限り、たとえ赤字公債による
政府支出にせよ、民間の投資増加にせよ、有効需要の
創出は国民所得の増加をもたらします。
これがケインズの「有効需要の原理」の核心です。

何時か・・・次には、国民所得の増加をもたらすプロセス
(投資の乗数の理論)について考えて見たいと思います。

ケインズの有効需要

2009-01-30 10:30:53 | Weblog
ケインズの有効需要の原理は、「供給はそれみずから
需要をつくり出す」というセーの法則を否定すること
から始まりました。

図の様に横軸に「雇用量」を、縦軸に社会全体の
「総売上げ高」をとります。
ある与えられた雇用量によって生産される財・サービス
の予想売上高を「総需要関数」とよび、DD曲線の様に
雇用量の増加関数としてあらわします。

一方、個々の企業は、出来るだけ少ない人数で生産を
行い利潤極大化を図ろうとします。
逆にいえば、ある一定量の労働者を雇用するためには
、どうしても必要な最小売上げ高があるはずだと考え
ました。
その関係をケインズは総供給関数とよび、ZZ曲線の
様に、DD曲線よりも急な勾配をもつ雇用量の増加関数
を考えました。

また、総需要関数と総供給関数との交点Eで予想売上高
と供給量が等しくなり、かつ各企業は最大の利潤が確保
されると考えました。

その際の雇用量はONで、ENを「有効需要」と言います。


限界集落

2009-01-29 18:59:15 | Weblog

「限界集落」という言葉が出てきましたね。
65歳以上の高齢者が集落人口の半数を超え、社会共同生活の維持が困難な地域だそうです。
また、「限界自治体」とうい言葉まで出ております。
山村崩壊の危機は、「限界集落」から「限界自治体」へと移行するものと思われます。

どうすればいいのか。。。?

営農面では、中心になる担い手がない場合、担い手のいる周辺集落と共同で複数集落の協定
を結ぶとか、集落利用が困難な農地は隣接の耕作放棄地を「和牛放牧」とか「野菜」「飼料」
「小麦」「葉たばこ」の輪作体系をとり一体的に活用する等の対策が考えられます。

生活面では、行政、医療、福祉、教育、買い物、金融などの生活関連施設への交通手段の
整備が考えられます。
高齢者はインターネットは無理だという固定観念があるのですが、70歳を超えて私の
掲示板に書き込んでる方もありますし、テレビだけではなく双方向性のメディアの導入
も選択肢の一つにしてもいいのではないでしょうか。。。 ^^;

とにかく、農地の林地化とか、高齢者の生活 .福祉サービスあるのみといった終末対策への
移行は、もう少し先送りしたいものですね。。。 @_@;

皆様、、、「限界集落」対策について、何かご意見があればお教え下さいませ。

不況の中の農業経営

2009-01-03 12:19:46 | Weblog
まさに不況の中の農業経営ですが、これからどうすれば
いいか。。。?
私は規模拡大で対応するより、多角経営で対処する方が
ベターだと思います。

規模を拡大すれば収穫逓減の法則がはたらき、収益は
思ったほど伸びてきません。
農業は農繁期と農閑期があるので、農閑期を利用して
経営の多角化をはかるのです。

それは全然異なった業種というのではなく、酪農であれ
ば「乳製品の加工」だとか「堆肥の製造・販売」だとか、
関連した業種がいいと思います。

コストを最小限にとどめ、創意と工夫によってピンチを
チャンスに変えていきましょう。。。!!

農地の面的集積

2008-12-02 07:20:13 | Weblog

農政当局が描く面的集積は、委任・代理方式で地権者に出向いて
農地を集め、それを面的に集積して担い手に貸し付けるという
シナリオだという。

農地の集積が「市場のメカニズム」で自動的に行われれば問題は
ないが、関係農家の「心の移動」が複雑に絡んで一筋縄では
解決しない。

そこで、全国市町村に設置する面的集積組織(機構)やそこに
配置するコーディネーターが行えば、農地の面的移動に弾みが
つくと思えるのは私だけではないだろう。

農業のみならず農村も危機に瀕しているのだから、藁をも掴む
思いで農政当局のシナリオに期待したい。




収益分析

2008-12-02 07:18:18 | Weblog


今朝は、やさしい経営分析(収益分析)をご紹介します。

「収益分析」とは、限られて資本を有効利用し、いかに多くの利益をあげるかを
見ることです。

収益分析の見方には次のものがあります。
(1)総資本回転率で見る方法
    売り上げ高 / 総資本 = 資本回転率

(2)売上高利益率で見る方法
    経常利益 / 売り上げ高 = 売り上げ経常利益率

(3)それ以外で、収益性をひと目で見る方法
    経常利益 / 総資本 = 総資本経常利益率

それでは、実際に貸借対照表と損益計算書から利益率を求めてみましょう。

<貸借対照表>
   流動資産  530,000
   固定資産  262,000
   (資産合計)792,000

   流動負債  496,000
   固定負債  176,000
   自己資本  120,000
(負債.資本合計)792,000

<損益計算書>
   売上高 1,314,000
 △売上原価   920,000
 △一般管理費  322,000
 △営業外費用   13,000
  (経常利益)  59,000

...とすると、、、
(1)資本回転率=1,314,000(売り上げ高 )
              /792,000(総資本) =1.659

(2)売り上げ経常利益率=59,000(経常利益) 
             / 1,314,000(売り上げ高)=0.0449(約5%)

(3)総資本経常利益率=59,000(経常利益)
            / 792,000(総資本)=0.074(約7.4%)

それぞれ「率」が高い方が資本の有効利用が行われ、収益性が高いと言えます。
また、年度毎の比較等も行い、経営改善に結びつけましょう!!