われもこう(吾亦紅)便り

気ままにゆっくりと

オカリナ 我が愛器

2022-09-16 19:34:52 | 日記

30年近く前のことです。

趣味の山歩きで高山の山小屋に疲れた体を横たえていると、

外から優しい澄んだ音色のメロディーが聞こえてきました。

窓から外を見ると隣のテント場で青年が

ひとりオカリナを吹いているのでした。

音色は山々に吸い込まれるように細く高く響き、

山と空は、今沈もうとする夕日に赤く染まり、

その景色を背にテントの横の岩に腰掛け

オカリナを吹く青年の姿は一幅の絵のようでした。

それからしばらくしてご縁があり、60の手習いで

オカリナを始め、20年が経ちました。写真のように

オカリナはドンドン増えましたが、腕前はサッパリ。

このオカリナたちは「ソルジェンテ」という名前で、

わたしが山で聞いた澄んだ音色を奏でてくれます。

製作者であり、わたしのオカリナの恩師である方が

若くして急逝なさったため、幻のオカリナと言われています。

あの時の山の思い出もソルジェンテもわたしの宝物です。

 

 

 

 

 

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